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最強ヒロイン ~理不尽に召喚された少女は歴代召喚者達から受け継いだ能力(チート)で無双する~  作者: 橘可憐


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この国を出ると心が決まると意外と行動に移すのは簡単だった。


寧ろ何で今まで行動に移せなかったのかと思うほどに不安もなく心も軽くなっているから不思議で、居心地の良い貴賓室も自分の年齢もただの言い訳でしかなかったのだと気付くのも簡単だった。


それにその心の軽さが頭クをリアにさせたのか、あんなに難解だと思われていた魔方陣の作成がすんなりできて、いとも簡単に電動泡立て器を作りを成功させていた。


魔方陣をよくよく読み解くとちゃんとしたパターンがいくつかあって、その要領さえ掴めば書き換えるのも一から作り上げるのも然程違いは無かった。ただ一からとなると少々面倒くさいだけだ。


解明できたのはとても喜ばしいことだったが、これをこの国で誰に報告する気も披露する気もない。この国の利益になる様なことは今となっては何一つしたくなかったからだ。


そしてこれでもう心残りとなることは何もないとばかりに毎日街に出ては旅に必要な物を少しずつ買い揃えて行った。


服や靴などの旅装束と、万が一野営となった時に便利な魔導具の数々に食品などだ。何しろ見せかけの亜空間腕輪があるので遠慮なく色々と買い込めた。


それに私が魔法で作り出した亜空間収納は時間も停止させることができるので、できたてホヤホヤの料理だろうとなんだろうと本当に何でも収納できて超便利だった。だから旅立つ時には貴賓室のベッドは無理だろうが布団は貰っていくつもり。


物語の中では生き物はNGと言うのが普通だったが、私の亜空間収納はなんと生き物だろうがなんだろうが本当に何でも収納できる。重さも大きさも無視だ。


しかし亜空間内は時間が完全に停止されるので物の劣化は防げるが、もし人間を収納するような事をしたら健康面だけでなく倫理的にも不具合がありそうで怖いから多分やらないと思う。


それとお金の心配をせずに欲しい物を値段も聞かずに購入できるのはなんとも気持ちの良いもので、初めは小庶民的な戸惑いや躊躇もあったが、やはり良い物を見たらどうしたってそっちの方が良くなるのは普通のことだろう。


前世から考えてもこんなに好き放題買い物を楽しんだのは初めてと言っても過言ではなく、この世界に召喚されたことをちょっとだけ感謝していた。


そして準備万端整い、明日にはこっそり旅立とうと思っていた時だった。


お城へと帰るために歩いていた大通りのど真ん中、私のすぐ目の前にやたらと豪奢な馬車が止まり、馬車の中から声が掛かった。


「あなた異世界人じゃなの。どうしてこのような場所に居るのです」


ここであのお嬢様に出会ったのにもびっくりだが、今にも馬車から降りて来そうなおよそお嬢様らしくない振る舞いに私の方が驚いてしまう。


「…」


「あなたお一人なの? まぁいいわ、お乗りなさい。お父様も一度お会いしたいと仰ってましたからちょうど良かったわ一緒にいらっしゃい」


お嬢様がそう言ったのがまるで合図にでもなったのか、護衛をしていた騎士が問答無用で私の腕を取り馬車へと誘った。


こちらの返事などまったく聞く気はないようだ。次はないとあれほど警告したのに呆れるしかない展開だった。


(まぁいいわ。明日には旅立つつもりだったし、この際きっちり決着を付けさせて貰いましょう)


「異世界人を一人で出歩かせるなど本当に自由にさせているのですね驚きましたわ。だいたいあなた誰のお陰でそのような待遇を受けていられますの。少しは国の役に立つことができまして」


私は大人しく馬車に乗り込み、あれこれと一人で喋るお嬢様をその時が来るまでひたすら無視し続けると決め、そのお父様とやらと対面した時にその目の前で遠慮なく隷属させてやろうと考えていた。


「あなたこの間は随分と元気が良かったのに今日はなんだか大人しいのですね。ようやく私が誰か分かったのかしら。でももう遅いですわよ。お父様も異世界人には役に立って貰わなければと仰ってましたわ。あなたもそのように自由にしていられるのもこれが最後だと覚悟なさい」


お嬢様が何か喋れば喋るほどになんだか可哀想になって来るから不思議だった。


本当のところは何も知らないのに、聞きかじりの話を自分で何も考えずに信じ込んで、そこに正義を見いだそうとしている愚かさ加減が日本に居た頃に自分を虐めていた者達とダブっていた。


しかしだからといって今回は見逃す気も容赦する気もない。寧ろこれで遠慮なく私の正義、この世界に来てから得た正義を振りかざせると考えていたのだった。



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