自「ルームメイト×M=ベストマッチ!」
説明しよう。
前々回、前回と同じ時間の話である。
「わかったわ! ありがとうピンクマ!」
意気揚々と、少女……秋村柑奈は、通話を切った。
「……はぁ、またピンクマに相談しちゃった…………」
しかし数秒前とはうって変わり、その声にはため息が含まれていた。
「……理子の実況動画を観ていたら声が聞きたくなっただけなのに、アタシったらすぐに怒って、結局……理子本人と話してないじゃない……」
『朝だベアー! 朝だベアー! 朝だベアー! 朝だベアー! 朝だベアー! ……おい、そろそろ起きろ、遅刻するぞ。……おい、そろそろ起きろ、遅刻するぞ。……おい、そろそろ起きろ、遅刻するぞ。時計を見てみなさい。もうこんな時間よ? 時計を見てみなさい。もうこんな時間よ? 時計を見てみなさい。もうこんな時間よ? 時計を見てみなさい。もうこんな時間よ?』
「わわっ!」
勉強机に顔を伏せていた彼女の背後から、大音量で何かが鳴り響いた。そしてそののちに、少女の慌てる声が。
「……もう、なにやってるのよ祭」
「ごめんごめん。ちょっとあきむぅの目覚まし時計弄ったら鳴っちゃって。……っていうか、また新しいの録音してもらったの? 網橋先輩に」
「うっ……! い、いいでしょそれくらい!」
少女の名は、粟飯原祭。星花女子学園の桜花寮に住まう秋村柑奈のルームメイトであり、そして……。
「ふーん……」
「は、早くそれを返しなさい!」
「えー」
「いいから」
「……やだって言ったら?」
「蹴るわよ」
「やったー!」
生粋の「M」というやつである。
「あぁまた祭の罠に……」
「は・や・く! は・や・く!」
「ぶっ飛ばすわよ」
「じゃあそれも追加で」