買い物
~買い物~
「芽衣は何作るの」
裕香に聞かれた
「マフラー・・・かな??」
私は正直何も考えてなかった
なので今考えた答えを出してそう言った
「芽衣も?!あたしもマフラー優がさぁ寒いって言ってるの聞いちゃってぇ」
裕香は幸せそうな顔でそう言った
「えっ?!裕香優の事呼び捨て??」
「あはは!!ばれちゃった??一応カレカノだしさ!」
「そっかぁ」
「優って優しいよねっ女子とあまりしゃべらないって言うか・・・クールだけどすッごく優しいんだよ~大切な人のことになると見たこともないぐらい怒っちゃうの!!あたし知らなかった」
知ってる
知ってる
私は知ってるよ
優のそんな所いっぱい知っているんだよ
「どうした??」
「ううん!!幸せそうで良かった」
「うん」
裕香はすっごくいい笑顔でそう答えた
「マフラー何色が良いかな~」
裕香は嬉しそうに毛糸を見ていた
裕香はすごく幸せなんだね
良かった
良かった
優が幸せで・・・
優は私といるより裕香といる方がずっと幸せそう
彼女がいたら凄く幸せそう
これでいいんだ
そう
これでいい
好きだからさようなら
大好きだからさようなら
好きだからこそ、その幸せを願うべき
だよね?
「うっ・・・・」
「えっ?!芽衣!!??」
やだ
涙が止まらない
私の目から涙がボロボロこぼれる
「私何かしたかな・・・」
裕香が心配そうにそう聞いてくる
「ううん・・・ちょっと悲しい過去思い出しちゃってぇ・・・」
私は涙を急いで拭きそう言った
「なら良いけど?!」
えっ・・・
横で裕香が怒っている
何??
「怒ってるの?」
「全然!!芽衣早く選びなよ」
「うん・・・」
私は急いで毛糸を手に取ると裕香のもとへ走った
「そんなに買うの?!」
「えっ・・・・失敗したら困るから・・・ね?」
こんなの嘘
嘘
実は優に作りたかったんだ
クリスマスプレゼントを
「違う男にあげるつもりじゃない?そうだとしたら大河君可愛いそう~」
裕香が少し意地悪の言い方でそう言った
「まっ有り得ないけどね?!」
そういってレジに向かっていった
裕香怒ってるのかな
私何かしたっけ?!
私はよく分からなかった
このときは・・・
今は嫌でも分かってしまう
分かりたくもないのに・・・