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例を上げますと、姓に使われている玖沙訶(くさか)はそのままでも日下（くさか）と分かり、名に使われている多羅斯(たらし)も帯（たらし）と意味が分かりますので、こういった人名や単語は原文そのままに記載してあります。

以上、詔（みことのり）により作成した本書の経緯を報告し、天地創造の時代から推古天皇（すいこてんのう）の時代までをまとめたもの、上中下の全三巻、完成いたしましたのでここに謹んで献上致しますのでお納めください。

和銅（わどう）五年正月二十八日　

正五位(しょうごい)上勳五等（じょうくんごとう）

太朝臣安萬侶（おおのあそみやすまろ）

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