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VRMMO内最高位NPCは血を流さない  作者: 東ノ瀬 秋
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効率厨のスタートダッシュ3




ゲーム二日目は大人しく私に必要な武器と錬金道具を買い、レベル上げにいそしんだ。でもこれは明日やることの準備であり必要なことだ。

おかげで種族レベルが10を超えたのでセットできるスキルが1つ増えた。

【武器庫】は、装備した武器に補正が入り、装備した武器の初期武技を使える、というものだ。

血の先からいろんな武器を取り出して投擲する際補正が入る。

まだ【運搬】のレベルが低いから装備可能な数が少ないが、投擲の威力を上げるのが主な目的なので問題ない。



そしてゲーム三日目の今日私たちはギルドの受付前まで来ていた。

冒険者ギルドでは登録者がランク分けされており、FからA、そしてSがあり。Cまではクエストの成功数でランクアップする。

クエストにも難易度でランク分けされており、受けられるのは自分と同ランクと一つ上のランクだけ。

B以上にランクアップするには冒険者ギルドへの貢献値が条件になる。この貢献値はクエストをクリアしても上がるが指名依頼や大規模なクエストで活躍することでの方が上がりやすいみたいだ。

まあランクCになったらほとんどの国の入国に支障は出ないし、身分証としても役に立つらしい。



「こんにちは。」


「こんにちは。ようこそ冒険者ギルドへ。」


私は目の前にいる若いギルドの職員に声を掛けた。基本ギルド職員に声を掛けるプレイヤーは少ない。なぜなら冒険者ギルドのクエストはギルド内に入ればメニュー欄で確認、受注、報告できるからだ。ギルドへの用事はほぼそれで占められており、たまにギルドに入る初心者やランクアップの申請なんかで行く人がいるだけで基本すいている。まぁギルドのロビーはものすごい広いのにプレイヤーであふれているのだが。そして今回私たちは受付まで行く必要がある。


「クエストを依頼したいんですが。」


「ギルドに依頼をするのは初めてですか?」


「はい。」


「そうですか、今ギルドランクはいくつですか?」


「ランクはEです。」


「依頼はEランクから受けられますがランクEに相当する依頼しかできません。依頼の詳細を聞いても?」


「はい、ちょっと特殊な依頼でして、ある人と決闘をしてくれる人の募集と仲介を依頼したいんです。その人の冒険者ランクもEです。そういう依頼は可能ですか?」


「決闘の内容次第ですね。その人の種族レベルがEランク相当であれば大丈夫です。この場合レベル20以下ですね。またEランクで扱える金額は1万Gまでとなっています。」


そりゃ、信用もないのに大金は動かせないよねえ。レベルはギリギリ大丈夫だ。


「冒険者ギルドの対戦場を使う事も可能ですか?」


「可能ですよ。もちろんお金がかかりますが。」


冒険者ギルド内にはギルドに所属している人なら借りられるコロシアムみたいな訓練場がある。それは異空間に存在していて中で他の人と一緒になる事もないらしい。魔法の試し打ちやPvPの練習で使う人も多いとか。


「では貸し出しをお願いします。決闘の内容は、掛け金1万Gで戦闘に制限は付けないってことでお願いします。」


「分かりました。このクエストは受注者が二人でどちらかが未達成となってしまうため、負けた側からクエスト失敗の違約金は払われませんがよろしいですか?」


「大丈夫です。依頼達成者への報酬は別途1万Gということでいいですか?」


「はい。大丈夫ですよ。」


「あと後ろの彼女が勝った場合は同じ依頼を張り出す事は出来ますか?」


「できますよ。ただその度にギルドへの依頼料として1000G頂きますがよろしいですか?」


当たり前だよね。そこで依頼料を取らないと、依頼者とグルになってギルドランクを簡単に上げられてしまう。まあ逆に言うと支払えば簡単にランクが上げられるという事だ。今回やることはまさにそれ。


「大丈夫です。あと一度挑戦した人は再度依頼を受注することはできないってことは可能ですか?」


「はい。できますよ。」


「では私が依頼者で、受注者は後ろの彼女と張り出しでクエストを受けに来た人。報酬は彼女が勝てば彼女に一万G、張り出しで来た人が勝てばその人に1万G。冒険者ギルドへは仲介料で毎回千Gを支払う。これが冒険者ギルドへの依頼です。」


「…?ええ、大丈夫です。」


一瞬ギルド受付のお姉さんが怪訝そうな顔をする。まあ、変な顔をするのはこれからだろうが…


説明し終えた私は一歩下がる。代わりに前に歩を進めたのが後ろにいたリアだった。



「では次に私も。彼女と同じ依頼をお願いします。」





「よくうまくいきましたね。」


リアは苦笑いを浮かべながら言う。


「Eランクの人を決闘で勝てというのがEランク依頼になり得るかですが、正直微妙に思ってました。」


「この計画最大の難所だよね。」


「そこダメなら全部ダメじゃないですか。」


まあ私たちがしたことは簡単だ。互いを依頼者とクエスト受注者にしただけだ。

私が依頼したクエストは、リアが決闘で勝利すればリアはクエスト成功として処理される。何せ私は彼女に勝つことと彼女が勝つことを同時に依頼しているのだから。


これこそ種族レベルを上げ、スキルレベルを上げ、お金を稼ぎ、冒険者ランクを上げる理想の方法。まぁ決闘に勝ち続けなければならないが…


「で決闘には勝てるんですか?」


「私の戦闘スタイルは不意打ち上等の初見殺し。後半バレても自分でも対策が分からないくらいだし。まぁ大丈夫でしょ。リアは…」


「私は魔物も人もやること変わらないですね。パリィでノックバックさせたところを追撃するだけです。」


「リアは単純なのに勝てないからなあ。反応速度が文字通り人間やめないと勝負にすらならないなんて。レベルのごり押ししか勝つ方法が分からないよ私。」


「今回は依頼を受けられるのが冒険者ランクがEとDだけですからね。レベルはそんなに変わらないでしょう。」


「だね。あと自分のレベルが20超えたら一度集合ね。依頼をランクDにしないと駄目だから。」


さて、私たちのレベルは20以下と公表している。これだけで相当数釣れるはずだけど。決闘で勝ったら2万G、負けても1万G、クエスト失敗しても違約金の支払いがないと来た。これで十分ハードル下がるはず。どんどんクエストを受けてもらおう。


「わかりました。では競争ですね。どっちが先にランクアップするか。」


「その勝負乗った。私の本気見せてあげる。」



この日、ランクアップに必要なクエスト数(内訳ランクDまでで50とランクCまでで100)合わせて150。二人合わせて300回同じクエストが掲示された。

かかったゲーム内時間12時間と少し。二人で稼いだお金270万G。時給は一人10万Gを越えた。




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