りんひびの補導!?
夜ノ森響、赤石燐、五行姫奏さん、御津清歌さんの四人がゲスト出演しております。
「ふんふ~ん♪」
「ごきげんだね、響」
「だって、こんな夜遅くに燐と一緒に出掛けられるんだもの! 楽しくなっちゃうじゃない! ……って、また歩き読みして! 没収!」
「あっ、いいところだったのに……」
「こっちを見てよ!」
「ごめんごめん」
アタシ達、夜ノ森響と恋人の赤石燐の二人は、訳あって夜の繁華街を歩いていた。そこはネオンが立ち並び、妖しげな雰囲気を醸し出していた。
そんなとき。
「ん?」
「えっ……」
「「え?」」
高等部の五行姫奏先輩と、御津清歌の二人が腕を絡め合って歩いているところに出くわした。ちなみに五行姫奏先輩、御津清歌、アタシ達の順番で声を漏らした。
「……君達、こんな時間にこんなところでなにやってるの?」
「えっと、それは……」
先輩の質問に、顔を歪める燐。もう既に引退したとはいえ、先輩は元生徒会長で、アタシ達はあまり頭が上がらないのだ。
「……言葉を濁すなんて、人には言えない理由なの?」
「いや、そんなんじゃ……」
「姫奏……それ、わたし達も言えな……」
「どうなの?」
「……」
「……黙秘を貫くようなら、学校に電話するまでね」
「ひめっ……!」
「……はぁ、わかりました。話しますよ。……実は、店ちょ……彼女のおじいさんがこの先の雀荘で腰を痛めて動けなくなったので、私達二人で迎えに来たんです」
「……そう。でも、どうして赤石さんが一緒に?」
「付き合っているんです、私達」
「ちょっと、燐……!」
「へえ、それで?」
「今日たまたま彼女の家に泊まりに来ていて、こんなところに彼女一人で向かわせるのも嫌だったので」
「……そう。事情はわかったわ。学校には言わないでおくわね。……でも、気をつけて帰ること。いいわね?」
「はい」
「は、はい!」
そう言い残すと、先輩達二人は再び夜の街に消えていった。
「さてと……それじゃあ、行こうか」
「ええ!」