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国家運営はもうAI丸投げで良んじゃね?  作者: 八和良寿[Yao Yoroz]
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俊さまの女難 ② 〜酒池肉林?四面楚歌?〜




俊さまが選んだ近場の温泉は、

武雄温泉「殿様の湯」


三畳と四畳半の隣接した休憩室を備え、

贅沢な風情(ふぜい)を醸し出す、天然温泉の家族風呂。

素晴らしい内容の割にリーズナブルなので、

温泉好きに大人気な名湯だ。



北の大国から来たお客さまへのおもてなし…

というより、彼女の希望だった。


リリューシャが… と、俊さまとの、

こ、混浴…(?!)を望んだから。



狭い廊下と急な階段をくぐって休憩室に着くなり、

リリューシャはパパっと衣類を脱ぎ捨て、

芸術的なまでに美しい、生まれたままの姿を披露した。


あまりの早業に呆気にとられ、

真っ赤になってドギマギしてる俊さままで、

彼女はサッサと剥いてしまった。



「さぁっ!なぎさまっ!

 お背中流しますわっ!」



背を押され、先に連行された俊さまを追って、

私たちも慌てて脱衣して後を追う。



「リリューシャの爪の垢でも煎じて

 飲んだらどうです?隊長(サリー)


副長(ラリー)、ひと言多い!」



確かに…羨ましい。

ああも躊躇(ためら)いなくスキンシップ(色仕掛け)できる彼女が…



五分ほど遅れて湯殿に入ろうとした私たちに、

誰かドンっとぶつかった。



「俊さまっ?」



衝撃でタオルを取り落とした私に、

しがみつく形になった俊さまは、

私の胸に直に顔を(うず)め、素肌で抱き合うことに…。



「きゃっ!」


「あ、ああああ!

 ご、ごめん隊長!」


「あ、あやまらなくても…

 あんっ♡」


「やっぱり、ごめん!」



俊さま、真っ赤になって、

後ろ…休憩室の方に逃げようとしたけれど、

狭い通路が行動を阻むおかげで、

私のカラダをあちこち触りまくる事に…♡



「あ、ああああ、

 ごめん!また」


「ああんっ♡

 俊さま…ったら」


「え?え?」


「もう少し…優しく…して?」


「は、鼻血(はにゃじ)が…

 もう、た、たまらん」



身をよじってやっと後ろに抜けた俊さま、

控え室の方に走って逃げてった。残念。


せっかくなら、もっとゆっくり…

触れて欲しかったなぁ。



「慌てぶりに微妙な差ありましたね。

 意識くらいはされてんのかも」


「ナニ言ってんの?」



コッチまで赤くなっちゃうだろ!

それよりリリューシャっ!


湯殿に入ると、リリューシャがひとり、

広々とした浴槽に浸かっていた。



「り、リリューシャ?

 ナニやった?」


「ナニって…

 お胸でお背中流して、ちょっと前も…ってやったら

 逃げられちゃった。残念…」



返事は英語で返ってきた。

ナミ(B・B)の通訳ないから、当然だ。


しかし、大胆というかなんというか…

迫りっぷりがどんどんエスカレートしているような…。



「羨ましいほど羞恥心(はじらい)ないな、リリューシャ。

 その色仕掛けというか、スキンシップは私には無理…」


「色仕掛けだなんて、心外ですねっ。

 もっと純粋な愛情表現なのに〜」



半ば本気で怒ってるようだった。

頰を膨らましながら睨んでたが、

人差し指立てて、ついに説教し始めた。



「大好きな人に全身全霊でご奉仕するのは、

 当たり前でしょ?

 純愛に躊躇(ためら)いなんて必要ありません!」


「なんか吹っ切れた?

 初対面ではもっとカタブツというか、

 もう少し、身持ち堅そうに見えたけど」



そう言うと、少しおとなしくなって

寂しげに彼女は言った。



「兵器みたく育てられましたから…私。

 人間扱いされなかった…っていうか。


 上官には絶対服従。

 同僚から性暴力も陵辱も受けましたが、

 人生、そんなものだと思ってました。


 今は、無理やり押し倒されても、

 返り討ちにできますけどね」



怒りは消えたようで、

今度はキラキラした瞳で見つめられた。



「だから…

 なぎさまの“無敵”と、お姉さまの“溺愛”には…

 衝撃受けました。

 これでこそ“生きている人生”なんだって」


「リリューシャ…」



なんか不憫(ふびん)だな。

私なんか幸せ者以外の何者でもないのだ…

と思い知った。



「まぁ、絶世の美女だけど、

 あっけらかんとしてて、

 お色気はあんまないですわね。幸か不幸か」


「俊さまに裸で(はべ)る楽しみは空振りしたが、

 女同士でハダカのつき合いでもするか?」


「あはっ!はいっ!

 あ、でも後でリターンマッチはしっかりと。

 その作戦も立てましょ?ご一緒に」



懲りないなぁ、リリューシャ…って、

その色仕掛け(スキンシップ)、私もやるのか?


ま、まぁやぶさかじゃないが…。



「爪の垢飲む、いい機会っスね!」


副長(ラリー)、まだ言うか?」



まぁ、いいか。

リリューシャにも裏はなさそうだし、

さしあたり身の危険はなさそうだから。



余計な事さえ口走らなければ…ね。



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