在「マッサージ×変態=ベストマッチ!」
「あぁ~気持ちいいですわぁ~!」
「いかがでしょうお嬢様。お風呂上がりのマッサージというのも、たまには良いものではありませんか?」
説明しよう。
私、厳島映は自宅の寝室にこしらえたキングサイズのベッドにうつ伏せになって横たわり、通っている学校の教師でもあり執事でもある石見翡翠に足のマッサージを受けているのである。
極楽というやつである。
「……それにしても、どうして急にマッサージをするなんて言い出したんですの?」
「かねてより注文しておいた、お嬢様専用の特別製のマッサージオイルが届きましたので、是非にと」
「オイルを頼んだなんて話、聞いていませんわよ?」
「ええ。わたくしがこっそりと買ったものですので、お嬢様には内緒にしておりました」
「……一応聞いておくけれど、そのオイルにはどんな効能があるんですの?」
「……ふふふ」
「誤魔化すんじゃないんですのよ!」
油断は禁物である。
「もう一度お風呂に入ってきますわ!」
「そうですか、残念です」
「まったく…………翡翠はいつでもどこでもセクハラするんですのね」
「……これでも、教師モードと執事モード、果てはレズモードの三つを状況に合わせて変幻自在に使い分けているつもりなのですが」
「最後のは要らないですわ!」