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21 聖女さん達、作戦会議

「い、生きてる……のか?」


「あれは……聖属性の、結界?」


「傷一つ付いてない……一体どんな出力してるのあの結界……」


「というかこの子達駆け出しの冒険者の筈じゃ……え?」


 背後からハーレムパーティーの皆さんのザワ付く声が聞こえて来る。

 だけどそんな四人の言葉に一語一句返している余裕は流石に無くて、私達は次の攻撃に備えながら手短に作戦会議をする。


「分担しよう。全員で攻撃に回ったらその隙にあの人達が殺される」


「じゃあ誰か一人があの人達を守るの担当して、あとの二人でその間にドラゴン退治ってのでどうだ?」


「そ、それで良いと思います」


「オーケー。じゃあどう役割分担する? 俺はどっちでもいいけど」


「相手も結構早いからこっちも機動力重視で行こうよ。いやまあ皆速いんだけど……そうだ、確認するけど二人って飛べたりする? 向こう飛んでるし飛べた方が都合よさそうじゃない?」


「炎操れば行けるぜ」


「わ、私はちょっと……すみません」


「いいよ別に。ていうか雷使って空飛ばれたら意味分かんなすぎてビビるよ」


「アンナは?」


「私は風操れば飛べるよ」


「じゃ、役割分担決まりだな」


「シルヴィがあの人達を守って、その間に私とステラで終わらせてくる。それで行こう」


 と、私達がそうやって簡単な打ち合わせを終えた頃、レッドドラゴン達は私達を取り囲むように空を舞っていた。

 完全に包囲されてるって奴だね。


「じゃあ私は向こうの半分やるから、ステラは向こうの方お願い!」


「了解!」


「お、お二人共お気を付けて」


「シルヴィもね」


「そっちも頼んだぞ」


 ステラがそう言うと、少し自信無さげな表情でシルヴィは言う。


「は、はい。こっちは大丈夫です……多分」


 ……うん、やっぱりシルヴィはあんまり自分に自信が持ててないみたいだ。

 私達と同じくらい強いのに。

 自分が追放された理由がおそらく嘘で、とんでもなくアホな理由で追放されたんだと言うことを知っていても、それでじゃあメンタルリセットできるかといえば、必ずしもそうでは無いだろうし、元々あまり自分に自身を持てない性格っぽいし……まあ、ほんと、その辺は難しいよね。


 でも実際シルヴィは凄いんだから、自信を持って背中は押してあげられる。


「大丈夫。シルヴィはさ、今まで何十万、何百万の人を守ってきたんだから。四人位余裕だって」


「そうだぞ。自信持て自信」


 ステラも笑みを浮かべてそう言う。

 ……さて、そんな私達の言葉がどれだけ助けになってくれてるのかは分からないけど……結果それがどうであれシルヴィはうまくやると思う。


 シルヴィも立派に凄いんだから。


「よし、行くよ!」


「おう!」


「は、はい!」


 悠長に話している時間はない。

 此処からは私の仕事をしていこう。


 それ以外の事は気にしない。

 気にしなくてもあの二人なら大丈夫だ。


 そして風の魔術を発動させる。

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