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少年が「感情」を知るまでの話  作者: あんぱん
3/3

3話

いきなり声をかけられたので、2人は少し困惑しているように見えた。

あぁ、そうか、僕が羽島と会ったことがあることを、2人は知らないのか。

ここで、僕はどうするべきかと考えた。

事故のことを2人に話すかどうかだ。

自意識過剰かもしれないが、僕が2人を信頼するように、僕も2人に信頼されている自負はある。

だから、この2人は僕の事故の怪我にも、真っ先に心配する声を上げてくれた。

別に羽島に全責任があるわけではないし、羽島のせいにしたいわけでもない。

ただ、彼女を助けたことが、結果的に僕の怪我に繋がった。

事実、僕はまだ松葉杖で、一緒に登下校する2人に分担して荷物を持ってもらっている。

この事故で負担が増えたのは、僕1人ではないということだ。

ここでさっきの疑問に戻るのだが、事故の件を2人に話して、この2人が何も感じずに穏やかにことが済むとは思ってはいないのだ。

おそらく自分のため、そして僕のために2人は怒ってくれる。

僕はそれを懸念して、何事もなかったかのように進めようとしたが、それは彼女自身が許さなかった。

「その矢島君の足、私のせいでそうなったんです。私が不注意だったから、車に気づかなくて、彼が助けてくれたんです。だから、お礼を言いたくて。」

そうか、彼女はまだ僕たち3人の関係を知らないんだ。

とっさに僕は2人の顔を見る。

しかし2人は、僕ではなく羽島に目を向けている。

2人が何を考えているかは分からないが、あれは僕の経験上、驚き、疑い、そして怒っているやつの目だった。

「それ、本当なのか?」と、

坂崎は僕に問う。

まだ僕は何も言っていないが、沈黙は肯定だと受け取られた。

白石は羽島の方へと歩き、坂崎は僕の前に立つ。

一体何が始まるのかと思った。

2人はほぼ同時に声を出す。

「おいお前、初日からあんな可愛い子とお知り合いになって、しかも命まで助けるとか、どんな理想的な出会いしてんだよ!はーっ、ラノベか、アニメか、青春か?ったく羨ましい限りだよ!」

坂崎はそううるさくわめいた。

こんだけうるさかったので不安だが、おそらく白石は

「へーすっごいねー!初日からそんなんじゃ大変でしょ?でもよかったね、玲乃ちゃん、転校初日から大怪我で学校来てたら困っちゃうもんねぇ。

あ、そだ、私は白石結月って言うの、よろしくね。ちなみにあっちの男の子は坂崎翔也ね!」

とか言ってたと思う。

初対面にあの態度とは、相変わらずぶっ飛んだ奴だ。

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