3.ポテチタンタ ツーテタ
(歌詞)
ポテチタンタ ツーテタ
ポテチテンタ ツーテト
ポテチタンタ ツーテツーテツーテーツッテト
ポテチタンタ ツーテタ
ポテチテンタ ツーテト
ポテチテンタ ツーテツーテツーテーツッテタ
明日もし晴れたら
丘の上にある
あの大きな木で自殺をしよう
首つりの縄を
上手に結んで
僕はあそこからぶら下がるんだ
ポテチタンタ ツーテタ
ポテチテンタ ツーテト
ポテチタンタ ツーテツーテツーテーツッテト
ぶら下がりながら
世界を見れば
なんだか悲しく綺麗だった
小鳥が歌う
残酷な歌を
知ってるつもりで目を瞑ろうか
ポテチタンタ ツーテタ
ポテチテンタ ツーテト
ポテチテンタ ツーテツーテツーテーツッテタ
朝になって起きて
周り見て気付く
生きてる自分といつもの部屋に
こんな嫌な時は
”死にたがり”を聞いて
そんな自分を殺してやろう
ポテチタンタ ツーテタ
ポテチテンタ ツーテト
ポテチタンタ ツーテツーテツーテーツッテト
ポテチタンタ ツーテタ
ポテチテンタ ツーテト
ポテチテンタ ツーテツーテツーテーツッテタ
前作以上に、
なんだ、これ?
とか、思っている人がいそうな感じなので、色々と説明しなければいけない気がします。
まず、この曲を思い付いたのは、実はパソコンで音楽をやり始めるよりも随分と前のことで、多分、2、3年は前だと思います。
ある日、散歩している最中に勝手にメロディが浮かんで、てきとーに歌詞をつけて歌ったのですね。因みに、特に何も考えずに自然と歌詞も出てきました。
(それで、この歌詞かよ?
って、感じではありますがね。暗いし怖いぜ! 可愛いだけに不気味だし。
……ま、そういう気分だったのですよ)
ただし、この時に思い付いたのは、一番(?)までだったのですが。
でもって、ほとんどのこういった鼻歌で作った曲は直ぐに忘れていくのですが、こいつだけは何故かいつまでも覚えていて、しかも歌えるんです。なので、パソコンで音楽を作ろうと思った時に、伴奏をつけて初音ミクに歌ってもらおうと真っ先に考えたのはこの曲でした。
だから、実は本当は真っ先に作ったのです。ただし、MIDI打ちこみではなく、音符入力で……。
はい。
『Music Maker MX Producer Edition』というソフトを買う前、フリーの『Studio ftn Score Editor』というソフトで僕は“音楽作り”を訓練していたというような事を、前に書きましたが、その時に。
この期間中は、ほとんどアレンジだけで、作曲なんかしようとも思わなかったのですが、これだけは例外で、なんとかがんばって必死に作りました。
ただし、作ったのは最初のワンセット部分のみです。何故なら、それだけで充分だったから(それでも、かなーり時間がかかったのですがね)。
いえ、曲を作り始めてみて気付いたのですが、この歌、同じメロディの繰り返しなのですよ。
ハハハ…
何という、単純な曲!
流石、素人の鼻歌作曲だけはあります。
で、これを作った時は、まだ初音ミクを買っていなかったので、何もできずそれで終わりでした(どうやれば、歌を合わせられるのかも知らなかった)。
さて。
その後、僕は『Music Maker MX Producer Edition』を買いました。そして、『Studio ftn Score Editor』で作った曲を、取り込んで活かせる事も知りました。
ならば、直ぐにでも作れるはずですが、僕はそれをしなかった。
何故なら、まだこの曲を作るのは早いかな?と思っていたからです。はっきり言って、かなりトリッキーな曲作りな気がしていて、初めはスタンダードに始めるべきだと判断したのですね。それに、初音ミクはまったく触った事がなかった訳ですし。
ただ、ま、別にそれほど温めておく程のもんでもないとも思っていたのですが(笑)。
で、二曲作ってみて、そろそろ試してみたくなってきました。この曲自体もそうですが、音符入力ソフトで作った音源を、MIDI打ち込みソフトで活かすという、そんな試みがやってみたかったのです。
具体的には、音符入力ソフトで作った音を部品として取り込み、MIDI打ち込みソフトで加工して使おうと考えました。一曲を全て音符入力ソフトで作るのではなく、飽くまで部品を作るだけ。そして、その部品を組み合わせて、MIDI打ち込みソフトで一曲に仕上げたいと考えました。
と言っても、この歌は同じメロディの繰り返しなので、部品と言っても、楽器にバリエーションを持たせただけなのですが。
が、そこでさっそく壁が。
『Music Maker MX Producer Edition』にどうやらバグっぽいものがあるのです。最初に取り込んだ部品に合わせて、他の音がそれと同じに変化してしまう。つまり、実質、音色は一つだけしか選べないという現象が起きてしまったのです!
仕方ないので、取り込んだ後で楽器を割当て、差を出そうと考えました。ところがどっこい、ここでもまた問題が。
どうも相性が悪いらしく、エレキギターとエレキベース以外は、まともな音にならない。なので、(加工していない)笛とギターとベースの組み合わせで行く事にしました。その所為で、当初、思っていたよりも、随分と選択肢が減ってしまいました(なにげで、エレキギターを使ったのは、初めてです)。
ま、ただ、そう妥協してしまえば、同じメロディの組み合わせなので、楽だったのですが。
そして、ここで僕はもう一つの作業に移行しました。歌声です。はい。初音ミクですね。
鼻歌で作っただけあって、今回はずっと歌が続きます。曲の長さに対して、歌詞の部分が多い。なので、正直、かなーり、初音ミクを使う訓練になった気がします(それでも、まだまだ甘い部分がありますがね)。
で、今回、ちょっとだけ進歩が。
僕は音の高低をなんとなくしか分からない人なのです。カラオケでも、キーが合ってるのか合っていないのか、微妙な差の場合、よく分からなくて、音感が良い友達が「今の、合ってたよ」とか教えてくれるのですが、曖昧にしか実感できない(笑)。……因みに、そいつは、音楽の耳コピができる男です。
しかし、今回、自分で歌いながら作って、少しずつ分かるようになったのです。あ、これは高いなとか、低いなとか。で、最後の方はスムーズに作れた…
やっぱり視覚で正解を見ながらだと、違うもんですねー。バイオフィードバックに近いもんがあるかもしれない(知らない人は、ネットで検索して調べてみよう!)。
ま、ただ、分かって来た最後の方に、特に自分で納得できていない部分があるのですがね。因みに「そんな自分」ってとこです。機会があったら、気を付けて聴いてみてください。なんか、不自然じゃないですか? でも、直しても直しても良くならないのですよ。だから、諦めました。ええ、諦める部分は、スパッと諦めますよ、僕は(因みに、初音ミクの声で、選んだライブラリは、Soft。Sweetにしようか、最後の方まで苦悩しましたが)。
で、歌とくればもう一つ。歌詞。
今回は、歌詞についても少しばっかり説明が必要かもしれません。
初めに書いた通り、この歌の歌詞の最初の方は勝手に思い浮かんできたものです。で、その部分に“自殺”ってな単語が入っているのですが、だからといってこの歌を僕は“自殺の歌”とは考えていません。
それどころか、むしろ生きる為の歌だとすら思っている。
自己破壊願望が、自殺の根だとしてみましょう。なら、その自己破壊が“死にたがっている自分”に向かったらどうなります?
“死にたがっている自分”を否定するようになるのじゃないですかね?
正直、うじうじした自分が嫌だ、と思う事を、今までの人生の中で、僕は何度も経験してきました。そんな時には、自己破壊… 自己否定ってのは気持ちがいいもんです。
更に言うのなら、成長ってのは、必ず何かしらの自己否定が伴うもんです。
新たな自分になる為には、今の自分を否定しなくちゃならない。自己破壊願望ってのは、その為にある(または、その為に使える)もんじゃないのかな?と、確信は持てていませんが、僕はその可能性があると考えています。
今回、歌詞の中に“死にたがり”という曲名を出したのは、そんな自分の考えもあってこそ、だったりします(聴いてもらえば、どんな曲なのか分かります)。
これ、梨本さんという方の曲で、僕が聴いたのはこの「死にたがり」が初めてでした。で、その時に僕は、この人自身に自殺願望があるのじゃないか?とそう思ったのです。もちろん、先に述べたような考えがあったからですね(つまり、この人が否定しているのは、本当は自分自身なのじゃないか、と)。で、検索をかけてみたら、案の定、この人が作った曲で、他にも自殺を彷彿とさせるようなものが出て来た。
「お前の中にあるそれが、本当に自己破壊願望だというのなら、その“死にたがっている自分”を殺してみろよ」
「死にたがり」は、僕にとってそんな曲です(この曲は“VOCALOID”に対する偏見を吹き飛ばしてくれたうちの一つでもあるので、特に好きなのですが)。もちろん、勝手な想像、自己解釈なのですがね。
(一応書いておきますが、希死念慮がある場合は、取り敢えず生活改善をしてみましょう。規則正しい生活をすると、自律神経が整えられて、うつ状態の改善に効果があります)
そんなこんなもあってか、歌詞を考えるのが今回は楽しかったです。今までの中で、一番、自分らしい歌詞になった気もする。
さてさて。初音ミクに歌ってもらって、曲に軽くパーカッションも入れました。後は、PV作成だけ。でもって、いつも通りに木だけは妙に力を入れつつで、作りました(PV作成にどれだけ力を入れるべきか、実はいつも悩んでいます)。
で、後はこれをビデオ化して完成… のはずだったのですが、ここでまた問題が。
実は曲作りで、“笛”に関しては、素材を加工せずそのまま使ったのですが、なんとその部分の音が、ビデオにすると出ていない(あとは実は打楽器も入れたのですが、それも出ませんでした)。
どうやら、『Music Maker MX Producer Edition』って、外部から音源を取り入れた場合、そこかしこにバグがあるらしい……
「んな、アホなー!」
と、苦悩しましたが、仕方なく、笛の部分をギターとベースに変えました。どんだけ弦があるんだ、今回(笑)。
笛のチープな感じが、とても気に入っていたのですが… 楽器の彩りも減ってしまいました。
ま、それでも今回のは、気に入っています。シンプルかつ拙いですが、そこが好き。大よそは、イメージ通りにできた気がします。
作り終えた感想としては、音符入力ソフト(『Studio ftn Score Editor』)で作った音源を、活かそうというこの試み、使えない訳じゃないけど、ソフトの相性的な意味で、少しやり難いかも… と、思ったりしました。ま、引出しの一つとして、覚えておきます。
因みに、どうでも良い話かもしれませんが、この曲の構想を練っている時に、「貧乏神に憑かれて…」という話が勝手に思い浮かんで来たので、主題歌という事にしました。内容的な関連は、あるようなないような、といった感じですがね。
次は、またちょっと変な事にチャレンジしてみようと思っています。
ではでは。
でもって、投稿したのが↓です。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20102985