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異世界の魔術事情  作者: 後田池一/狸丸
第一部 Rove about the labyrinth
4/20

#4 真実を知る、真実は埋もれる

 ここは最北の大陸である、暗黒大陸だ。この世界で一番大きい大陸であるにもかかわらず、人類が開発に乗り出すことが出来ていない土地。

この未開の土地で、殺人事件が起こった。

しかし、起きたとは言っても、このことで誰も騒がないし、騒げない。

騒がないのは、この世界の人々の認識としては、

「暗黒大陸に行く方が悪いだろ」

 だし、騒げないのは、認知する方法がないからだ。

誰も行きたがらないから当然だ。

  何故か。答えは簡単だ。この大陸には、その魔物の発生源と考えられている、ノーマニア大森林があるからだ。

おかげでこの大陸は魔物の巣窟となっている。

 そんな場所にたった一人で冒険をしに行って、行方不明になった人間のために捜索隊は出動しないし、警察の介入なんてもっとありえない。

魔物の魔の手にかかったと考えるのが常識で、それこそが暗黙の了解となっているのだ。

だから、行方不明になった男は魔物に殺されたことにされ、ろくに捜査もなく完結した。

だから、男の死については、新聞のはしっこのお悔み情報の欄のすみっこにひっそりと名前が書かれただけだった。

しかし、この男の死因は魔物によるものでは全然なく歴とした殺人だ。

これは警察が現場に行けば、一目瞭然なのだが、前述のとおり、捜査は行われず、生憎、調査(捜査ではない)を行っているのは、王立魔術研究所の研究員だったし、結局、何も分からずに退散、という結果になる。

まぁ、まさか、このノーマニア大森林に他に人がいるということを想像しろという方が酷なのかもしれない……。

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