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国家運営はもうAI丸投げで良んじゃね?  作者: 八和良寿[Yao Yoroz]
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少女たちは元気いっぱい ⑤




魅「え?

 SHG(サーヴァント)名誉幹部(メンバー)に?

 俊ちゃんが?」



俊「なんか…

 そういう事になりました」



魅「ゴーセーだな、俊ちゃん。

 大奥、全員養えるなぁ」



俊「いや、まさか。

 彼女すらいないボクに、冗談キツいっすよ!


 それで、みんなを護るようお願いして。

 党も色々支援受けられますけど…

 なんか、希望とかあります?」



魅「いや、別に。

 今のままで充分だろ?


 通常業務(おしごと)だけで党員みんな充分食べてけるし、

 国内の治安は世界最高だしな」



副「欲ないなぁ。姐御」



隊「ここ、結構出入り激しいでしょ。

 対応も管理も、一人じゃそこそこ大変なんじゃ?」



魅「な〜に。仕事掛け持ちして、

 朝から深夜まで働いてた頃に比べりゃ、

 VG(ビジー)のお手伝いは天国さ。


 タダで社屋(ここ)住まわせてもらってる上に、

 一人前の給料まで頂ける。

 振る舞う料理の材料代だって経費で落とせるし、

 なにより、この子といつも一緒だ。


 子持ちのシングルマザーには、

 涙出るほどの高待遇さぁ」



俊「引きこもりのニートにもね」



魅「初めて会った頃、ダメダメだったもんな〜

 俊ちゃん!」



明るく笑い飛ばすふたりだけど、

当時は笑い事じゃなかったらしい。


底辺で(あえ)いでいた人々にとって、

ナミの支援は、まさに暗闇の中での光明。


「絶望から立ち直るきっかけをくれた

 ナミへの信頼と感謝は理屈を超えてる」

…と俊さまは言ってた。



候補者には、正直で性格が良く、

時間的に余裕ある人が優先的に選ばれ、

必然、俊さまを筆頭に社会的弱者が多くなった。


そうした人々の声が国政に届く事に有権者は驚き、

支持者獲得の大きな原動力となった。


彼らと支援者の選挙活動は、それは熱心だったと聞く。

本当の信仰にも似て。




魅「今は立派になっちゃったけど、

 お姉さん、情けないキミも好きだったよ?


 キミと…励ましあい、慰めあった日々も…

 生きる支えだったし、今も宝物だから」



俊「ボクも…ですよ」



見つめ合い、微笑み、

小さく乾杯するふたり。

そこには誰も入り込めない何か…

固い絆がある。


ホント、羨ましい。




大きな食卓の別の端では、

幼女ふたりが意気投合していた。



一「みるちゃん。

 あとでつくりかたおしえてほしいにゃ。

 このかていりょうり(家庭料理)、ますた〜したい」



美「い〜よ。

 いーちゃんもお料理好き?」



一「うん。

 おべんきょ(帝王学)のいきぬきに、

 しぇふ(料理長)にてほどきうけるの」



美「い〜ねぇ。

 楽しそうねぇ」



一「いただくばかりじゃわるいので、

 わたしもなにかつくりたい。

 ちゅ〜ぼ〜(厨房)おかりしていい?」



美「うんっ。

 じゃあ、わたしが助手(てつだう)ねっ!」



一「りゅ〜()さん、

 いつもの…おねがい」



劉「はい」



護衛(おとも)の劉さんが、テキパキと荷物を広げると、

中から使い込んだ中華包丁とエプロン、

種類豊富な調味料セットが出てきた。



一「さ、やろっ?」



美「うんっ!」



料理自慢のみるちゃんのキッチンは、

プロはだしの本格派で、

高火力のコンロや大型のオーブンをはじめ、

大抵の調理器具が揃ってる。


冷蔵庫も業務用の大型で、

食材も常備菜も豊富だ。


一诺(イーニュオ)は、慣れた手つきで中華包丁を振るって

見る間に食材を整えていき、

借りた中華鍋とおたまで、

それらをどんどん調理していく。


まるで鮮やかな炎の芸術だ。



幼女ふたりがキッチンで

甲斐甲斐しく動き回る様は、

一見、ままごとのようなのだが、

実際はベテランシェフも真っ青。


ふたりの息は見事なほどピッタリ合って、

料理を平らげて空いたテーブルのスペースを

瞬く間に新しい四川料理で埋めていく。



美「わは〜っ!

 いーちゃん、やる〜っ!」



全員「スッゴ!」



一「ちょっとからいけど、

 お(しゃけ)にはあうとおもうよ。

 さぁ、めしあがれ!」



しかも美味しいし…。



舌、巻くしかなかった。


私ら護衛(おとも)じゃ、幼女ふたりの女子力に遠く及ばない。

大人の中で対抗できるのは姐御くらいだろう。


泣きそう。



魅「泣くな、隊長(なみか)

 今日は他の始末、相談に来たんだろ?


 国内(こっち)の面倒は万事引き受けるから、

 半島では心置きなく気張りなよ。

 俊ちゃんを頼むぞ!」



美「たくさん食べて、バッチリ(ちから)つけてね。

 隊長(なみか)ちゃんがついてないと、

 パパだって(ちから)出ないのよ?」



一「たいちょ〜(隊長)がひろいん。

 だれが()をとなえると?」



リ「私たちは助っ人(おめかけ)

 主力(正妻)の意地、見せてよね?

 お姉さまっ!」



副「良かったね、隊長(サリー)

 日頃の行いの賜物だわ。

 肝心の本人が分かってないのは問題だけど…」



隊「うわぁあん!」



感極まって本格的に泣いちゃった。


気持ちはさっきと全然違う。

感動した…

嬉し泣きしても…いいよねっ!



そんな私に、ちょい照れくさそうに

俊さまが言う。




俊「隊長、

 改めてよろしく頼みます」



隊「もちろん!

 喜んで!」



気力・体力満タン!

気合い入った所へ

ちょうど副長への連絡(コール)が。



副「はい、南里です。

 あら、三佐。

 お待ちしてましたわよ。


 はい… はい、

 わかりました、伝えます」



俊「三佐、なんだって?」



副「今、荷積みを終えて、博多港を出る所だそうです。


 明日、Vー22J(オスプレイ)を習志野へ回しますので、

 それでご来艦ください。

 〝おおすみ〟でお待ちしております…と」



リ「いよいよですねっ!」



俊「そうだね」



魅「無事を祈る。

 三学期、みるの参観日一緒に行く約束、

 忘れるなよ?」



美「ぶじに帰って来てね?

 また好きな料理たくさん作ってあげるし、

 ママが気に入らないなら、

 わたしがお嫁さんになってあげるから…

 ね?」



俊「はは…

 うん。死なないよう頑張るよ」



魅「さぁ、デザートにクリスマスケーキ行こっか!

 シャンパンもあるぞっ!」



やっぱ、壮行会かクリスマスパーティーか

区別つかない。


今夜はこの幸せに溺れていたい。




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