Ver.0-1 登場人物紹介
要望があったのでご用意致しました。バージョン0前半の登場人物です。31話終了時点の情報となっておりますので、それ以降のことは入っていません。
なぜか7000文字あるので時間のある時にどうぞ。なぜか新しい情報もたくさんありますよ。
(12/8 21:03 行間を広げてあとがきにごく若干の補足を入れました。)
○ルヴィア/九鬼 朱音
主人公。トッププレイヤーの一人に数えられるエルフの《魔法剣士》で、《DCO》の公式配信者。ほとんど垂れ流しともいえる長時間配信を常としている。現在のチャンネル登録者数は約60万人。
プレイスタイルは「《パリィ》と回避によって攻撃をいなし、オールレンジから攻撃魔術を叩き込む万能型オールラウンダー」。武器は《片手剣》に分類される唯装《晶魔剣アイリウス》、使用魔術は風、植物、氷の3種類。
脳の演算能力が非常に高く、マルチタスクが得意。全く別の動作である近接戦闘と魔術詠唱を並行して行うことができる。動体視力や空間認識能力など、VRゲームに必要な才能の多くを持っている「VRの申し子」である。
リアルではエスカレーター式のお嬢様学校に通っていた高校三年生(卒業済)。幼少期に命に関わる難病の病歴があり、そのせいかやや達観気味。現在も体力がついておらず、日常生活に支障はないという程度。体育の授業はほぼ見学していた。体の発育も遅く、制服を着せて中学生に混ぜればほぼバレない。
「私は紫音の下位互換のようなもの」と自称するが、紫音をはじめとした周囲は誰もそう思っていない。
○九鬼 紫音
朱音の妹。姉と同じ高校に通う二年生で、弱冠17歳ながら国民的女優のひとりとして知られる。スタイルは並だが顔がよく、幼少期から鍛えた演技力には出色のものがある実力派。最初は親の七光り扱いされたものの、芝居で全てを黙らせた傑物でもある。
ヒロインから悪役、脇役まで満遍なくこなし、周囲からはよく「もっと仕事を選べ」と言われている。最近はオーラが出すぎるようになって三下役はやらせてもらえなくなった。
SNSやラジオの冠番組、バラエティ番組などで頻繁に姉の話をするお姉ちゃんっ子でもあり、判明している朱音の個人情報は紫音が話したものが大半。遠慮がちな姉を表舞台に出したいとよく語っていたこともあり、現状にはご満悦の様子。
「いつかお姉ちゃんより演技を上手くなって、お姉ちゃんの本気を引っ張り出す」のが夢。
○久遠 美音
朱音と紫音の母。25年前に一世を風靡した元・天才歌姫であり、現在は音楽活動を再開している。名前は旧姓だが本名であり、あまりにも芸名じみた名前を本人もネタにしている。実年齢は40を過ぎているはずだが、未だに二十代で通じる美魔女。
朱音の活動にも理解を示しているが、表向きは関知していない。かつてはドラマへの出演経験もあり、娘たちに演技と歌唱を指導した張本人でもある。
○???
朱音と紫音の父。大手コングロマリット《九鬼グループ》のCEOであり、西欧系のダブル。朱音はアッシュブロンドの髪色も含めて父似。美音とは高校時代からの付き合いで、その結婚には様々なドラマがあったとかなかったとか。
インターネットやバーチャルリアリティに大きな可能性を感じており、IT方面へ多大な投資をしてきた過去を持つ。《九津堂》とは以前から業務提携をしており、《DCO》の開発にも多大な援護を果たしたらしい。
○ミカン
狐獣人の《巫術師》。巫女服が目印のトッププレイヤーの一人。純粋な支援型のステータスをしているものの、今のところ固定のパーティを持っていない。数多く存在する知人友人と連絡を取り、メンバーが不足しているパーティに一時加入する特異なスタイル。
状況判断に長けた後衛の支援職。常に敵味方の状態を把握し続け、計算を重ねた上でその時一番欲しい支援を的確に掛けてくれるちょっとすごい人。彼女に任せておけば勝手に戦況が良くなるのでトップ層には重宝されているが、常にHPを満タンに維持するタイプではないので初心者とは合わないことも多い。
リアルでは朱音の幼馴染で、中でも特に付き合いが長い。(互いに豪邸であるため距離はあるが)家が隣で、生まれた頃から一緒にいる存在。本来は朱音よりも大きいのだが、《DCO》では朱音より少し低い背丈のアバターを作っている。
「普段は皆に甘えられがちだから、ゲームの中でくらい甘えてみたい」らしい。
○フリューリンク
天使の《召喚術師》。トッププレイヤーの一人。耐久力に秀でた天使族で魔術系である《召喚術》を育てている珍しいビルド。ルプストとパーティを組み、六人向けのはずのゲームをわずか二人で攻略している。
召喚体のステータスは術者のステータスの影響を受けることを利用し、《召喚術・守》を軸としたタンク職を主に受け持つ。後衛のタンクという珍しい存在であり、場面によっては攻撃・支援の召喚術も扱えるフレキシブルな存在。
なお《召喚術・守》はレベリングが大変なこともあり、今のところトップ層に他の使い手は存在しない。
朱音の幼馴染であり、中でも群を抜いて朱音に心酔している少女。その愛しぶりは「暴走天使」の渾名が定着するほど。タンクも朱音を守るために選んだジョブである。《DCO》内では配信や人目もあり(あれでも)控えているが、現実世界では大抵イチャイチャしている。
本人曰く「朱音は貴い天使だから、許されるのは口以外へのキスまで」。
○ルプスト
魔族の《魔術師》。トッププレイヤーの一人。魔族はあまりINTが伸びないため魔術を得意としないが、敢えて魔族で魔術を伸ばしている奇人。普段はフリューリンクと二人で、ミカンが暇な時は三人でプレイしている。幼馴染だけあって息はぴったり。
火と闇の魔術を徹底的に伸ばし、不利な魔族でありながらトップクラスの魔術能力を持つ猛者。示唆されている《魔銃》という武器種に強い興味を抱いており、入手可能になったら乗り換える予定だとか。
朱音の幼馴染であり、フリューの双子の妹。暴走しがちな姉を抑えるストッパーとしての役目を常に持つ。印象に反してツッコミ気質。本人も無意識の癖と称する特徴的すぎる口調は「ルプスト構文」と呼ばれている。フリュー共々《九津堂》のスタッフを父に持つ。
魔族のチョイスは「悪魔に進化さえしてしまえば魔術が得意なステータスになるから、それまでの辛抱」。
○ジュリア
朱音の幼馴染の一人であり、同い年である紫音の親友。よく紫音と一緒に課題や雑談をしていて、顔出しはしていないが紫音のキャスには時折出演している。
《DCO》ではトッププレイヤーの一人。ロールプレイ勢でもあり、最近は演技を紫音に教わっている。先日ちょっとしたイベントにより一躍時の人に?
○???
朱音の幼馴染の一人であり、ジュリアの姉。妹ともども《九津堂》スタッフの娘でもある。先日ジュリアと共に《DCO》内で何かをしたようだが……?
○ブラン
トッププレイヤーの一人。中でも特に有名な実力者であり、プレイヤー内における知名度はルヴィアに次ぐ。ベータ時点で二人しか存在しない《DCO》配信者の片割れ。万人向けの配信を行っているルヴィアと違い、こちらは攻略を重視した玄人向けの内容を配信している。チャンネル登録者数は約15万人。ここ半月で5倍になったらしい。
攻撃力重視の《両手剣士》であり、人間ながら単純な近接物理火力でいえば間違いなくトップクラスに位置するパワーアタッカー。誰もが憧れるような実力を持っているが、あまりにも王道すぎて特徴に欠けるプレイスタイルが最近の悩み。
以前プレイしていたMMOでギルドマスターをしていたこともあってか、単独戦闘よりも指揮能力に長けている。初のレイドバトルでもリーダーを務め、現在は《ギルド》設立のため十数人の同志をまとめ奔走中。
「最初は動画投稿の予定だったが、ルヴィアの提案で配信を始めた」。なお編集やセッティングは今も昔も非プレイヤーの妹に任せきり。
○カナタ
トッププレイヤーの一人。かつて別のタイトルでブランが立ち上げたギルド出身で、示し合わせてベータに応募した経緯を持つブランの相方。年の頃が近い異性であり、いつも行動を共にしている仲ということもあってよく夫婦扱いされる。しかしブランは非常に鈍いため、赤くなるのは彼女一人。
片手剣と盾を持つ人間の正統派騎士だが、当人は望み通りの状態ではない様子。努力型の人間であり周囲には評価されているが、本人はとにかく時間がかかる自分の性質があまり好きではない。ルヴィアに《パリィ》のコツを伝授された時は表向き飄々としていたが、内心では小躍りしていた。
人の上に立つ才能を持っているブランに対して、彼女は副官あるいは秘書として人を助ける役割に適性がある。もしもルヴィアがいなければ、間違いなくメインヒロインとなっていた存在。
ブランについては「あの人は鈍感なくせに敏いから、私も平然としていないと変に浮ついてしまう」ともどかしげ。
○シルバ、リュカ
トッププレイヤーに数えられるお笑い芸人。人を笑わせることに強い快感を覚える、大抵クラスに二人くらいいたようなタイプの人間。笑いをこらえた相手にぞんざいに扱われると内心でガッツポーズをするタイプ。
シルバは人間の槍使い、リュカは狼獣人の斧使い。どちらも同じ近接火力職だが、気が合うようでいつもパーティを組んでいる。攻撃力不足に悩むパーティと合流し、味方を笑わせながら敵を泣かせる辻芸人。
実力は間違いないのだが、あまりのネタ臭からか彼らをトッププレイヤーと認めたくない層が一定数存在するらしい。万人にトッププレイヤーと認められるためには越えなければならない、ある意味わかりやすい壁。
「「ツッコミ役が見つかったら三人で漫才やりたい」」と口を揃える。ツッコミ気質の人間からは避けられている。
○イシュカ
トッププレイヤーの中でも特に早いうちに名前が呼ばれる妖精。操作そのものの難易度が群を抜いて高い妖精の中で、一人だけあっさり飛行を習熟して先頭を突っ走る才能の塊。その姿はさながら一人だけスタート地点が違う異世界転生もののような有様だったと、他の妖精達は後に語っている。
空を自由自在に飛び回りながら敵の弱点に魔術を叩き込む、ルヴィアよりもわかりやすいプレイヤースキルの怪物。本人はオワタ式と自称するものの、範囲攻撃でもない限り彼女に攻撃を当てるのは非常に困難。
当初はソロのみのプレイだったが、《御触書・弐》以降はユナたちと頻繁にパーティを組むようになる。ただしソロプレイをしないわけではなく、自由度の高いスタイルである。
あまりにも高いゲームスキルの理由として彼女は「以前はRTAをやっていた」と明かしている。これに対しRTAプレイヤーたちは「それだけでああはならない」と苦笑気味。
○ユナ
トッププレイヤーの一人と呼ばれるエルフの《巫術師》。スタートダッシュが難しかった支援職の中では珍しく、初日のうちから後の固定パーティメンバーを捕まえたしたたかな少女。しかし外見は(作中では比較的)胸が大きめなお淑やかな美少女。
ミカンと比べると《治癒術》寄りで、こちらは神官。また、マルチターゲット能力に大きな定評がある。並のプレイヤーなら二人同時が関の山なところを、彼女は平然とパーティ全員を同時に強化してのける。
ルヴィアとは同い年で、大学進学にあたって上京してくる予定。仲良くなれたルヴィアと現実世界でも一緒に遊ぶことを楽しみにしている。アルフレッドとジルには強いが、イシュカには弱い。
「最近ルヴィアが可愛すぎる」。意外とフリューと気が合うらしい。
○アルフレッド
最前線プレイヤーとしてそこそこの知名度を持つエルフの青年。ファンタジーRPGの主人公じみた容貌のブランに対して、こちらは乙女ゲームの攻略対象じみた王子様系。中身まで主人公チックなあちらと違い、こちらは中身は普通の大学生。
左手に盾を持った《細剣士》と、見かけの上ではなおのこと王子様っぽい。しかし実態は《パリィ》習得に失敗した多くの剣士たちの一人であり、性格や言動は取り繕うつもりがない愛すべき残念イケメン。
ジルとは一度現実でビデオ通話をしたらしく、彼の容姿を「アバターとは似ても似つかない」と評した。一方でジルによるとアルフレッドの容姿は「ほぼ現実そのまま」。
○ジル
最前線プレイヤーのひとりであるエルフの少年。どう見ても10代前半の紅顔の美少年という容姿をしているが、中身は大学生で声も低めのイケボ。なぜそのようなキャラメイクをしたのかは不明。
体躯に似合わない大きな弓を的確に扱う《弓手》。アバターは子供だがステータスは普通に上がっているため、時折ミスマッチな絵面が発生する。クールな性格と堅い口調も相まって、ギャップ萌えとして一部で人気があるらしい。
○アーク
トップ層には位置しないものの、前線攻略には参加している猫獣人。初めての猫獣人プレイヤーが男になるとは作者も思っていなかった。
プレイスタイルは《巫術師》、その中でも《陰術》寄り。相方であるソラがバフよりもデバフに相性のいい様子を見せたため、彼女に合わせて重点的に育てている。
やや軽薄に見える言動をするが、チャラいのは口調だけ。実際は冷静に状況判断ができており、ルヴィアをして戦いやすいと言わせるだけのサポート能力を持っている。
「現実ではスポーツマン」を自称。それなのに運動適性の低いVRで支援職をプレイする理由は……?
○ソラ
プレイ時間の都合でややレベルが足りていないものの、強烈なプレイヤースキルもあってトッププレイヤー顔負けの能力を持つ鬼の少女。アークの親友の妹であり、人見知りながら彼にはよく懐いている。
《DCO》では珍しい《拳闘士》。ナックルダスターを着けた拳を主軸に、空手の有段者であるリアルスキル全開の体術で敵を吹き飛ばす。素手で触るのが危険、あるいは嫌な敵へ対抗するため、腰にはサブ武器としてメイスを提げている。
人見知りでコミュニケーションが苦手だが、一度懐いた相手には問題なく話すことができる。ベータ抽選に落ちた兄を持ち、一緒にプレイできる日を心待ちにしている。
なお、アークのことは「すき」。
○ゲンゴロウ
攻略最前線に位置し、人によってはトッププレイヤー扱いをされることもある魔族の男性。ルヴィアの配信の熱心なリスナーのひとりで、愉快なコメントと多量の投げ銭によって実際に会う前からルヴィアに認知されていた。投げ銭は少額の連打を繰り返すことが多く、「ガ○ネー」と呼ばれることも。
大盾と長槍を持ったタンク職で、攻撃力は最低限ながら守りに定評がある。特に味方アタッカーとの連携が上手く、ルヴィアとのスイッチは初回から完璧に決まっていた。
無視するには大きい投げ銭の額からルヴィアには遠慮されていたが、自身が投資家であることを明かして黙らせた。「九津堂に儲けさせて貰いすぎたから、気持ち程度に返してるだけ」らしい。ただし実家が日本有数の資産家であるルヴィアは困惑していた。
○綾鳴
双界人。九尾の狐女神。非常に強い力を持った世界の管理者の一人であり、汚染への対抗策として《来訪者》を召喚した張本人。
ベータテスター募集CMにてルヴィアと対面した人物でもある。現在は次の召喚に使う力を溜めるため休養中。
○紗那
双界人。黒髪耳尻尾チャイナ服の妖怪猫。《幻昼界》の女王であり、綾鳴の娘。母が召喚した《来訪者》たちにクエストを与えて導き、彼らが動きやすいように政策を出して王都を支配している。
プレイヤーたちには可愛いことで有名。日本モチーフの世界なのに女王がなぜかチャイナ服を着ていることについては「まあ九津堂だから」とあまり気にされていない。
○サク
双界人。白髪双角鱗尻尾の龍人の少女。顔が紗那に酷似している。転移門の監視をしており、《来訪者》に《転移》の魔法を授ける使命を受けている。
服の下には前貼りしか着けていない(キャラメイク者談)が、あまり防御力が高そうには見えない服が謎の力で鉄壁の守りを見せる。なお露骨に邪な視線を向けるとブレスを噴かれる。
○ニム/リット
双界人。汚染の浄化や魔力の供給などに大きな役割を持つ《精霊界》を管理する精霊たちの中で、数少ない元気な存在。ニムはルヴィアと同程度の背丈の少女で、リットは妖精並のサイズで宙に浮いている少年である。
どういうわけか《幻昼界》に出て来られるのはニムだけのようで、リットのことを実際に見たことがあるのは今のところルヴィアとイシュカのみ。
プレイヤーたちには精霊という存在のヒントを与えると同時に、汚染を浄化する御札を与えてくれる。この御札を使って各地にある《精霊の祠》を浄化することで、その地で魔術を使いやすくなるようだが……?
○結乃
双界人。西方に存在するという《三又神社》の巫女。彼女の師であり神社の御神体でもあるという猫神《火刈》は《幻夜界》にて戦っているようで、現在は昼界で留守番をしながら王都の寺子屋を代理で動かしている。
現在は欠乏している聖水を作ることができる人物であり、剣の浄化を頼んだルヴィアに聖水を与えた。その後も《来訪者》たちに材料を依頼しつつ、聖水を作り続けている様子。
以上、ここまでに出てきた人物紹介でした。バージョン0が終わったらまた出しますね。
世界観などについては狐花にとらさんがまとめてくれるらしいので様子を見ます。こちらに必要なようならバージョン0が終わったら一緒にまとめようかと。