第玖話 12月20日 其の壱
超短いです。
パンッ!
ん?なんの音?あれ?そういえばここは……?思い出した。GOMだ。てことは今の音は…………銃声!?
一瞬で目と脳が覚醒する。
「…………羅優。どこだ?」
「窓際。銃声は外から。」
電気をつけると居場所が分かるため部屋の中は真っ暗だ。羅優の姿は見えない。だからとりあえず小声で居場所の確認。
「今何時?」
「一時。」
寝たおかげで体力も回復している。まだ体が動きにくいがある程度なら戦える。だが羅優はまだ寝ていない。体力がほとんど残っていないだろう。どうする。脳をフル回転させる。銃声は外で聞こえた。ならば外で誰かが戦っているだけかもしれない。でももし俺らを狩りに来たなら一刻も早く逃げなければならない。だが今は部屋の中だ。廊下にでれば一階に行くルートが2パターンある。このまま部屋に留まれば退路がたたれるかもしれない。ならば廊下に出て外へ逃げるべきかもしれない。しかし、そうすれば物音で分からなかった居場所が特定されるかもしれない。ハイリスクハイリターンの賭けだ。
「とりあえずここで待機しよう。一応扉の鍵は閉めて。」
「分かった。」
弾を込める。セーフティーは外しておく。ドアが蹴破られたりした場合も考えて、俺が前衛、羅優が後衛という感じの配置で立つ。
意識を研ぎ澄ませる。
足音が聞こえる。
やはり俺達が狙いのようだ。それかもしくはこの家。
階段を登りおえ、足音は二階の廊下、今いる部屋の二つほど隣の部屋の前辺りから足音が聞こえる。
徐々に近づいてくる。
ゴクリ
唾を飲み込む。
隣の部屋のドアを開けた音がした。
そしてまた足音。
この部屋の前で止まる。
ドアを開けようとする侵入者。
だが開かない。
この場合、侵入者が考えるであろうことはおよそ二つ。一つはそのまま捉え、鍵のかかっている部屋の中に人がいると考える。もう一つは鍵は窓などから逃走するための時間を稼ぐためのもので、すでに部屋の中にいる人は逃げている。と考えるか。前者と考えた場合、ドアを突き破るのが正しい選択。後者の場合すぐに一階に降りて部屋の中の人が逃げたであろう方向へ追いかける。侵入者が後者だと考えたなら俺達は戦闘無しで助かる。だが前者なら戦闘開始となる。
そして、この侵入者は前者だと考えたようだった。
それが分かったのとドアが蹴破られたのは同じタイミングだった。
風邪っぽいです。のどが超絶痛いです。助けてください。
ってことで第玖話です。超絶短いですが、次の話を入れると更新が遅くなるので一旦区切りました。Notと交互に出しているのでNotのあとに次の話が出ます。
お楽しみに!
感想お待ちしております。