戦友との出会い
2作目です。楽しんでいただけたら嬉しいです。
「ここはどこ?私は誰?って、そんなことしてる場合じゃない。」
ちょっとやってみたかったが今はそれどころじゃない!
やばいやばいどうしようどうしよう。
このまま逃亡か?それとも、駆け落ちか?
「いや、誰とだよ。」
「あのー…」
なに一人でツッコミ入れてんだ!本当にやばいんだって!
「あのー……」
「まず整理しよう。ここは学園の救護室で今は入学式の最中だ。ここまでOKだ。」
「あのー………」
「あーもう何?今めっちゃ忙しいんだけど。」
「違ったらごめんなさい。処刑ルートって…わか…」
「え、ええ⁉︎な、なんで、やめてそれ言わないでー!」
「やっぱりー!よがっだよー!私たちどうずればいいのお〜。」
なんか泣きながら抱きついてくるが頭には?しか浮かばない。
ん?ちょっと待てよ。今何つった?……ん?この顔はまさか!
「腹黒王子監禁ルート。」
「お願いだからそれだけは言わないで!」
すんごい泣き顔で懇願してくる。気持ちはわかるけどいったん落ち着こ。とりあえず、元いた隣のベッドに座らせる。よし、始めよう。
「じゃあ、まず1番大事なことから話そうか。私は殺されたくない。」
「私は監禁は嫌だ。」
二人の利害は一致した。
「よし、同盟を組もう。」
「同盟?どう言うこと?」
その子はとてもキョトンとして、戸惑っている。いや、しかっりしなさいよ。
「いい?あたしたちはあたしたちが嫌だと思う運命から逃げなければ人世終わる。ここまでOK?」
「うん。」
その子は頷いた。
「じゃあ、そのためにはどうすればいい?」
「あっ!そう言うことね。」
よかった、わかってくれたんだ。じゃあ本題に…
「逃げればいいのか!」
「うん、それ無理だよね。だって、私たちは腐っても貴族令嬢だよ。あたしたち的には逃げることもありだけど下手すると事件だからね。わかった?」
やばい、この子ダメかも。
「うん、ごめんなさい。じゃあ、どうすればいいの?」
「あたしたちは前世の記憶がある。それはつまり、これからのイベントがわかっているということ。だから、それを存分に利用して二人で協力してあたしたちが本当にやりたいことをやれる未来、あたしたち的ハッピーエンドを目指す!それすなわち、同盟。」
「おおー‼︎そういうことか!うん、協力しよう。同盟だー!」
ふー、わかってくれてよかった。でも、とりあえずずこの子の名前を聞かなきゃ。
「そしたら、ちょっと遅いけど自己紹介をしましょうか。私は、サリア・クローディアよ。一応公爵家の長女よ。今のところの目標は腹黒王子はから逃げ出して幸せな生活を送ること。何かお店を出すのも楽しそうね。以上よ、次あなたどうぞ。」
「うん!私はメルティナ・エルドーです。伯爵家の次女です。私の目標は、監禁を回避すること。あと…さっきは言わなかったけど、幼馴染と結婚したい、と思ってます。」
ほうほう、二人ともしっかりとした目的はあるから計画は立てやすいわね。
「ちょっと質問なんだけど、記憶を取り戻したのって入学式であの腹黒王子が壇上に上がった時?」
「ええ、そうよ。倒れた時に前世の記憶、主にこの世界が舞台の乙女ゲームの話を思い出したわ。」
なんとなく、口調がさっきよりお嬢様っぽくなっているが落ち着いてきたってことかな?まあ、さっきのポンコツよりはいいから全然気にしないけど。
「了解。あなたのことはメルティナって呼んでもいい?私のことはサリアでいいから!あ、それと敬語もなしね!あたしたちは同盟を抜きにしても同じハッピーエンドを目指す友達であり戦友だから!」
「わかった。これからよろしくね、サリア。それと、できればメルって呼んでほしいな…友達だし。」
ちょっと照れているところが可愛いな。さすがヒロイン。
「じゃあ、メル!これからのことを考えよう。」
これからが私たちの戦いだ!自分たちのための未来を掴み取るために!
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