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国家運営はもうAI丸投げで良んじゃね?  作者: 八和良寿[Yao Yoroz]
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『M・I・A』日本語・特別編集版 ④




「レーディース(エン)ジェントルメーン!

 お待たせしました〜!

 ミニコンサート、はっじまるよ〜!」



イザナミが高らかに宣言した。


それまで、イザナミにもらい泣きして、

しんみりと… それでいて微笑ましい、

何とも言えない空気が漂っていた会場が一変した。

四人の退場から、まだ五分と経っていない。



ステージにアイススモークが巻き上がる。



花道(キャットウォーク)端の()りから

せり上がりながら飛び出した四人が、

四方から中央のメインステージに向かって歩く。



みのりちゃんは

元気いっぱいのスキップで周りに愛嬌を振りまきながら。


ゆうさんは

身軽に側転やバク転まで交えてアクロバティックに。


あきらさんとはるかちゃんは

普通の女の子らしく、小走りで懸命に。



みんな、全身をカバーしたキャットスーツに

ミニスカートとブーツ、

バイザーメットのついた白装束…という、

ピッチりした宇宙服のような衣裳に身を包んでいた。


暗めの会場に映えるとはいえ、

アイドルコンサートの舞台衣裳にしては

かなり地味に見える。


メインステージに集まった四人は、

お互いに背を預けて四方に視線を据え、

ポーズをつけて立ち止まる。



「最終選考・特別ステージのために用意されたのは、

〝イベント用イメージアルバム〟を

 ワンコーラスづつメドレーにした特別曲。

 それを今日だけのメンバーに()ってもらいますっ!」



ワっ! と会場が沸く。

観客が期待に胸躍らせてるのが手に取るようにわかる。



「早速行きましょう!

 当日限定ユニット


『イザナミっ! カルテットぉ!』」




会場中の巨大スクリーンに

I()-ZA()-NAMI(ナミ)(カルテット)』の文字!


大音場でイントロが鳴り渡る。

爽やか、かつクリアな声でハモりながら

『イザナミ・カルテット』の名が連呼される。


その時、

地味に見えた四人の「スーツ」が光り輝き、

次の瞬間、

四色に〝燃えた〟


スーツ自体と会場の照明が見事に連動して

アイススモークに照り映え、

本当に燃えてるかのように光が踊っていた。


四人はそれぞれのイメージカラーが揺らめく、

カラフルな動画を身に(まと)っていた。



後に舞台演出を一変させた、

(ディスプレイ)スーツ」を

会場はこの時、初体験したのだった。



音楽に溶け込む様な声色で、

四人はもう一度、名乗りを上げる。




「『ドーン・スカーレット』

 ごこくじ・みのり! 」


「『クリアスカイ・ブルー』

 みずき・ゆう!」


「『トワイライト・イエロー』

 うたがわ・あきら!」


「『ネオンライト・グリーン』

 はるか・とるすたや・かのや!」



それぞれが名乗るごとに、

通り名と顔がスクリーンに表示され、

フェードアウトして消える。


四色の炎が収まると、

二の腕と太もも部分、

メットはいつの間にか透明になっていて、

絶対領域をしっかり主張した

ミニスカブーツの舞台衣裳になっていた。



曲調が変わり、

アップテンポのダンサブルな音楽で会場が満たされた。

曲名がスクリーンに表示される。




『カラフル・ワールド』



みのりちゃんが四人から飛び出す。

あとの三人はそれぞれを背にしたまま、

後ずさって手を繋いだ。


「変化する夜明けの風景」を

身に(まと)ったみのりちゃんが、

ステージを旋回しながら唄う。



「夜明けのひかりが照らす道を、わたしは走る。

 すがすがしい一日のはじまり〜 ♪」



なんて鮮明で迫力のある声!


小さい身体から想像もできない、

豊かな声量に圧倒される。

可愛い声なのに揺るぎない安定感。




ゆうさんが飛び出す。

入れ替わりにみのりちゃんがトリオに収まる。


「抜けるような空を飛翔する風景」を

(まと)ったゆうさんが、

ステージを旋回しながら唄う。



「高く高く伸びる雲の中、わたしは飛ぶ。

 活気あふれる一日がながれる〜 ♪」



さすが、現役アイドル歌手。

歌唱力とダンスがバランス良く相まって、

華々しさとカッコ良さ満点だ。


健康的な色気を感じさせる、

美少女の舞いにひととき目を奪われる。




あきらさんが飛び出す。

入れ替わりにゆうさんがトリオに収まる。


「夕陽が沈み、落ち着いていく風景」を

(まと)ったあきらさんが、

ステージをゆっくり旋回しながら唄う。



「沈む夕陽でかがやく街を、わたしは歩く。

 暖かい団らん、一日の憩い〜 ♪」



ああ、温もりたっぷりの美声に癒やされる。

アコースティックな響きを交えた伴奏にぴったりの

落ち着いた空気が漂う。


豊かなボディに(たた)えた、

夕暮れの暮れなずむ光景が一層美しい。




はるかちゃんが飛び出す。

入れ替わりにあきらさんがトリオに収まる。


「夜の星空が、極星を中心に巡る風景」を

(まと)ったはるかちゃんが、

ステージを旋回しながら唄う。



「またたく星あかりの(もと)、わたしは見つめる。

 夢見る夜景(ネオン)、一日のおわり〜 ♪」



つたないが、高く透明感のある声は、

少し冷気の降りた夜のイメージにピッタリだった。

グリーン基調の夜景に映る星空が、目新しくも美しい。


はるかちゃんが戻って、みんなと合流して手を繋ぎ、

また、カルテットになった。



間奏の間、四人は

変わりゆく一日を身体に映し出しながら、

後ろ手に手を繋いだまま、輪になって回る。


次の一瞬、

あきらさんとはるかちゃんが

入れ替わるように手をつなぎ替え、

四人の並びが変わった。


すかさず、(まと)う風景がフェードアウトして、

移ろいゆく四季に変わる。




満開の桜咲く薄桜色の花吹雪を(まと)った、

はるかちゃんが唄う。



「花咲く薫りとうららかな日差し。

 私の大好きな(ハル)〜 ♪」



入道雲の(そび)える青空と紺碧(こんぺき)の海を(まと)った、

あきらさんが唄う。



「さあ、きら(アキラ)めく海と空の熱気。

 私の大好きな夏〜 ♪」



豊かに揺れる稲穂の黄金色(こがねいろ)のさざ波を(まと)った、

みのりちゃんが唄う。



「豊かなみのり(ミノリ)にほころぶ笑顔。

 私の大好きな秋〜 ♪」



樹氷と青空を背景にしたクリアな雪景色を(まと)った、

ゆうさんが唄う。



「厳しくも美しく清冽(せいれつ)な凍気。

 私の大好きな冬〜(ユウ) ♪」



彼女たちの肢体を彩る、美しい四季の風景に思わず見とれ、

歌に聞き惚れた。


〝それぞれの名前が歌詞に入ってる事〟に気づいた視聴者が、

ツイッターに書くと、リアルタイムで(またた)く間に拡散した。



「森羅万象

 生きとし生けるものと、全てのものが息づく星。

 私たちの大好きな世界〜 ♪」



四人でハモる。

そして同じフレーズをリフレイン。



手を繋いで回る四人とは逆方向に、

壁面を照らす多数の照明球(ミラーボール)が旋回する。


それまでより、ずっと早く回ってるように見える

四人に映し出される光景…

ありとあらゆる自然界の姿は、

まるで走馬燈のようだった。


そして最後。後奏では、

人間の… さまざまな営みが映し出された。


地球の掌の上で生かされてる事を、

否応なく脳裏に焼き付けられるステージだった。




世界を軽やかに描写する…

鮮やかすぎるステージに、観客はしばし呆然。


そして、我に返るまで、わずかの静寂。

そして… 大喝采。


そして…

さらに間を置かず、次のイントロがはじまる。




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