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なぜか混ざる水と油のゆりっぷる  作者: 壊れ始めたラジオ
貴女の全ては私の物〜You are mine〜
16/30

私「奴隷×オーナー=ベストマッチ!」

 わたしは、誰なのか。


 それを決めてくれたのは、厳島映いつくしまうつりお嬢様でした。



 ◆



 わたしは、とある街角のゴミ捨て場で倒れていた。


 そんなわたしを偶然見つけた店長は、世話をする代わりに働けと言った。わたしに拒否権は無かった。


 どれほどの時間を過ごしたのだろうか。わたしは、来店した何人もの男性達に奉仕した。いろんなことをさせられた。気絶しても、店長に無理矢理叩き起こされた。


 ある日、そんな店長が捕まった。わたしは、とある施設の一室に連れていかれた。

 カウンセラーに、いろんなことを聞かれた。名前、住所、などなど。

 けれど、わたしには分からなかった。一体、自分が何者なのか。わたしには店長に拾われるまでの一切の記憶が無かった。


 わたしには、なにもなかった。


 わたしは、それまで「六六六番ろっぴゃくろくじゅうろくばん」と呼ばれていた。理由は分からない。


 そんなとき。


「私のために尽くしなさい。拒否権はありませんわ」


 わたしは、見知らぬ少女に命令された。


「ニュースで、一瞬だけ映りこんでいたの。私、決めましたわ。あなたが、私の執事ですわ。……パパ、『これ』を買ってちょうだい」

「いいだろう。警察や他の機関には、パパから言い聞かせておこう」


 ああ、また働かされるのか。


「あなた、名前は?」

「……」

「答えなさい」

「……」

「おかしいですわね……。これ、本当に生きているんですの?」

「……」

「……もしかして、名前が無いんですの?」

「……」

「答えないってことは、そうなの? ……だったら、私が名前を付けてあげますわ」


 名前……?


「S県で見つけた、宝石……。そうですわ!」

「……?」

「……翡翠ひすい

「…………ひ……す……い………………?」

「S県という鉱山で見つけた宝石。だからあなたは今日から、『石見翡翠いわみひすい』ですわ!」

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