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2.分数の割り算

(歌詞)


ある日、授業でセンセーが、クラスのみんなにこう言った

分母と分子を逆にして、ただ、ただ、ただ、ただ、かけなさい

それが分数の割り算です


だけど、ぼくには分からない

分数の割り算って、どゆー事?


ララ ララ ララポララ


ララ ララ ララポララ


だけど、そのまま書いたなら

テストでそのまま書いたなら

いい点取って、褒められた

センセーも、親も、喜んで


だけど、ぼくには分からない

分数の割り算って、どゆー事?


だからぼくは考えた

分数の割り算のその意味を

センセ、どうやら、このぼくは

面倒くさい 子供、です


それでは、みなさん、説明します


(セリフ)


まずは割り算から


5+5=10

10÷5=2


この二つの式の関係が分かりますか?

10の中には5が2つで、10÷5の答えは2

実はこの”2”は同じ意味なのです。


では、これを分数の割り算に応用してみましょう。


1/2+1/2=1

1÷1/2=2


同じ様に、1の中に1/2が2つあります。

だから、1/2で割った答えは、2な訳です。



分からない人は、リンク先見てね

(http://ncode.syosetu.com/n2639j/)


どうして、これを、教えない?


やっぱり僕には分からない

この社会が 分からない


センセ、どうやら、このぼくは

面倒くさい 子供、です

 なぜ、分数の割り算?

 と、ツッコミを入れている人もいるのじゃないかと思うので、まずはそこから。

 えっと僕は、小説の重要な役割の一つとして“知識を伝える事”があるのじゃないかと考えている人間です。

 だから、小説の中でよく知識を簡単に説明したりするのです。音楽を作ろうと思った時も、だから似たような事を考えました。

 が、直ぐに「さすがに、ちょっと難しいかな?」と、そう思ったのです。まぁ、わざわざ書くまでもなく、音楽で知識を詳しく説明するなんて、容易な事ではありません。音楽は、基本的には感情面に訴えかけるものでしょうしね。

 ただ、そこでちょっと思い出してみて「分数の割り算くらいなら、何とかなるかな?」とそう考えもしたのです。

 で、更にそのアイデアを広げてみました。そうすると、どんどん楽しくなってきてしまった。

 僕は「分数の割り算を教えてみる話」という掌握小説も書いているので、これに絡ませれば説明不足も補えそう。その小説は、「“分数の割り算”をちゃんと教えないテスト主義の現代教育への皮肉及びに、その延長線上にある社会に対する反骨」って意味を込めたつもりのものだから、歌もそれでいってしまえ。知識の説明部分を歌にするのは難しいから台詞にして、その中で「リンク先見てね」とか入れたら面白いかも。ある意味、斬新かもしれないし。とかとか……。

 この時点で、今回はふざけたものにしようと決めていました。

 その方が聴いてもらい易いだろうってのもありました。分数の割り算を説明するなんて真面目っぽい内容で、真面目なコンセプトなんて堅苦し過ぎますし。ただ、それ以上に、ふざけた方が、作る上で僕が楽しそうってのが主な理由なんですがね。

 そう決まれば、メロディ及びに歌詞作りです。歌詞はこれだけ内容が決まっていれば簡単に思い浮かびました。分数の割り算に納得できない子供の歌にすればいい。

 後はメロディ。

 前回の反省で、まずは初音ミクに歌ってもらってから曲を作ろうと決めていたのですが、いきなり初音ミクを起動させても、何もイメージしない状態では流石に無理。作れません。そこで僕は、自分で鼻歌を歌ってメロディをかためていきました。

 まぁ、僕は休日の度に、かなり長距離を散歩するのですが、その間で…

 分かっています!

 かなり恥ずかしい行為だって事は!

 あ、でも、一応断っておきますが、人気がない時を見計らって、歌いましたからね……。

 その恥ずかしい行為のお蔭で、メロディの冒頭部分が作れたので、僕は初音ミクに歌ってもらうことにしました。前回は、実は色々といじりまくったので、今回はできるだけシンプルにしようと決めていました。それでまず少しだけ作って簡単に歌ってもらいます。その段階で、歌声のライブラリを選びました(初音ミクは、買って加えればライブラリを増やせて、それぞれで歌声の感じはかなり変わります)。色々と試してみたいので、前回使っていないので、できるだけ合っていそうなのを選びました(因みに、前回はSolidとDark。今回はVividにしました)。

 一応、そこまでは、無理なく歌ってくれる感じになったような気がします。

 そこで、そのまま最後まで歌ってもらうか、曲を作ろうか悩んだのですが、曲を作る事にしました。

 曲を作る実力の方も、はっきり言ってないので、歌に合わせられる自信がなかったからです!

 まぁ、歌をちょっと作って、曲をちょっと作って、で曲が難しいようなら歌の方を調整して、とかやろうと考えたのですね。

 曲はベース中心で作っていきました。MIDI打ちこみですがね、当然。前回は、ギター中心で作ったのでそうしたのですが、これが作り難かった。

 考えてみれば、作曲の話で、ギターとかピアノで作ったって話は聞きますが、ベースで作ったって話は僕は聞いた事がないので、そういうものなのかもしれません(今、ネットで調べてみたら、ある事はあるみたいな感じです。いえ、よく知らないのだけど)。

 それもあってか、明るい曲にしたかったのですが、あまり明るい曲になりませんでした。ハ長調にすれば、明るくなるって本には書いてあったのですが、そんな簡単なものじゃないらしいです……

 (作曲の道のりは長そうだ)。

 さて。

 そのままある程度まで作ったところで、間奏を入れたくなりました。

 今回は基本的には“歌”を中心にしていこうと思っていて、曲の方で色々試すつもりはなかったのですが、一つだけ“曲”の方でやろうと決めていた事があります。

 それは、ベースとギターを短く交互に弾いてやろう、というもの。

 恐らく、普通のバンドではかなり難しいはずです。でも、MIDI打ちこみなら簡単にできます。ベースは低音ですから、ギターと交互に弾けば、良い感じになるのじゃないかと、僕はそんな想像をしていたのですね。

 で、やってみました。

 ちょっと想像とは違いましたが、それでも僕は気に入りました。で、調子に乗って、歌を入れちゃった(間奏のつもりだったのに)。「ララ ララ ララポララ」って部分です。前回、「ララ」を歌わせられなかったので、リベンジの意味も込めて。

 あ、この部分は気に入っています。平板な感じがラブリーだぜ、とか本人は思っている。

 ここまでは、わりと調子良くいっていた気がします。あれ? けっこう、簡単に二曲目もできちゃうのじゃ?とか思いかけたくらい。

 でも、次で壁にぶち当たりました。

 実は僕が鼻歌で歌っていたのは、「ララ ララ ラポララ」の前までだったのです。つまり、歌のイメージがこの先、まったくできていなかった。歌詞はほとんどできていたけど!

 で、途端に初音ミクが上手く歌ってくれなくなりました。イメージしないで作ると、こうも違うもんか… それで、結果的に何度も繰り返して聴くことになったのですが、そこで新たな問題が。

 何度も聞いているうちに、駄目な歌声でも「まぁ いいか」と思えてきてしまうのです!

 僕は仕事でプログラミングをやっていて、画面のデザインとかも時々するのですが、暫定で作った変なレイアウトの画面が、見ているうちに違和感なくなる事がよくあるのです(で、そのまま行こうとして、上司に怒られる)が、その現象が、音楽でも起きてしまった!

 ただ、しばらく休ませると、正常な感覚に耳が戻るようなので、休んでは聴いて、を繰り返してなんとか歌声を調整しました。

 ……まぁ、まだ自信がないのですがね。

 もし「変だぞ、これ」ってのがあったら、まだ僕の感覚は治っていないのだと思います。


 さて。

 そんなこんなで作っていって、台詞の部分に入りました。台詞は初音ミクとは声を分けたかったので、主に「Microsoft Anna」を起用しました。

 はい。

 もちろん、ふざけてます。

 本来、英語にしか対応していないものなので、上手く日本語を発音してくれない。その無理矢理感が……、こう、なんか、好きで。

 「分数の割り算の説明は、文字と図で工夫して、それでも駄目ならリンク先で補うから良いんだぁい」とか、自分に言い訳をしてそのアイデアで強行しました。もちろん、絶妙な拙さを狙いました。上手くできているかどうかは分かりませんが。

 でもって、台詞の後に、締めの部分を作って、それで大よそは完成しました。

 本当はもっと長くしても良かったのですが、僕の作った音楽でこれ以上の長さは、聴いてくれる人に悪いと思ったので。

 最後にドラムを加えたのですが、もうちょっと頑張れたかもしれない。


 前回と同じ様に曲を作り終えた後で、PVを作り始めました。手を抜きつつ、できるだけ遊んだつもりです。

 あ、唐突に木の絵が出てきますが、単に描きたくなっただけで、深い意味はありません。木の絵が好きなんです!

 本当にどーでも良い話ですが、久しぶりに、墨絵っぽな描き方にしてみました。楽しかった。

 さて。

 今回は、この辺りで。

 次回は、また違った作り方で作ります。実は二つ思い描いていて、どちらにしようか悩んでいるのですがねー。

そんな訳で、作った音楽を↓に投稿しました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm19928554

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