漫才『なろう系主人公になりたい』
※【ゲラゲラコンテスト2】参加作品
二人「はいどうもー」
ツッコミ「突然なんだけど、なろう系主人公って憧れるよね」
ボケ「あー分かる分かる。見た目は子供、頭脳は大人的なね」
ツッコミ「それはなろう系主人公じゃなくて、バーロー系主人公だね」
ボケ「あれれー、おかしいぞー」
ツッコミ「それのことを言ってるんだけどね。なろう系主人公というのは、小説家になろうで良くあるテンプレ設定が詰まった主人公のことね」
ボケ「なるほどね。OK!」(帽子を投げるジェスチャー)
ツッコミ「んー、多分それは餓狼系主人公かな。いやこれ何人の人に伝わるボケなんだろう…」
ボケ「お、だろう系主人公ですか?」
ツッコミ「そういうことではないと思うし、なんか腹立つな」
ボケ「えへへ、ありがとう」
ツッコミ「褒めてないよ。絶対に褒めてないよ。僕が言っているのはなろう系主人公。異世界に行って、凄い能力を身につけたりする感じの」
ボケ「へー、凄い能力ね。目隠ししてマリオ1面クリアとか?」
ツッコミ「凄いけどね。凄いけど、ちょっとスケールが小さすぎるかな。異世界行っちゃったらそれ披露しようがないしね」
ボケ「まあだいたい分かったよ」
ツッコミ「本当に? 今のところ不安しかないんだけど本当に分かったの?」
ボケ「じゃあ今日は君をなろう系主人公にしてあげるよ」
ツッコミ「え、話聞いてる?」
ボケ「うるせえ。聞いてるよ」
ツッコミ「うるせえって言ったね。…聞いてるならいいけど」
ボケ「なんか憧れのシチュエーションとかないの?」
ツッコミ「ずいぶんと唐突だね。まあ良くあるパターンだけど、僕が凄腕の冒険者で、理不尽に絡んできた先輩の冒険者を実力で返り討ちするとか、かな」
ボケ「おー、いいじゃんいいじゃん。この流れからスムーズにコントに入れそうじゃん」
ツッコミ「それ言うことによってスムーズにコントに入れなくなっちゃったけどね」
ボケ「大丈夫。バレてないバレてない」
ツッコミ「バレてしかないよ」
ボケ「まあそれに付き合うから、今日はなろう系主人公を思う存分やっちゃいなよ」
ツッコミ「…じゃあお言葉に甘えさせてもらうわ。とりあえず君は理不尽な先輩の冒険者として僕に絡んできて。僕は凄腕の冒険者として返り討ちにするから」
ボケ「お、漫才っぽいね」
ツッコミ「言わなくていいから」
ボケ「あ、こんなところにラーメン屋できてる」
ツッコミ「え?」
ボケ「ちょっと入ってみよう。ガラガラー(扉を開ける音)」
ツッコミ「何してるの?」
ボケ「ラーメン一丁!野菜マシマシ油多めで!」
ツッコミ「え、怖いんだけど。なんでラーメン屋のコント始めてるの?」
ボケ「ニンニクも入れてください!」
ツッコミ「あー。……僕がやりたいのは、なろう系主人公であって、二郎系店主ではない!」
ボケ「あ、インスパイア系のほうがよかった?」
ツッコミ「うん、一旦ラーメンから離れようか。全然違うし」
ボケ「満足できた?」
ツッコミ「何をもってして?」
ボケ「(やり切った笑顔)」
ツッコミ「なにその顔。こんなことで達成感を持たないで」
ボケ「あなたはようかんとよく似た愛知県のお菓子みたいな顔してますね」
ツッコミ「……。ういろう系主人公?」
ボケ「正解!」
ツッコミ「いつからクイズになったの?」
ボケ「では最後の問題です」
ツッコミ「え、問題?」
ボケ「はー、疲れた」
ツッコミ「(客席のほうを見て)こうなったらとりあえず乗っかってみます。…疲労系主人公?」
ボケ「いいね!Twitterのアカウント教えて」
ツッコミ「いやフォロー系主人公」
ボケ「ボディーがガラ空きだぜ(横っ腹にパンチ)」
ツッコミ「ブロー系主人公!いや普通に痛い!」
ボケ「痛みに耐えて良く頑張った。感動した!」
ツッコミ「純一郎系主人公!だいぶ雑だな!」
ボケ「ザッツオ〜ル(指でOKサインを出しながら)」
ツッコミ「……。それはなに!」
ボケ「ごめん。適当にやっちゃった」
ツッコミ「それが一番ヤバイよ!ていうか最後の問題って言ってからめちゃくちゃやったじゃん」
ボケ「抑えきれなくて」
ツッコミ「いやもう全然なろう系主人公できなかったじゃん」
ボケ「大丈夫。苦労系主人公はできてたから」
ツッコミ「いやもういいよ!」
二人「どうもありがとうございましたー」




