第六章-弐
「ついた~」
「長かったなあ~」
ようやく中邑に着いた。
どれだけ長いこと歩いたであろうか。
全員結構へとへとである。
「で、健さん、これからどうするんですか?」
「ああ、とりあえず、いったん休もう」
「健さん、僕らなんで中邑に向かっているんですか?」
「ああ、じゃあまず中邑についての話をしようか」
そういうと、おもむろに地図を広げ始めた。
今向かっているのは中邑というところだ。
みんな知ってると思うが、中邑というのはこの世界で一番の平野だ。
しかも、ここは猫人たちが生息する最大の場所でもある。
だから、ここの人間は獣人に対してもかなり友好的だ。
もちろん、我々を悲観的に見る人間もないとは言えないが...
でもほかの地域よりは過ごしやすいとは思う。
もちろん、それだけじゃない。
弟が中邑で、ギルドをやってるんだ。
ギルドってのは、お前らも知ってるだろうが、戦闘集団の一派だ。
俺の団長代理をやってもらってる。
せっかくだから、多少そこで世話になってみないかってことだ。
「なるほど、じゃあその健さんのギルドにお世話になるってことですか」
「え、じゃあ紺猫(みな忘れているであろう融規たちのギルド。)は?」
「それはお前らで何とかしてくれたらいい。抜けてそのまま活動するもよし、吸収合併するもよし...」
「...わかった」