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お別れ

作者: 敷居麻衣

恋人って、幸せと同時に二人で同じ問題を乗り越える強さ時には別れを通じて悲しむ儚さを教えてくれますよね。

個人的に、儚いが好きで良くそのキーワードに基づいて作品を書いています。

今回は別れにフォーカスして書いているので好き嫌いは別れる作品かと思います。

そこまで長いものとはなっておりません。短時間の暇つぶしにでもどうぞ。

「さようなら。」

なんて便利な言葉なんだろう。

お別れの言葉は、私たちの始まりさえも上書きで塗りつぶしてしまう。

初めはあなたに好かれようと必死だったのに、さようならと片してしまう。

そんなあなたが憎くい。でも、まだ愛おしい。

私の水槽の中にいるあなたは、一番あなたらしいから。

目の前、携帯を触って横目に私を見るあなたを認めることができないの。辛いの。

たった四文字に苦しめられている訳じゃない。

確かにそれもあるかもしれない、でも違うんだ。

彼と歩んできたこの数年もの記憶がすべて過去のまま更新されることもなく終わってしまうのが寂しくて、こんなにも悲しい。

笑った顔、泣いた顔、怒った顔、そして私しか知らない顔。

この数年で全部見てきたかもしれない、それでもこれから起こり得るそれぞれの出来事。

隣に彼がいないのは寂しい気もする。

案外、その時になってしまえば考える暇もないのかもしれないけど。

ただ、しばらくの間は

「愛してる。」

の言葉聞けないね。

その魔法の言葉で、辛いことも、嬉しいことも全部特別なものになったから。

あなたじゃない誰かの魔法にかかるまでは、聞いてしまったら泣いてしまう。

今は午前4時もうすぐであなたが起きてくる時間。

もう私のいる場所に帰ってこない。

もう私はここには戻ってこれない。

最後くらいはと気取って強くなるけど虚しいだけ、ありのままの自分で見送るからさ。

また私のこと気が向いたら好きになってよ。

なんて、手に持っていた旅行鞄にアルバムを詰めた。


出会い、別れ。

これは人間として大切な文化だと私は思います。

それがあるからこそわかる感情があるのかと。ゼロからじゃ何も感じないですもんね。

小説、詩も出会いの一部だと思っています。

そこから、育まれるものが少なくともあると信じています。

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