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9.雲の形

 えっと……、今回は歌じゃありません。朗読です。ちょっと前に書いた「雲の形」ってなショートショートを、朗読してもらいました。まぁ、曲付きなので、音楽でもあると思いますが。

 朗読に使ったのは、「CeVIO Creative Studio Free」ってな音声合成ソフトです。ボーカロイドじゃありません。歌も歌えるらしいですが、それよりも朗読の方が向いている… のじゃないかと僕は思っています。

 実はこの存在を知った時から、「あれ? これにショートショートを朗読してもらうのは、アリなのじゃ?」と思ってはいたんです。僕はショートショートを書きまくってますからね。ですが、二の足を踏んでいました。

 理由はいくつかあるのですが、まずはこれ以上使うソフトを増やしても、使いこなせる自信がなかった点が一つ。初音ミクだけで手一杯。他に手を出す余裕なんてないと思っていたのです。

 更に、小説に合った音楽を作れる自信がなかった点もあります。

 歌ならまだ、多少イメージと合わなくても、歌詞や歌い方を“できちゃった”音楽に合わせて変えていけばいいのですが、小説となるとそうはいきません。何しろ、初めから内容は決まっているのだし(できた音楽に合わせて新たに書き起こす気にはなれませんでした)、シーンの雰囲気にマッチした音楽にしないと、間抜けなことこの上ない。後は使える声が1キャラだけなので、声質が変えられるといっても、どこまで複数人を表現できるのかも不安でした。

 それに、これ、フリーソフトだしユーザは多そう。似たようなことをやる人は、どうせ他にもたくさんいるんだろうなぁ とも思っていました。他の人がやっている事をやってもあまり面白くはなさそう…

 ところが、それから僕の方の音楽作成技術が少しは上がりました。まぁ、初音ミクにコーラス的なもんを歌ってもらって、それに合わせて音を作るってな方法で、それなりにイメージ通りに作れるようになったのですね。

 更に、この「CeVIO Creative Studio Free」ってな音声合成ソフト、使い方がとても簡単らしいとも知りました。あまり苦労はしなさそう。でもって、ざっと見た限りじゃ、ネットに投稿している人の中で小説の朗読をさせている人はあまりいないようにも思えたのです。

 (……もしかしたら、ショートショートを書ける人ってあまりいないのですかね?)

 でもって、次の理由が決定打になりました。

 このソフトの声のキャラ名は「さとう ささら」というらしいのです。イニシャルが、SS… つまり、ショートショート……。乗り気に(実話です)。

 さて。

 SSを朗読させると決まったなら、後はどれを朗読させるのか?です。夏なので、怪談とか、ホラー系が良さそうだとは思いました。でもって、自分のSSの中で、ホラーで女性主体のみ(さとう ささらは女性なので)のものを思い浮かべてみたんです。

 ところが、これがあまりない。

 もっとあると思っていたのですが、それほどないのですよ(あるにはあるけど)。

 初めてなので、どうせならショートショートらしいショートショートが良い、とも思っていたので、短さを活かしたものを、となると更にない。

 そこで、ハードルを下げました。

 考えてみれば、小説の主体が女性である必要は特にないのですよね。これは飽くまで朗読であって劇じゃないのだし(劇でも、女性が男性役をやるくらいありますが)。

 ただ、それでもあまり違和感なくいきたい。そうなると、高い声が似合う子共か三人称。僕は三人称ではあまりホラーを書かないので、子共しかない……。

 そこで「雲の形」に思い至りました。このショートショートを朗読してもらおう!

 僕はショートショートをたくさん書いていますが、“短さを活かす”事を明確に意識して書いたものは実はそれほど多くありません。ですが、これは初めっからそれを狙って書いたのです(もちろん、短さのメリットを考慮に入れつつ、普段から書いてはいますがね)。

 まぁ、何が言いたいのかというと、これは非常にショートショートらしいショートショートだな、と思っているのです。朗読初投稿には適している気がする。でもって、CeVIOを使う練習としても最適のような気がしました。

 だもんで、それで朗読してもらい始めました。始めて、まず驚きました。いえ、このソフト、漢字も識別してくれるのですよ。因みに、全部の文字を打ち込んで、誤読したのはわずか一か所のみでした。しかも、調整をしなくても割と自然に朗読してくれる。

 「これ、すげー!」

 と、僕は軽く感動しました。一応、プログラミングをやっている人間の端くれとして、そのソフトのクオリティは、尊敬に値すると思ったのです。

 ただ、機能の高さに驚いて興奮をしたのは、最初の頃だけ、直ぐに作業の単調さに飽きてきてしまった… のですが、しばらくしてまた変わりました。

 いえ、これ決して単調な作業って訳じゃなかったのですよ。例えば、間をつくったり、テンポを変えたりして緩急つけたり、声質を変えて、感情を表現させたりと、色々と工夫できたのですね。シーンに合わせて、話声を「こうしようかな?」とか、悩む。これが、なかなかに楽しかった…

 そんな訳で、楽しくなったので割と作業はサクサクと進んで(と言っても、納得のいかないところもあるにはあるのですが)、直ぐに朗読部分は完成してしまいました。

 後は、その朗読部分に音楽を合わせるだけです。

 ま、難問はこっからですよね。僕の場合……。

 まずは自分で鼻歌で曲を作り、それを初音ミクにコーラスで歌ってもらって、それを軸に曲を作る… ってな事をしたのですが、これがあまり上手くいきませんでした!

 あっはっは!

 あれぇ? この方法で、作れるようになったはずなのになぁ……

 思い違いだったのかもしれません。

 仕方ないので、上手くいかない部分は葬り去って、ベースを軸に改めて曲を作り始めました。そうしたら、なんだか作れる… しかも、それなりにイメージ通り。もちろん、100%って訳じゃないですけどね。

 あれ?

 もしかしたら、わざわざ初音ミクに歌ってもらわなくても、曲を作れるようになっているかもしれません、僕。

 (まぁ、その方が良いのだけど)

 曲を作り終えて、「初音ミクのコーラスいらないじゃん」とも思ったのですが、折角なので、その曲に合わせてコーラスさせてやりました。

 多分、不必要だと思われます。

 まぁ、初音ミクのコーラスに合わせて作った部分もあるので、痕跡を残してやれって感じで、オマケで初音ミクも、と思ったのですね。ノリです。ノリ。

 それから、その曲を朗読に合わせて流しました。多少、単調な気もしますが、まぁ、飽くまで朗読が主役という事で。ただ、最後の辺りは、盛り上げるように、別の曲をつけましたが。

 さて。

 そんなこんなでほぼ完成したのですが、そこに来て、これで終わりじゃ少し寂しい気もしてきました。

 「オープニングコール入れようかな?」

 でもって、そこでそう思ったのです。

 このショートショート朗読、けっこう楽しいって分かったので、シリーズ名っぽな何かを考えて、そのコールをオープニングにしようかな… と、ノリで思ったのですね。

 これを朗読してくれているのは、さとうさんだから、「さとうさんの朗読」だ!

 シリーズ名っぽな何かはそうあっさり決まりました。

 (まんまだ)

 で、そのオープニングコールを入れました。コールの担当は、初音ミクに… 僕はDarkが好きなのですが、あまり今まで使ってこなかったので、ライブラリはDarkにしてみました。

 そのコールにピアノを合わせました。まぁ、良くなったのじゃないかと思っています。いえ、飽くまで、音楽素人が作ったにしては、ですよ?

 後はエンディングが少し寂しいと思ったので、というか、もうちょっと音楽作成を楽しみたかったので、音楽を入れました。

 この最後の部分、けっこう気に入っています。因みに、ベースを小さいボリュームで流して、ギターとピアノを短く交互に鳴らすってな事をやりました。

 後は、動画ですね。

 動画っていうか、動かないので“画”ですが。

 これは、シーンを書くのが難しいので、極力、誤魔化して手を抜きました! 今までで一番手を抜いたかもしれません。画力と労力の限界です…

 あ、エンディングのとこに木ばっか出てきます。これは今回、あまり木を描けなかったので、無意味に描きまくってやったってだけです。

 木を描くのは、やっぱり楽しい……


 次は、もう一回、朗読してもらおうかな?と思っています。

でもって、投稿したのが↓です

http://www.nicovideo.jp/watch/sm21557510

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