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小さな一歩の友達づくり

作者: ごはん

ゆうは、人と話すのが少し苦手な中学生だった。教室の中では、みんなが楽しそうに笑っているのに、自分はその輪に入れない気がしていた。

「どうしたら友達ってできるんだろう…」と、窓の外を眺めながらつぶやく。


ある日、休み時間に消しゴムを落としてしまった。拾ってくれたのは、隣の席のりょうだった。悠は勇気を出して「ありがとう」と言いながら、ぽつりと「そのシャーペン、かっこいいね」と言葉を足した。

亮は少し驚いた顔をしたあと、にっこり笑って「これ、お気に入りなんだ。好きなキャラのデザインなんだよ」と答えた。


それが最初の一歩だった。次の日も、その次の日も、ほんの一言から会話が広がっていった。好きなものを話す時間が、少しずつ長くなっていく。

やがて悠は気づく。「友達って、大きなことじゃなくて、小さな“ありがとう”や“いいね”から生まれるんだ」と。


教室の窓から差し込む光の中で、悠は昨日よりも少し胸を張って歩いていた。

それは“友達を作る”というより、“友達が自然に生まれていく”瞬間だった。

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