8.家畜化された人類
(歌詞)
ギガギガギー
ギガギガギー
ギーガギガ、ギーガギガ、ギーガギガギー
ギガギガギー
ギガギガギー
ギーガギガ、ギーガギガ、ギーガギガギー
プライドを、餌に指定
エリート達は、飼育され
はみだし者、抗っても
それすら、システム、枠の内
青い星、飛び出して
火星に、逃げても、まるで無駄
僕らは家畜、どこにいても
僕らは家畜、逃げられない
あいつは豚で、
あの子は山羊だろ
僕らは家畜化された人類!(ギャ)
ギガギガギー
ギガギガギー
ギーガギガ、ギーガギガ、ギーガギガギー
ギガギガギー
ギガギガギー
ギーガギガ、ギーガギガ、ギーガギガギー
テストのさ、答案は
トップブリーダー、推奨してる
健やかに、育つため
美味しく食べよう、ぺディグリー
疑問にさ、思っとけ
無駄でも足掻いて、思っとけ
僕らは家畜、笑っちゃおっか
僕らは家畜、是が非でも
あいつは牛で、
あの子はヒツジか?
僕らは家畜化された人類!(ギャ)
遺伝的アルゴリズム、適応度地形を昇れ
漂ってるロジックで、どんな進化の結末が?
家畜でも、良いんじゃない?
家畜でさ、何が悪い?
自己言及、繰り返し、
僕は僕の家畜で飼い主
君は君の家畜で飼い主
僕らは家畜化された人類!(ギャ)
ギガギガギー
ギガギガギー
ギーガギガ、ギーガギガ、ギーガギガギー
殺虫剤、ばらまかれ
害虫たちが死んでいく
耐性が、ついちゃって
どんどん平気になっていく
ギガギガギー(ギャ)
ギガギガギー(ギャ)
ギーガギガ、ギーガギガ、ギーガギガギー(ギャ)
あいつはヒトで、
あの子もヒトだろ
ネオテニーのダンスを踊る
僕らは家畜化された人類!(ギャ)
音楽を作り始めた頃から、漠然とは思っていたんです。雑音になっても良いから、滅茶苦茶やってみたら、どんなのができるんだろう?
って。
……。
はい。今までは、一応、ちゃんとした音楽になるよう目指して作っていたんですね。結果がどうであれ、“目指しては”いたんです。でも、今回は、目指すのすらも止めました。
それでも、結果としては、「いつもと大してクオリティ変わらないじゃん」になった気はしますが、いつも酷いってだけの話で、良くなったとかじゃないと思います、多分。まぁ、雑音だと思いますね、これは。
ただ、今の僕には、既にどれだけの雑音なのかよく分からなくなっています。人間の脳って、何回も聞くと、平気になっていくってな性質を持っている所為か、制作過程で、何回も聞いている内に、「あれ? それほど、悪くもないのじゃない」って感じになっちゃいまして。
あ、一応断っておくと、スルメ曲とかではないと思います。単に、慣れるかどうかの問題で。いや、仮にスルメ曲だったとしても、こんな曲を何回も聞いてくれる人なんかいないだろうから、全く無意味だとは思いますがね。
えっと、じゃあ、作り始めから説明します。まず、滅茶苦茶に作ろうとは決めたものの、そもそも滅茶苦茶に作るってどうするねん?な話もありまして、やっぱり初めは、鼻歌から始めました。
で、「滅茶苦茶にするのだったら、やっぱり滅茶苦茶な歌詞だよね」って、思ったので、歌い始めは「ギガギガギガギー」でいこうと。
はい。「ギガギガギガギー」って、何だよ?って感じですね。
いえ、「ギガギガギガギー」で始まる歌なんて、聴いた事ない… って思っただけで、特に意味はありません。いや、クロマニヨンズとかであったか、似たようなの。まぁ、とにかく、あんまりないのは確実なので、それでいこうと決めました。
もっともこの時点では、実はまだ他の曲を作っていまして、本格的に作り始めるには至っていませんでした。でもって、この曲(雑音)は、一応、『家畜化された人類』ってな、僕の書いた長編小説のテーマ雑音にしたのですが、この段階ではまだその気はなかったりします。
ただ、実は『家畜化された人類』は、もう随分前に書き上げたもので、ダークでシニカルな内容にしたつもりでした。なので、僕の小説の中じゃ、この曲(雑音)のイメージに最も合っていそうだな、とは思っていましたが。
それから、この「滅茶苦茶」をやってみるってのが、僕の中でいよいよリアリティを持ち始めました。具体的には、作りたい曲のネタが尽き始めたのです!(そんな理由か) で、その時に、今回はどんな小説に絡ませようかと考えました。
一応、そういう“縛り”で、音楽を作ろうと決めているので。
新たにショートショートか短編を書き上げても良かったのですが、正直、「面倒臭いな」と思いました。
いえ、小説は書きたいネタがいっぱいあるのですよ。だから新たに作る程でもない気がしましてね。
で、めんどーだから、『家畜化された人類』のテーマ曲にしてしまえ!と。
はい。ごめんなさい。いい加減なんです。
それから、具体的に歌詞も考え始めました。メロディが先か、歌詞が先かってよく歌作りで言われますが、今回は「ギガギガギガギー」の部分以外は、歌詞が先です。滅茶苦茶やってみよう! とは、思っていましたが、『家畜化された人類』のテーマ曲にする以上、歌詞は小説の内容に合せなくちゃいけません。なので、それなりに本気で考えました(逆に言えば、本気で考えてこの程度って事ですが)。
まぁ、それでも、「考えるな、感じろ」ってノリな歌詞にしたつもりではいますが。
さて。
それから、実際に歌を作り始めて、何となく違和感を僕は感じました。今まで、ずっと四分の四拍子で作って来たのですが、今回に限っては何か違う気がしたのです。
いえ、音楽ど素人の僕は、拍子がどんなものなのか、いまいちよく分かっていないので、はっきり言ってフィーリングでしかないのですが、とにかく、テンポが合っていない気がしたのですね。
それで途中から、四分の三拍子に変えました。
すると、なんと驚くべき事が起こりました!
『Music Maker MX Producer Edition』が、固まって動かなくなってしまったのです!(ヲイ)
途中で変更すると、こうなるのかも。
持っている人は、気を付けよう!
……そんな訳で、今回は開始早々躓きました。一からまた作り直すハメになったのですね。傷口は浅かったですが。更に、まぁ、ソフトの設定は四分の三拍子にしましたが、これで本当に四分の三拍子になっているのかどうか、実はまったく分かっていないという……(笑)。
しかも、初っ端の「ギガギガギガギー」も何だかイメージ通りに初音ミクが歌ってくれませんでした。やっぱり“力強く歌う”は、苦手ですよね、ボカロ。色々と試して、LightをベースにFXを入れて汚くし、そこにVividを隠し味に追加とか、色々と工夫して、何とか許せるレベルにしました…
あ、他の歌の部分はSolid中心です。同じ様に、色々と工夫しましたが。
使用する楽器も悩みました。エレキ中心で行こうと思っていたのですが、どうもエレキギターが合わない気がして、色々と悩んだ結果、ベースとエレキギターとアコースティックギター、後はノーマルなドラムという編成に、アクセントとしてエレキなFXのバイオリンを追加してみました。
……もう気付いているかもしれませんが、「滅茶苦茶やってみよう」で始めた割には、やっぱりそれに徹し切れませんでした。気が弱いのか、滅茶苦茶だとやっぱりモチベーションを保ち切れなかったのか… まぁ、その両方だとは思いますが。
で、まぁ、色々と中途半端なもんができてしまいました。ただ、部分的には気に入っている所もあります。
「遺伝的アルゴリズム、適応度地形を昇れ
漂ってるロジックで、どんな進化の結末が?
家畜でも、良いんじゃない?
家畜でさ、何が悪い?
自己言及、繰り返し、
僕は僕の家畜で飼い主
君は君の家畜で飼い主
僕らは家畜化された人類!(ギャ)」
って、部分は好きです。
因みに、ここは始まりと終わりで徐々に別のタイプの初音ミクの声を交叉して入れ替えるという、恐らくは、他の人はあまりやらないだろう事をやってもいます。
あと、気に入っている所といったら、「吐息」ですかねぇ
初音ミクって声の他にも「息」が用意されているのですよ。僕には上手い使い方が思い付けなかったので、どうせなら、バックコーラス的に利用してやれ って思って、今回、それを試してみました。
多分、探せば、既にやっている人もいるのでしょうけど、これ、少なくとも珍しくはあると思います。それに、それなりに良い効果になった気もしますし。
始まりでいきなり使っているので、ここの部分だけでも聞いてみると面白いかも。
あとはMVですが、いつも通りに行き当りばったりで作りました!
ただ、人物はいつもよりも真面目に描きましたが。というか、一応、小説の中のキャラを三名ほど描いたつもりでいます。ただ、つもりなだけで、本当に彼らなのかどうかは、見た人の主観に任せようという卑怯な主張をさせてもらいますが。
次回は、今までとは違った事をやってみたいと思います。
でもって、投稿したのが↓です。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21397382