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ねた的な小説  作者:
3/28

片恋狂想曲

小さい頃から一緒にいた。


何をするのも鈍臭いナナと何をするのも速いイチ。


『あ、ナナ!聞いて聞いて!オレ、彼女が出来た!!』


中学一年の春、イチに彼女が出来た。


『そうなの?おめでとう』


イチの惚気を延々と聞かされ、帰宅。夕飯作りを手伝い、夕飯を食べ、宿題をして、入浴、明日の準備を済ませ、就寝。



『あ、私、イチのこと好きなんだ』



喉が渇き目覚めた午前2時。水を飲み終えた時にナナは己の恋心を自覚した。



あまりにも鈍過ぎる恋と失恋の自覚であった。



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