天使の少女
君がいない間に、友達は友情を進歩したのが辛いですね。
追いつくのために何でもしますか?
「明里ちゃん、外泊の準備はいい?」
明里は梨恵の椅子のまわりを歩き、座り込んだ。給食の時間なので教室はガヤガヤと騒いでいた。明里は復習しながら焼きそばパンを食べて終わったばかり、凛のために教科書を片付けた。
凛は向こうに座って、満面に笑みをたたえていた。
遊んでいる子犬たちが一緒に転がっているように、二人の少女は机と椅子を引きずり、友達と寄り添った。
「そうそう!超楽しみ!明里ちゃんも来るよね?」と結衣が言った。
夏希も、「もちろん!病欠から戻るのを待ってたんだ。やっと一緒に式ができるね」と言った。
明里はカバンから顔を出し、驚いた顔をした。
「何の式?」
3人の友達はお互いを見合って、凛は笑って手を振った。
「そんな大げさなものじゃない、『式』はちょっと言い過ぎかも。明里ちゃんが病欠している間に、友情を強くなる方法をしゃべっていた。放課後で説明しよう」
結依は耳元に顔を近づけて囁いた。
「黒魔法だよ」
「え?」
夏希は凛の肩を生き生きと叩いた。先生が教室に入ってくると、みんな前を向いて静かにするように言われた。
軽く頭を振り、教科書を開けた。
当夜、友達は凛の部屋で手持ちの懐中電灯だけに照らされながら暗闇の中で座って雑談していた。
「それでね、太郎は全然知らなかったんだよ!ずっと気づいてなかったんだよ」
「いやあああ、はずかしすぎる!あたしだったら、もう学校に戻れないわ」
3人少女はクスクス笑っていたけど明理は話の背景を知らなかったので、会話から取り残されたように感じていた。
病欠の間に、明理はひとりぼっちの感覚が増していた。一週間だけ病欠なのに、たくさんのことを失った気がした。
凛は突然立ち上がり、懐中電灯の光が届かない顔は暗闇の中で目だけが不気味に輝いていた。
「時間だ。始めよう」
「あ、その前に言った式でしょ?何するか?」左右を見渡すと、結依と夏希が凛と一緒に準備を進めていた。
部屋の真ん中に空けるため、家具を横に押しやった。
机を押した瞬間、本の山から一冊が落ちた。カバーは真っ黒で、不思議な文字が書かれていた。
明里はしゃがみ拾い上げ、銀色の文字をじっくりと見た。
「中世文学における拷問と残虐」
突然、その本を明里の手から奪い、前に立っている凛は明里を眺めた。
まるで1時間にも感じる1秒の後で、凛の顔はぎこちない笑みに変わった。
「準備はできた、明里ちゃん」
「あ、はい。あの、その本は...」
「さあ、みんな、丸に座って」
顔を背けて、凛は本を毛布の下に隠して、結衣と夏希と一緒に部屋の中央で座った。
素直な子供のように従っている明里は円を完成させた。
部屋は暗く、円の中心にある一本のろうそくだけが光を放っていた。凛は言って、
「友情を決して断ち切れないほど強くする呪いは説明しよう」
「え、呪い?呪いって怖いんじゃないの?」明里は震えている声を止められなかった。
「呪いっていっても名前だけだよ。構わないよ」夏希は答えた。
明里は「うん」と言って、黙っていた。
「友情の象徴が必要なんだ」袋からDVDを取って、ろうそくの横に置いた。
DVDのカバーで『星の守り手、天使少女』を認めた明里は、それが子供の頃一番好きなアニメだったことを思い出した。今はちょっと恥ずかしくて子供っぽいから見ていないけど、友達と一緒に好きだったので、そのアニメについてたくさん話したことがある。
「懐かしいね。オープニングが流れるたびに、あたしは踊ってたっけ」結衣と夏希はくすくす笑った。
「うん。このアニメで友情を育んできたから、式にも完璧だね」
結衣はペンナイフを出して、薬指を切った。夏希と凛は同じようにペンナイフを手に入れて血をにじみ出た。
「さ、明里ちゃん、これを」明里はペンナイフを受け取った、ショックで動けなくなった。
「どうぞ、明里ちゃん。これだけね、ここで切って少し血が出てすぐ治すね」
ここまで来たので、明里は友達とのイベントをまた逃したくなかった。歯を食いしばって、意を決して指を切った。一瞬で痛み、拳を握った。
「そして、みんなDVDの上に手を組んで」
4人はそうして、それぞれの血が天使少女のカバーにポタポタと落ちた。
「これで、ずっと友達だね!」
明里は笑顔を作ったが、内心どう感じていいか分からなかった。
明里は恐ろしい夢に悩まされながら眠った。影の人物はベッドの周りを囲み、ひどい噂を囁いていた。
もう我慢できないと感じたその瞬間、
「逢魔時だ」
明里は突然、足を掴まれるのを感じ、毛布の下から引きずり出された。
悲鳴を上げる前に、誰かにさるぐつわをかまされた。
うつ伏せに押さえつけられ、両腕を後ろで縛られた明里は、なんとか後ろを振り返った。すると、先ほどの暗い影たちが見えた。
「この部分で戦うと知った。だからこれは必要」凛の声を使っている影の人物は明里の足を縛り始めた。明里は蹴って抵抗しようとしたが別の影の人物が体で両足を押さえ込んだ。
動けなくて、くぐもった悲鳴が縛られた体を震わせた。影の人物はさらに強く押さえ込んだ。
視界の端に黒い物が映った。先ほどの銀色文字が塗られた本。この奇妙な出来事はあの本が原因なのか、と明里は考えた?
影から凛の顔が出て、「明里ちゃんを天使少女に変身させるよ。きっと。」と言った。
携帯電話のライトが点けられると、結衣と夏希の顔が影から浮かび上がり、大きな包丁に反射した光が明里の目に差し込んだ。
明里はもう一度叫ぼうとしたが、肺がうまく空気を吸い込めなかった。
凛は本から知らない言語で何かを語り始めると、包丁が勢いよく振り下ろされた。
「天使みたいに翼があるね、明里ちゃん。もうすぐに式を終わって、空を飛ぶ力が授けられる」
凛、結衣、そして夏希は部屋の中央で動かない明里の体をじっと見つめていた。体を取り囲む奇妙な模様の墨と血が混ざり合っていた。
「キレいい。本当に」
「まさか、うまくいくとは思わなかった。」
「ごめんなさい。思ったより難しかった。次回はもっと頑張る」
「大丈夫、十分に素敵にできたよ。」
「うん。じゃ、最後の準備を急いだほうがいいね。もうすぐ朝焼けが始まるよ。すべてのドアを閉めて、鍵をかけよう。式を完成させるためには、本はシフさまが人間の犠牲を必要だと言っていたね。」
3人はお互いに頷き合って、部屋を出て行った。
明里の体はそのままにしておき、背中から肋骨の中の肺を引き出して翼のように肩の上に置いた。
家の前に立つ3人は燃え盛る家を見つめていた。鍵のかかったドアを必死に叩く人々の音は、火の轟音に呑み込まれた。
「見て、朝焼けだ!シフ様、完璧でしょ?」
「そうそう、明里ちゃんはもう空に飛んでいるはずよね?」
銀色の文字が塗られた本を胸に抱きしめながら、後ろに立つ姿を振り返った。
不気味な生物が火事を見つめて立っていた。ヤギ、鳥、人間の部位が組み合わさった体が黒い粘液を垂らしていた。
複数の角が飾られた頭の中央には、満足げな笑みが浮かんでいた。
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