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最強ヒロイン ~理不尽に召喚された少女は歴代召喚者達から受け継いだ能力(チート)で無双する~  作者: 橘可憐


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「また女か。今度のは随分と気弱そうなヤツであるな。さっそく鑑定をせよ」


「仰せのままに」


部屋の奥の三段ほど高くなった場所で、豪奢な椅子に座りふんぞり返る偉そうな男が傍に立つローブを羽織る男に命じた。


(あれが諸悪の根源ねって、何で? 顔が分かる!)


日本語じゃない言葉が通じていることはもう驚くことではなかった。


そしてあの不思議な空間で起こったことが夢や幻覚ではなかったのだと実感するより、人の顔が識別できることに心から驚いていた。


今まではずっと人は色のついた靄の塊でしかなかった。この世界が特別なのか、それとも前世を思い出したからか、または歴代召喚者に能力を貰ったからか、理由は分からないがとにかく驚いた。


(そうだ、鑑定されたらその後は隷属の契約をされて自由が利かなくなるんだよね。それだけは塞がなくちゃ)


日本では本とネットが友達だったから、当然ファンタジーな物語は色々と読み尽くしている。異世界物タイムリープ物にミステリーにサスペンスそれはもう色々だ。だから自然と全部簡単に受け入れられていた。


(この場合取り敢えずステータスを確認ね)


歴代召喚者の記憶にあったままに、心の中でステータスと念じる。

そして一歩一歩近づいてくるローブの男の足音を聞きながら、急いでステータスを確認する。


ローブの男が手に持つ特別な魔導具を使えば別だけれど、自分のステータスは他の者には見えないから今は誰に知られる心配も無い。


名前  ーーーー

能力  剣術Lv7 体術Lv6 聖魔法LvMAX 時空間魔法LvMAX 重力魔法Lv5 光魔法Lv8 闇魔法LvMAX 火魔法LvMAX 水魔法LvMAX 風魔法LvMAX 土魔法LvMAX 雷魔法Lv7 氷魔法Lv6

固有  神眼術 隠蔽術 隠密術 創成術 超速回復 状態異常無効 属性耐性 斬打撃耐性

称号  神に愛されし者


(チートじゃん!)


名前が空欄になっているのを不思議に思いながら、そこにズラッと並んだ能力を一目見て呆気にとられた。


それに称号に関してもちょっと気になるがそれよりも、そこに歴代召喚者達の苦労と努力を垣間見たようで、思わず心の中で手を合わせる。


何の努力もせずにこれだけの能力を与えられたことに感謝するとともに、少なくとも彼らを使い捨てたここに居るヤツら全員に思い知らせてやると。


「では鑑定を始めます」


ローブの男が掌にのせた野球ボールほどの大きさの水晶のような魔導具を掲げ、部屋にいる全員に聞こえるように宣言している。


それを見ながら悠然と立ち上がり、その魔導具をおもいっきり振り払う。魔導具はローブの男の掌から落ちコロコロと床を転がって行く。


「お断りよ!」


「なっ…」


言葉が通じるとは思っていなかったのもあり、反撃されたことに心底驚いたのか、ローブの男だけでなくここ召喚の間に居る全員が言葉もなく固まった。


「まずはあなたね」


ローブの男の首筋に掌をかざし隷属魔法を発動させる。これは悔しいの。悔しいの。悔しいのと連呼していた少女がいつか反撃すべく極秘裏に研鑽に研鑽を積んでいた闇魔法の一つだ。


悲しいかな一度も誰にも使うことができなかったが、怨念や執念に似たものがそこにはたっぷりと込められている。


予備知識は既に自分の中にあったが、実際に使えるか不安だった。しかしローブの男の首筋にはしっかりはっきりと隷属の紋章が刻まれた。


(良かったぁ…)


ちゃんと魔法を使えたことに心から安堵するが、ここで気を抜く訳にはいかない。まだまだやることはある。


「次はあなたよ」


何の迷いも無く三段高くなった場所でふんぞり返る偉そうな男を目指し歩み始める。


「ひぇっ」


何を恐れたのか短く呟き防御態勢を取るがもう遅い。同じく偉そうな男の首筋に掌を当てると、漸く両脇に控える護衛の騎士達が反応した。


「おのれっ!」


しかし護衛騎士達の剣が抜かれるより早く、雷魔法の一つスタンを発動させ戦闘不能状態にする。

これはただ私の力もあげると言った賢者の素質を持つ少女が独自に編み出した魔法で、元々この世界には雷魔法と氷魔法は無かったようだ。


「煩いわね。黙って寝てなさい」


それを見て偉そうな男は言葉もなくさらに震え始めた。


「これからあなたは私の奴隷となるのよ」


ニコリと微笑むと偉そうな男の首筋にも隷属魔法を発動させる。


この隷属魔法はかなり念入りに研鑽されていて、そう簡単に解除できないのだが、もし手足に施したらその場所を切り落とされ無効とされる心配があった。


何しろ今まで誰にも試していないのでその辺が不確定要素だ。だから切り落とすのもそぎ落とすのも絶対に無理な首筋を選んだのだけれど、ふと心臓に直接施せないかと思いついく。


すると漸く状況を判断したのか、召喚の間に居た他の者達が一斉に逃げだそうとドアへと駆け出した。


「逃がす訳ないでしょう」


アイツら全員絶対にぶっ殺してやると叫んでいた少年から授かった隠蔽術の一つ施錠で扉をロックし、一番最初に能力をくれた少女の聖魔法の一つ結界を部屋いっぱいに巡らせる。


施錠解錠は離れていてもその場所を意識すれば使える所謂念動力のようなものでかなりの優れものだ。ただし目視できる場所でなければならないのだけれど。


結界にも防御結界や防音結界など色々あるが、今回は光に音に熱と視界まで遮断する絶対遮断結界を使った。これで万が一にも外からの介入は一切できない。


「さあ、パーティーを始めましょう。きっと楽しくなるわね」


扉の前で団子状態になっている者達へと、コツコツと足音を響かせながらたっぷりと時間を掛けて近づいていくのだった。



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