第三話 絶望
自分に絶望するパンダ。自分の弱さに。
俺の躰は固まった。
頭が真っ白になって、何をしたらいいのか解らなくなった。『睡蓮』のリーダーらしき男は言った。
『可愛い彼女連れてんじゃねーかパンダ小僧。お前にはもったいねぇ、サッさと女置いて消えろ』
俺は完全にビビってたハズなのに、口から出た言葉は真逆だった。
『あ?うるせぇよボンレスハム。テメェはファミレス行って共食いでもしてろ』
何故こんな事言ったか分からない。
自分でも自分がおかしくなってる事が分かった。彼女は心配そうに俺の顔を見る。
男達が明らかにいらついているのが分かった。もう終わりだ。殺される。
『おめぇ舐めた事言ってくれてんじゃねーかよ、死ね』
男達が俺に襲いかかる。
彼女は叫ぶ。その彼女の姿見たら何か周りが見えなくなってきて……。
気が付いたら男達はのびていた。
顔面から血を流しながら。
俺はその場にどっと腰をおろした。
一体何なんだ?誰が殺ったんだ?俺か?頭の中を駆け巡る。
すると、とっさに彼女が俺に抱きついてきた。
辛い、怖い思いをさせてしまった。
彼女はグッと俺にしがみ着いたまま泣いていた。
こんな可愛い娘を俺は今泣かせている。
どんな理由があろうと男が女を泣かせてはいけない。
ずっとそう思ってきたのに。
現実は甘くなかった。
俺がすぐ頭下げて謝れば許して貰えたかも知れない。
女を護るってそうゆう事なのに。
俺はビビってただけで何も出来なかった。俺はその場で涙を流した。
読んでくれて有難う。パンダの気持ち分かる人いますか?