【クリスマス企画】十四作目 雪に映るあなた
消音の真夜中
私は目を閉じ 耳を塞いだ
瞼の裏側に鮮明に残る
街の雪景色
隣にあなたがいる
吐く息は白く
赤くなった指先で
あなたの頬を突っつく
ビクッとするあなたを見て
笑ってしまった
そしてあなたはいつも
同じようにやり返してきたよね
あなたの手は私と違って
暖かかった
そんなあなたの手の温もりを感じて
ずっと ずっと
こうしていたいと願った
暖かい……
あなたの温もりを感じながら
私は呟いた
また あなたは笑った
その笑顔をいつまでも見ていたかった
あなたがいなくなってもう三年
変わらぬ想いを胸に抱き
私は今日も眠る