Day1
窓から、1時間目の空気を入れ替わるように涼しくて暖かい風が入ってくる
その風は君の髪をなびかせる、その瞬間君の横顔は僕を鷲掴みにしたんだ
2年の夏僕は君の恋をした、君と涼しくて暖かいキスがしたいんだ
だから、この夏 君のことを知りたいだ
「おい!横澤、何してるしだ」
「はい、いや別に教科書じっくり読んでました」
「そうかじゃ続き読め」
「わかりました」
僕は大きく吸い込み、涼しく暖かい教室に響くように読む
「 窓から、入れ替わるように涼しくて暖かい風が入ってくる
その風は君の髪をなびかせる、その瞬間君の横顔は僕を鷲掴みにした
2年の夏僕は君の恋をする、君と涼しくて暖かいキスがしたい
だから、この夏 君のことを知りたい
」
ふぅ、
頑張って噛まずに読んで一息した、でもなぜか先生がこっちをジロジロ見て怒ってる
その顔は何を言っていると書いてあった
いやでもちゃんと読んだはず、、
と読んだ教科書を見みてみた、あ、手に持ってたのはさっき図書室から適当に借りてきたやつじゃないか!
「あっすみません」
クラス中に笑いが走っていた、今年初めてクラスの中に入れた気がするな
「もういい座れ、次佐藤読め」
僕は佐藤さんが読む声を邪魔しないようにゆっくり座った
それと同時に隣に座ってる相川くんがこっちを向いてきた
自分の顔が少しだけ暑くなる。
「その人と、キスできるといいな」
そう言いながら彼は、得意のスマイルを見せてきた
「小説の話だよ」
「知っとるわ」
次はからかうように笑っていた、それでもこの顔を見ていたいな
「誰かいつか教えてな」
「だから」
「ほらそこうるさい」
「はいすみません」
相川くんは両手ですまんと言ってきた
声が出せないこの状況ただ会釈を返すことしか出来なかった