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国家運営はもうAI丸投げで良んじゃね?  作者: 八和良寿[Yao Yoroz]
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рукопожатие 〜握手〜 ①




「な、なんでこんな目に?」


「ナミ!俊さまをたのむ!」


了解(マム)



ここは、かつて北方領土と言われた地…

「北領」。


我々、非公式の日本使節団一行は、

VG(ビジー)主導で日本側投資が進んで活況を呈している、

国後(くなしり)島、ユジノ・クリリスクにいた。


今、我々は、狙撃手(スナイパー)による襲撃を受けている。

捉えられないようジグザグに走って逃げる。



「評判の市場(いちば)を視察したいとか言うんじゃなかった。

 ごめん、護衛官さん」


「こちらこそ申し訳ありません。

 我々の不手際です、閣下」



現地警察からつけられた護衛官は、

すまなそうに謝った。


彼女、

リーリヤ・ユーリェヴナ・トルスタヤは続けた。



「我が同僚が捕縛すべく奔走してるはずですので、

 今はお逃げを」


彼女は市場の人々に流れ弾が当たらぬよう、

大声で「伏せろ」とロシア語で叫び続けていたので、

その美しい声は枯れかかっていた。


「余計な手間かけてごめん、隊長」


「いえ。

 お護りできるのは私の本懐ですから、俊さま」


「ナギりん、その建物の陰に入って」


とナミ。


「りょ、りょうかい」



先発の副長(ラリー)が敷いた

早期警戒網(パッシヴ・アラート)に基づいてナミが誘導すれば、

回避率は格段に上がる。


副長(ラリー)自身もじきに駆けつけるはずだし、

それまでの辛抱だ。



「!?」



建物の陰に飛び込む直前、

俊さまはひとりの少女とぶつかった。


胸に飛び込むように当たってきたので、

懐に抱くような形になった。



「おっ!

 だ、大丈夫?」


「危ない!」



ぶつかって足踏みしてた所へ弾丸が飛来した。


すかさず身を以て盾になる。

私の特殊警棒(トンファー)長靴(ブーツ)は特注品だ。

仕込んだ複合装甲(アーマー)

ナミの弾道予測に従って「迎撃」する。


三連弾のうち二発を(アーマー)で弾いたが、

最後は後ろに逸れた!



「あっ!」


「閣下!」



直後、俊さまは

少女もろとも建物の陰に飛びこんだ。

私も追う。



「俊さま!」


「だ、大丈夫…」



弾丸はほんの少し、掠めていた。

俊さまの頬を、ひと筋、血が伝う。



「ご、ごめんなさい!

 私が至らないせいで」



無意識に俊さまに抱きつき、

頬の血を舌で拭った。



「た、隊長っ?」


「ふわ〜」



俊さまも、護衛官も…。

少女までがあっけに取られていた。


あ、やってしまった。

頬がかあぁっと熱くなる。


その時、キキィッ!と摩擦音を上げて、

黒い車体が止まった!



「俊ッ! 隊長(サリー)

 乗って!早く!」


副長(ラリー)!」


「きらさん!」



助かった!

色んな意味で!



「早く!

 そのお嬢さん方も!」


ドリフトで盾になるよう横付けした

高機動軽装甲車(スマトラ)に向かって走る。


隊長(わたし)と護衛官は自分の脚で、

少女は俊さまに抱きかかえ(おひめさまだっこ)られて。


小柄な彼女がちょっと羨ましい。



そうしてる間にも弾着が

高機動軽装甲車(スマトラ)を揺らすが、

乗車を確認した副長(ラリー)

急加速でその場を離れた。


もう安心だ。



「物欲しそうに見ちゃダメですよぉ。

 隊長(サリー)


「だッ、誰が!

 な、なんでこの娘まで?

 巻き込む気かッ?」



超絶技巧(ドラテク)を駆使しながら

頭を掻く副長(ラリー)に代わって、

ナミが応える。



「どうもね。事情はわからないけど…

 その娘の方みたいなのね、どうも」


「なに?

 どういう意味だ?」


狙われ(スナイプ)てたのは、

 その娘みたいなの」


「!?」



一応、危機が去った安堵感と

疑問がないまぜになった我々は、

変顔になった互いの顔を見合わせた。



少女は俊さまの首に腕を回して、

抱きついたまま気を失っていた。




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