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ショタコン的勇者道!

作者: 圧倒的紳士

「んー、よく寝た!今日もいいでんきだね!」


「それを言うならいいてんきじゃないっすか?」


「いや、紫色の雲の中をサンダードラゴンが自由に飛び回る異世界の空はいい電気であってもいい天気ではない」


「それもそうっすね」


主人公の名前はフミカ・コヅキ。

日本では湖月こづき文歌ふみか、女子学生であった。

現在は神様に頼まれて異世界の人々を救うため異世界中をまわる旅をしている。


「勇者様、それで?今日は神様から何をいわれたんっすか?」


「あぁ!そうだ、ピーター聞いてくれ!今日は神様に

『フミカは日に日に要求が変態的になってくるなぁ、ほんと最高に気持ち悪いね。これが勇者でいいのかといつも後悔でいっぱいになるよ。あ、勿論その要求は却下だよ』

と言われたんだよ!私を最高って!いつも私の事考えてくれてるって!」


「そんなこと聞いてないっす、教えて欲しいのは神様から言われた課題の方っすよ」


「何だそっちか、次は『バイゼルの村に行け』だってさ。それより私が神様に何を要求したかはスルーでいいのかな?」


「いいっす」


フミカは毎日夢の中で神様に会い勇者として次にやることを指示される、これを課題と言う。

成功報酬は課題一つにつき一回、フミカの要求したものが神様からもらえる。

正し、要求した物が貰えない場合もある。

要求が通ろうが、通らなかろうが報酬の要求は課題一つにつき一回のみだ。

因みに神様の見た目は幼い少年である。


「今日は神様のパンツを要求したんだ」


「だからスルーでいいって言ったじゃないっすか!てか何余計なもん要求してんすか!もっと旅に役立つ物を要求しろくださいっす!」


「いやだな、神様のパンツを持っていれば私の力はいつも以上に高まり魔物をサクサク倒せてスムーズに先に進める、つまり神様のパンツは立派な旅に役立つアイテムだよ!」


「このショタコンもうやだっす!」


ショタコンとは幼い男の子が好きな人の事である。

何を隠そうフミカはそのショタコンなのだ、それもかなり重度の。

フミカが勇者を引き受けたのも神様が少年ショタの姿をしていたからと言う理由が大きい。


「もういいっす。さっさとバイゼルの村に行って次の課題を貰うっすよ」


「そうだね、今度こそ神様のパンツを「貰わなくていい!っす」


下っぱ口調の彼の名はピーター。

フミカと旅をする回復職ヒーラーの青年である。

ピーターがフミカと旅をするのは神様に頼まれたからであって、決して自発的な事ではない。

ないったら、ない、ないんだから、ないない…いや、本当だよ?ピーターがフミカのこと好きで一緒にいるとかじゃないから、絶対に違うから、まじで。


「そこまで言うと俺が勇者様のこと実は好きみたいじゃないっすか、やめてくださいっす。…ん?今、俺誰と会話してたっすかね?」


「え?ピーター実は私のこと好きだったの?!…気持ちは嬉しいけど、タイプじゃないんだ。5から14才に若返ってから出直してきて」


「何で俺が告白したみたいになってるっすか!さっきのセリフは別にそういうのじゃないっすから!あれは世界の声みたいなものへのツッコミと言うか、一人言ひとりごとと言うか…」


「一人言でつい言ってしまうほど私を?!」


「…もう、どうでもいいっす」


ピーターは大きな溜め息をはいたが、直ぐに気を取り直して野営の片付けをしてバイゼルの村に向けて歩きだした。

この旅を始めてからフミカに振り回されて溜め息をはくのはピーターにとって日常茶飯事になっていた、慣れって怖いね。


二人は黒い木々の間を抜け、腐ったように少し溶けかけている草やカラフルなキノコ達の生い茂る森をズンズン進んでいく。


「しかしここはどう見てもハジマリの町から一番近い森だとは思えないね。ゲームなら絶対に終盤で腐海の森とか言われてるタイプの森だよね」


「この世界はもう魔王に支配されてるっすから、人族の暮らしやすい環境が残ってる訳がないっす」


「それは分かってるよ、分かってはいるんだけど、その、ピーターの足下なんか見ると…」


「ん?俺の足下っすか?」


ピーターが下を見るとさっきまであったはずの地面がぽっかりとあいていた。


「うわあぁ?!」


「人が入らなさそうな森の中に誰が何故作ったのか分からない落とし穴トラップなんかあるとどうしてもゲームっぽいなと思うよね」


「気づいてたなら早く言ってくださいっす!」


ピーターはなんとか自力で這い上がると服についた土を丁寧に払った。

それを黙って見ていたフミカにピーターは穴から出るの手伝ってくれても良かったじゃないっすか!と文句を言おうとした。

しかしそれより先にフミカがとても真剣な顔で呟いた。


「おかしい…」


フミカは少し考え込んだ後キョロキョロと辺りを観察した。


「…敵っすか?」


ピーターはフミカの様子を感じとり、何時でも戦闘出来るよう油断なく構える。

フミカは一通り辺りを見回した後もう一度ピーターの落ちた穴を見つめた。

間違いない、フミカはそこに違和感を持ったようだ。

フミカは穴に近寄りじっくりと観察し考えた。

ゲームなら落とし穴に落ちれば多少ダメージが入るはず、最悪の場合即死トラップでもおかしくない。

見たところ穴はかなり深い、落ちたら怪我位するはずだ。


「しかしピーターは無傷…つまりここはゲームではない!コメディーの世界だ!」


「下らないこと考えてないで穴から出るの手伝って欲しかったっす」


ピーターは穴にフミカを蹴り落とした。


「俺が無傷なのは回復魔法ヒールを使ったからっす。でもコメディーなら勇者様はヒールいらないっすね」


「ごめんなさい、回復ヒールしてください!」


二人の旅はまだ始まったばかり!


昔書いたやつを面白かったから短編にして勢いで投稿した。続かないよ。

見てくれてありがとー♪ヽ(´▽`)/

楽しんでくれてたら嬉しい!


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