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1ヶ月

あれから1ヶ月たった。僕は今、この前まで勤めていた会社を辞め、魔法少女として、生活している。魔法少女にはそれぞれ使える魔法がある。僕はどうやら結界魔法しか使えないことがこの1ヶ月でわかった。最初は魔法少女管理局で活動することも考えたが単純に考えて、男が魔法少女であることを話してもいいのかと思った。管理局で登録されれば、お金など手に入るのだが規則やら担当地域やらが割り振られるらしいので自分のやりたいようにやると、言うのは無理のようだ。


「ねぇねぇ、フィール。僕の魔法って結界魔法じゃん?あれで魔物を圧縮して肉塊サイコロにするのは楽しいのだけどその後の解体がめんどくさい」


「あー葵の結界魔法で限界まで圧縮された肉塊は硬いもんね…………でも俺も驚いているよ…まさか結界魔法で肉塊サイコロにするとは」


「嫌だって、結界魔法でどうやって魔物を倒せばいいのよ…もうフィールが肉塊ごと食べれない?」


「俺のこの小さな口でどうやって食べろって言うんだよ。葵の限界肉塊サイコロ頑張っても手のひらくらい大きいじゃないか!」


そう。大体僕の作った肉塊サイコロは手のひらくらいに収まる、13cm×13cmの肉塊だ。それこそ最初のうちは、カッコつけて魔法少女の前で、肉塊サイコロ作っていたものだが管理局の勧誘がしつこくて最近は魔法少女が来る前に片付けることにしている。最初は自分にも結界を貼っていたが魔力の無駄だと気づいて今は貼っていない。危ないんじゃないか、と思われるがまだ僕の結界を破れる魔物は見たことがない。まぁ、でも油断禁物。今月は7級3体を倒せているので少し懐が暖かい。


「ねぇねぇ、結界の硬度をあげるにはどうしたらいいと思う?」


「今でも十分硬いだろ……この前反転世界で東京スカイツリーの上から結界で覆った卵を下へ投げつけていて無事だったじゃないか」


「でも、硬度をあげて奥にはいいんじゃない?」


「そうだけどなぁ……まぁ確かに5級以上には破られる可能性もあるしね……」


「じゃあ早速反転世界に行って硬度を高くしようか」


「そうだね。じゃあ準備するから待ってて」


えーと。スマホ、サイフ、家の鍵、あとは要らないか。


「じゃあ準備もできた事だし、早速反転世界に行こう」




『the reversed world』




うーん。やっぱりこちらの世界は少し怖い感じがして!馴れないですね。でも、現実世界に影響がないので魔法を試すにはいいところです。


「ねぇねぇ結界魔法をさらに固くするには、どうしたらいいと思う?僕って魔力量は結構多いけれど、今はゴリ押し結界だから、ちゃんとした構造にしたら、結構魔力の節約になるはずなんだよねぇ」


「強度と言えば、ハニカム構造が有名だがどうだ?あれをそれなりに重ねたらいいと思う」


「ハニカム構造ねぇ~確かに強度で有名だからねぇ。とりあえず試してみるか」


僕はそう言ってフィールを、掴み魔法少女へと変身する。最初は、杖とか使ってみたけれど、棒術とか使える訳では無いし、そもそも結界だけしか使えないのだから、武器を使っても、一般人とそう変わりない技しか出来ない。武器に関する魔法少女であれば、使い方は自然と理解できるんだとか。


「んーこのフィールと一体化する感覚は、まだ慣れないね。やっぱり傍から見ると完全に女の子だよね。ねぇ、フィール。この魔法装束脱げないの?」


「ん?脱げるぞ。なんだ?やっぱり葵も男だから女の体に興味あるのか?」


確かに興味あるが………いや、違う。魔法少女の姿であれば普段から女の子の姿になれるのでは?と、疑問が走っただけで、もういっそ普段から男で見れれないのなら女の子として過ごせばいいのでは……と思ってみたり。


「いや、ただ普段から魔法少女になっていれば、いざという時に、安全なんじゃないのかなぁ……って思ってね」


「できるっちゃできるけれど、そのうち魔力がその体に馴染んで、本当に体が女の子になってしまうよ?」


「それはそれでいいかも……」


「何か言った?」


「いや、なんにも。そうか、体が変わっちゃうんだね。ま、とりあえず結界の強度はあげれたはずだからそろそろ現実世界に帰ろうか」


「そうだね。その前に変身を解除しなくてもいいのかい?」


そうだ。変身したままだったわ。なんか面倒臭いし、しばらくは変身しておこう。


「なんか面倒だからしばらく変身しとくわ。さ、さっさと帰りましょう」



『the reversed world』



ふぅ。何とか戻ってこれたか。それにしても、この服は路地裏でも目立つな……家に帰ったら女装していた時に来ていた服でも着るか。


「葵、魔物がくるよ。場所は、ここだよ」


「え?」


突如目の前の空間が割れたように、開く。


はっ!すぐに戦闘準備しなくては…えーとこの辺りに結界を張って、一般人が来れないようにしなければ……まぁ、すぐに管理局の魔法少女が飛んでくるから今回はいつもよりゆっくり戦えるかもしれない。いつも通りに結界を張ってゲート付近にも肉塊サイコロ用の結界を張ったら戦闘準備完了。いつでも来なさい。


『ワオオオオオオオオオ!!!!!』


今回はオオカミ型なんだね。ま、サイコロになるから関係なくなるけれどね。さぁ、戦闘開始だ!

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