謎の館
窓から顔に射す朝日、外から聞こえる鳥の声、身に覚えのない部屋の中ベットの上で目を覚まし周りを見渡す。
ベットを降り窓の外を覗き目に入る光景、人工芝の広い庭の先に木々が生い茂る山ばかり、外に見とれてるとドアを叩く音の後にドアが開き、殺鬼が入って来た。
「起きてたのか朝ごはんの準備できてる、あと着替えをそこの椅子の上に置いてるから着替えて早く来い」
殺鬼が部屋を後にしようとすると後ろから服を掴まれた。
無言のまま下に俯いて離そうとしない、掴む手を無視して進むとすぐ手が離れる。
「早くしないとごはんが冷めるだろ」
少し恥ずかしそうに下を向いたまま黙り込む。
「先行くぞ、僕は早くご飯が食べたいから、用があるなら早く言ってくれないか?」
「見た感じこの家って大きでしょ、部屋の場所分からないから着替え終わるまで待って欲しい」
わかったと頷き出るのをやめ八重を見ながら無言のまま立っていた。
八重は、椅子の前に立ち準備された服を手に持ち広げ、服を眺めながら少し考え殺鬼の方を見る。
「なんで堂々と着替えを見ようとしてるの!」
服を手に持ち激怒しなが殺鬼に詰寄る。
「君が待って欲しいと言うから此処で待っているんだろ?」
言われた事をしているのになぜ怒られているのか分かっていない殺鬼。
「待って欲しいと言ったけど女の子が着替えるだよ普通出て待っとくでしょ!」
殺鬼をドアの外まで押し出すと強くドア閉めドア越しに話しかける。
「そこで待ってて、着替えを覗かないでよ!」
ドアの外に出された殺鬼は、無言のまま向かいの壁に背をつける。
椅子の上に用意されていた服を改めて眺め殺鬼のセンスを疑いながらも着替えを始める。
着替え終わってベットの横に立てかけていた鏡で確認しドアを開けると殺鬼が目の前に現れる、少し恥ずかしそうにドアを閉め殺鬼の前に立つ。
「着替え終わったようだな早くご飯にするぞ」
「ねぇ昨日のことなんだけど」
話を始めよとすると殺鬼は、歩き出し置いて行かれないようについていく。
「話は、ご飯を食べた後にしてくれないか準備終わってるって言ったろ?冷めるから早く行くぞ」
八重は、黙り殺鬼の後ろをついて歩く、何枚かのドアの前に通り階段を下りる。
途中で上を少し見るとシャンデリアがあることに気が付いた。
階段を下りて横のドアに入ると二人で食事をするには、広すぎる部屋と大きな机が目の前に現れた。