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夜会

作者: ジダン


外では人達の怒号が鳴り響き 盾と矛が煌めく

血と汗と埃が舞う まひるの太陽を烟らす

すべての父は狼とのとっ組み合いに敗れ 膝から崩れ落ちる

ワタリ鴉は英雄たちの眼球と脳髄を挵り出す

大蛇は痛みに耐えかねて ぎりぎりと大地を締めつける

ひび割れたその膣から 息子たちは勇み飛び出してくる

波濤の九人姉妹は憤怒に我を失い 恵みの穂を取り返しに来る

竜が翼を広げ 娘たちを攫っていく


カーテンを降ろし 蝋燭を温もりとしよう

暗がりは貪り 衣擦れは震え

叢を押し開き 戦きを味わう

痛みは兆し

窓を叩く雨音と風は 悦びに遠のく

滴りを掬い取り 至上の香りを肌膚に刷り込もう


月は砕け星々が降って来る

夜に凍え、昼に焼きつくされる

やがて世界は静寂に支配される

そしてふたりは沈みゆくだろう


外では人達の怒号が鳴り響き 盾と矛が煌めく

血と汗と埃が舞う まひるの太陽を烟らす

すべての父は狼とのとっ組み合いに敗れ 膝から崩れ落ちる

ワタリ鴉は英雄たちの眼球と脳髄を挵り出す

大蛇は痛みに耐えかねて ぎりぎりと大地を締めつける

ひび割れたその膣から 息子たちは勇み飛び出してくる

波濤の九人姉妹は憤怒に我を失い 恵みの穂を取り返しに来る

竜が翼を広げ 娘たちを攫っていく


カーテンを降ろし 蝋燭を温もりとしよう

暗がりは貪り 衣擦れは震え

叢を押し開き 戦きを味わう

痛みは兆し

窓を叩く雨音と風は 悦びに遠のく

滴りを掬い取り 至上の香りを肌膚に刷り込もう


月は砕け星々が降って来る

夜に凍え、昼に焼きつくされる

やがて世界は静寂に支配される

そしてふたりは沈みゆくだろう

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