第肆話 12月19日 其の肆
明日から学校です。マジだるいです。ダルすぎる過ぎるです。ダルの極みです。
本を読みたいし書きたいのに塾がある。この悲しさ、わかる人は多いと思います。そろそろ本格的に勉強しなければならないので更新が遅くなるかと思いますが根気よく待っていただけたら幸いです。
バイブだ。メールだろう。体がブルッと震える。時刻は15時。さっきの銃撃戦から二時間が経過していた。朝日が死んだのか?それとも前から来た女が死んだのだろうか…………?結果論から言えば助けてもらったため、そのせいで彼女が死ぬのはごめんだ。それなら俺が死んだほうがましだろう。俺も男だ。
助けてくれたのが女だとわかったのは匂いからだ。甘く香ばしい匂い。香水などではない自然な匂いが前からすれ違い様に漂ってきたからだ。鼻はきくほうだ。さっきは焦っていて気づかなかったが。お礼を言いたいと思った。とんだ筋違いかもしれないが、ほっといて逃げた詫びもしたい。だからこそ死なれるのは困る。
運営 「天宮司帝が南雲忠一を銃殺。天宮司に賞金一億円。なお、南雲はリタイア。」
良かった。女じゃない。そう思ったあと人が死んだのに良かったと思った自分に嫌気がさす。自分が他人を踏みにじって生きていることを感じさせられる。見たくなくって目をそらしている自分の内面が嫌でも目に入る。このゲームは残酷な人の本性を暴く。それこそが主催者の狙いだろうか?醜い人の本性を露にするゲーム、それがこのGame Of Mountain、GOMなのだろうか?…………………
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やっと周囲が開けてきた。麓だ。まさか下山するのにこんなにも時間がかかるとは思わなかった。だが山を下から見てもたいして大きくはない。まっすぐ降りてきたのになぜこんなに時間がかかったのだろうか?
そんなことよりもこれからどうするか考えよう。まず選択肢の一つ目はこの辺のどこかに潜むことだ。この辺は住宅地だ。ルールブックには、
[ Ⅰ セカンドアース内では日本国憲法が適応されない。これはセカンドアースが非現実空間であるからだ。ゲーム終了後も罪に問われない。
Ⅱ セカンドアース内にはプレイヤー以外の人間は存在しない。]
とあり、家などへの不法侵入も許されるだろう。家を拠点にするのも有りだ。家具があればバリケードも作れる。だが問題点もある。誰かに家に入るのを見られたら寝ている隙に襲われかねない。今は拳銃のみが武器だがそのうちマシンガンなどが武器に加わる可能性もある。そうなればバリケードが意味をなさない。
二つ目の選択肢はコンビニの近くに移動して様子をうかがうことだ。いくらなんでも乾パンとペットボトル一本では三日ともたない。いつかはコンビニに行かざるを得ない。いつか行かねばならないならプレイヤーの装備が整っていない今のうちに行った方がいい。だが動けば動くだけリスクがある。コンビニに行くまでに倒される可能性もあるし、コンビニにの近くに潜む場所が無ければ一大事だ。だがここに留まっていてもらちが明かない。けしてベストな選択かはわからないがとりあえずまあ動こう。
どうだったでしょうか?楽しんでいただけたら幸いです。感想などもお待ちしております。目に見えて読んでもらえたとわかることが何よりも励みになりますので。
それではまた。