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Dual Chronicle Online 〜魔剣精霊のアーカイブ〜  作者: 杜若スイセン
Ver.0-1 戦いの始まり、《天竜城の御触書》

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22/481

22.#美技 #人間卒業 #ここだけハリウッド

今回ちょっと長めです。

 《天竜城の御触書》。DCO初の大型ストーリーキャンペーンクエストだ。大字(だいじ)でナンバリングされていて、今は《壱》が発生している。

 参加資格は特になく、王都にさえ到達していれば参加は自由。今回は三つのクエストが同時進行で行われる。共通して《ダンジョン》という異空間が舞台となっていて、その踏破がわかりやすい目標だ。


 《船屋敷鼠掃除》。王都郊外の港に建つ大きな屋敷だ。ダンジョンと化した屋敷にはびこる鼠たちをひたすら倒して、累計の討伐数によって進むクエストである。

 現在の到達度は、聞くに八割弱。鼠の経験値とドロップもそこそこ美味しいとあって、王都の中では後発組のプレイヤーが集まっている。おそらく今日中にクリアされるだろう。


 《田園街道の化生》。こちらは王都北東に広がる農地帯が歪められたダンジョンだ。比較的スタンダードなダンジョンになっていて、協力して迷路化したマップを埋め、ボスに到達して倒す。

 かなり広い上に初見殺しのような敵がいたようで当初は苦戦したそうだけど、少しずつVRMMOでのマップ取りのコツが掴めてきたらしく進度は悪くない。ボス戦ありとあって、最前線プレイヤーが多く参加していることもあるのだろう。




 問題は最後のひとつ、《酒蔵地下の不思議迷宮》だった。

 ボスのいない踏破型ダンジョンで、地下四階のゴールに到達すればクリアとなる。しかしその代わりというべきか、その内部は様々な仕掛けによって守られているらしい。さながらカラクリ屋敷だ。

 ダンジョン内の各所に記されたヒントを頼りに隠されているキーアイテムを探し出し、それを一定数だけ集めると次層への階段が現れる仕掛けである。ただ、これの進捗があまり芳しくない。


 理由はいくつかある。まず各所に仕掛けられたカラクリや罠の数々。《罠探知》スキルで見つけることができるが、ダンジョンは《御触書・壱》が初めて。スキルを一から育てる必要があった。

 そして、それに集中させてくれないMob。数は多くないがそこそこ強い。経験値は美味しいとはいえ、謎解き中に来られるとどうしてもやりづらいそうだ。

 マップの風景も原因のひとつだった。たくさんの部屋と廊下を行き来するんだけど、見た目に変わり映えがない。マップをこまめに確認しないと、位置感覚を保つのも簡単ではないのだとか。


 ダンジョンとしては面白いという評価が多い。ただ、同時に行われている他のふたつは戦闘主体のクエストだ。この世界初VRMMOの開幕二週目で、前線プレイヤーの人気を奪われるのも仕方ないか。






 ともかく、そんなわけでこの《酒蔵地下の不思議迷宮》は進みが遅い。女王様が直々に参加を頼んで回るほどに。


「とまあ、掲示板を見るにそんな感じです」


〈謎解き系かー〉

〈まあ人気は仕方ない〉

〈でも楽しそうじゃん〉


「リアル脱出ゲームが好きな人は好きそう、らしいです。残念ながら私はやったことありませんが」


 ともかく、手に入れたばかりの《晶魔剣アイリウス》を試すには他のふたつの方がよかった……かというと、実はそうでもない。

 というのも、《アイリウス》は小回りが利くタイプの武器なのだ。ただ倒せばいい場面と同じくらい、器用な立ち回りが求められる場面でも輝く可能性が高い。


「とりあえず、詳しいことは参加者に聞いてみましょうか」






 やってきました、《酒蔵地下》の入口。迷宮となっているのは全三層で、つい先ほど第一層がクリアされたそうだ。

 ダンジョンの仕様で未到達の内部ポータルには飛べないけど、このダンジョンの謎解きは一度解けば開放される。ということで、まずは第一層を突っ切ることに。


「これですね。ダンジョン入口の目印です」


〈なんか歪んでら〉

〈空間の裂け目みたいな〉


「はい、これを潜ります」


 向こう側を見通すことはできるが、その光景がぐちゃぐちゃに歪んでいる。散乱した光の渦が渦を巻いて、座標の連続性を途切れさせているのだ。

 この渦に体のどこかを触れさせながら、向こう側へ渡ろうとすればダンジョンに入ることができる。移動というよりは転移の判定になっているようで、どの方向から触れても入れるそうだ。


「ここからがダンジョンですが……とりあえずひとつ、確認しておきましょうか」


〈!?〉

〈何してんだ〉

〈【悲報】お嬢、壊れる〉

〈あ、そうなってるのか〉

〈ここ切り抜き〉


 入ってすぐ。手近な壁に、剣で斬りつけてみる。……予想通り、硬い手応え。壁には傷一つつかない。


「やっぱり、()()()()()()。これ、不壊(イモータル)オブジェクトです」


〈あー、なるほど〉

〈でなきゃまずいよな〉


 ここもそうだが、ダンジョンの中には迷路型のものが存在する。フィールドにもそれなりのモンスターが湧く《DCO》では、ダンジョンはここや《田園街道》のように地形を活かしたものが主流になるだろう。

 ところで、中世ファンタジーなんかでは豪邸の庭に鉢植えで作られた迷路が描かれることがある。それを見て、思ったことがある人もいるだろう。「その迷路、壁を壊して突っ切ればよくね?」、と。


 もちろん褒められた行為ではないのだけど、可能ならやろうとするプレイヤーも多いに違いない。ダンジョンの地形はそれの防止のため、壊すことができなくなっているのだ。

 もっとも、おそらくは街中の建物も同じ。間違いなく住民(ステータス)好感度(の次に大事なもの)が落ちるから、たぶん誰も試さないだろうけど。

 まだプレイヤーの少ないゲームを配信する以上、そのような細かいことの証明はしておいて損はない。奇行と扱われて切り抜きにされるかもしれない(というか、もう切り抜き師が動いている)けど、その時はその時だ。






 確認を終えて進み始めると、敵もほどなく現れる。


「おっと、お出ましですね」


〈人形?〉

〈でけえ〉

〈等身大のからくり人形だな〉

〈複数いるんだが〉





糸繰(いとく)傀儡(くぐつ) Lv.14


属性:闇

状態:汚染





 どういう原理かはわからないけれど、操り人形が大きくなった姿のようだ。まあ、元から大きかった可能性も捨てきれないんだけど。顔に彫られた二つの空洞から虚ろな光が覗いている。

 レベルはかなり低めだが、代わりに二体連れ立っている。これまでの敵は(出現後に集めてしまわない限りは)全て一体ずつ個別だったが、ここにきてついにその制限が外れたようだ。

 もっとも、パーティプレイ推奨とはいえ謎解き型ダンジョンの第一層。私一人でも普通にやれば負けはしないだろう。


 まず一体が突進してきて、力感のない動きで腕を振るってきた。その腕の先には刃が生えている。

 間合いを確認して一度回避すると、切り返すように追撃。慣性は働いていそうだが、やはり挙動は生物らしくない。


「よっと。まあ、こういう敵は軽めですよね」


〈お家芸〉

〈いつもの〉

〈私、失敗しないので〉

〈よっと、ってさあ〉


 切り返しの小回りなどから窺わせた通り、人形には腕力は最低限しかないらしい。当たれば斬られる程度にはあるけど、これなら防ぐのに力は要らない。

 刃を軽く跳ね上げて、反動から直に刺突へ繋げる。人形に踏み込みから逃れる術はなく、一体目はあっさり首を串刺しになった。

 非生物の人形は胸を貫いても動くかもしれないが、眼のある首を落とせば止まる。果たして急所は予想通りだったらしい。


「一対一になりましたし、ちょっと試してみましょうか」


〈お?〉

〈ただいまリプレイ映像をお送りしています〉

〈今度は胸なのか〉


 もう片方の人形もこちらへ向かってきたので、同じように弾いてやる。……うん、やっぱり少しやりやすい。《アイリウス》のおかげで、自覚できるほどの補正が乗っている。

 そこから先は少し変えた。今度は首ではなく胸を貫いて、同時に詠唱を進める。やはり体勢を立て直そうとした人形が逃げる直前に、発動。


「《エアロバレット》」


〈!?〉

〈うっわ〉

〈ヒェッ……〉

〈なんだいまの〉


「……《キュアヘルス》。風属性は相性が悪そうですね、これ」


 人形の体に突き刺さっている魔剣を触媒にして、内側から《風魔術》を使ったのだ。こうすれば威力も上がるだろうと思っていた。

 仕様として、《魔装》は魔術触媒としても扱うことができる。つまり《シュート・キャスト》の場合は刀身を起点にできるのだ。

 ならば。敵に食い込むか貫いた状態で、敵の体内にある部分を起点に魔術を撃てば、装甲を無視して直接叩き込めるのではないか。そう考えたのだ。


 ……目論見通り威力は上がったようだけど、その後のことは考えていなかったのは反省点。内側からの突風でちぎれ飛んだ人形のパーツが飛んできて、余計なダメージを受けてしまった。

 あと、絵面がよくない。動物だったら色々吹き飛んでいただろう。《DCO》は全年齢対象とはいえ、実験台が人形でよかったと思う。危うく血の華が咲くところだった。


 とりあえずわかったことは、《風魔術》の吹き飛ばしはこの戦法とは相性が悪いということ。《植物魔術》も噛み合いはよくなさそうだから、新しい魔術を修得するべきだろう。

 とはいえ、特に噛み合いそうな《火魔術》は私には使えない。となると候補は限られてくるが……氷や雷あたりがいいか。物理寄りの土と水はやはり相性が微妙そうだし。











 ……なんて、のんびり話しながら歩いていたのだけど。


「……敵ですね。1、2…………え、多くないですか?」


〈は?〉

〈待て待て待て〉

〈10体くらいいないかこれ〉

〈ポップどうなってんの〉


 《索敵》に引っかかった敵影の数は、複数の通路に合わせて11体。……どう考えても、多すぎる。

 このゲーム、このダンジョンが開放されるまでは複数の敵が同時に出てくることすらなかったのだ。ミッション開始後は王都周辺フィールドでもまれに現れるようになったものの、それもまだ低確率。私も昨日はフィールドに出たけど、その程度では見かけなくてもおかしくないような確率だった。

 ダンジョンでは複数敵も珍しくないそうだけど……いくらなんでもこの数は報告がない。というか、どう考えても過剰難易度である。


「……とりあえず、生還最優先で動きます。敵はできるだけ各個撃破、囲まれないように全力で対処」


〈おう〉

〈死ぬなよお嬢〉

〈ちょっと掲示板に書いてくる〉

〈生きて〉

〈増援早く!〉






 位置関係を整理すると、私は十字路に差し掛かったところ。その十字路のうち来た道を除く三方向から、それぞれ3~4体ずつの人形が迫ってきている。

 まずは後退することにした。このまま来れば十字路で合流するから、まずはひとまとめにしてしまおう。単に数が多いのも辛いけれど、挟み撃ちよりはまだ楽だ。

 ……だが。


〈左のが引き返したぞ〉

〈人形のAI高ない?〉

〈やべーぞお嬢〉


「それなら、もう少し退きましょうか。その程度の知能なら、落ち着いて対応すれば問題ありません」


 どうやらこのダンジョンのことをよく把握しているらしい。下がり始めると、向かって左側の一団が急に引き返した。一本向こうの通路から挟み撃ちを取るつもりだろう。

 一階のマップは碁盤の目のような形になっていて、並んだ正方形の部屋を廊下が囲っている。今の位置に居続ければ、回り込んだ一団が私の背後に回ってくる。

 だが、ここで焦って目の前の本隊を倒そうとするのは愚策。あちらの思うつぼだ。……まあ、人形にものを思う脳はないはずだけど。


「!?」

「……!」

「悪いですね、まずはあなたたちからですよ」


〈だよな〉

〈そっち先に潰した方がいいわ〉


 幸い、全力で移動すればこちらの方が速い。私は一つ後ろの十字路を左に曲がり、初期位置から左斜め後ろの交差で正面から出迎えた。

 これで一対三に持ち込める。まだ安心するには早いけど、ひとまず戦闘に。


「とりあえず……」


〈1対3でも初めてだよな……?〉

〈軽々あしらってらっしゃる〉

〈なんで戸惑わないのこの子〉


 腕に盾がついた防御型、先ほどと同じ刃がついた攻撃型、腕から矢が飛んでくる射撃型が一体ずつだ。まずは左に逸れながら防御型をいなして通り抜け、半身になりながら攻撃型の膝裏に一撃。

 このタイミングで、視界の奥にちらつくものがあった。予想通り、人形の本隊はそのまま突っ込んでくることなく通り過ぎる。


〈とりあえずでタンクを抜くな〉

〈そんな軽くやっていいことじゃないだろ!〉


 軽さのせいかふらついて膝をついた刃持ちを放置して、射撃型を叩く。まずはこいつからだ。一対多の戦闘において、後方から支援してくる遠距離火力の厄介さはジャンルを問わないから。






「ゼロ距離、《アトモスロア》!」


〈うっわやべえ〉

〈これが魔法剣士か〉

〈DPSおかしくない?〉

〈やっぱ魔法剣士強いよな。使いこなせれば〉

〈使いこなせてるのがおかしい〉


 近づいてさえしまえば丸腰の射撃型を魔術を絡めた連続攻撃で圧倒して、残り二体が戻ってくるまでに倒す。敵のレベル自体は低いから、一対一ならごり押しも可能だ。

 少し下がって、残り二体と仕切り直し。……また視界の奥を走る人形たちが見えた。やはり、頭がいいと見せかけてとんだポンコツだ。


「さっそくお披露目、《アイスバレット》!」

「…………」


 いくつか攻撃を入れてから、攻撃型の胸を貫く。先ほどと同じその態勢から、今度は覚えたての《氷魔術》を叩き込んだ。

 今度は部品が飛び散ったりすることなく、HPを尽きさせた人形はその場で凍りついて倒れた。後は本隊が来るまでに防御型をサンドバッグにするだけ。









「ようやくお出ましですね。こんな嵌められ方をするあたり、行動パターンの単純さは折り紙付きですか」


〈何があったんだ?〉

〈パッと見だけで判断したんじゃね〉


 おそらく、この人形たちの行動パターンは三つだけだ。

 ひとつ、交戦状態にない敵を見つけたら、そのまま襲いかかる。

 ふたつ、交戦状態にある敵を正面から見つけたら、挟むために横か背後に回る。

 みっつ、交戦状態にある敵を横か背後から見つけたら、そのまま挟み撃ちにする。


「だから、ふたつめの条件を連続で満たしてやれば、ぐるぐる回り続けてくれるわけです」


〈なるほど〉

〈位置を入れ替えてたのそういう〉

〈お嬢ってソロの時の戦闘勘エグいよな〉

〈そこにも意味あったのか……〉


 最初の位置関係のまま戦っていたら、本隊は私の右横から襲ってきていた。これを敵の左に回ることで、本隊に正面と認識させて回避。

 その状態で射撃型を倒して、それが陣取っていた側に、つまり向かって左側に立って残り二体を相手取る。そうすれば最初の位置関係から前後を入れ替えた形になるから、本隊はまたも私を正面と見ることになる。

 そうなれば話は簡単、同じことを繰り返しながら目の前の敵を倒すだけだった。


 ちなみに、読みが外れていても問題はなかった。その時は正面から突っ込んできていただけだから、挟み撃ちの回避には成功している。








 そうして、残り八体。

 だが、もう察していた。この人形の八体程度なら、挟まれない限りは一人でなんとかなる。


「さて、ちょっと本気でいきますね。画面酔いにご注意を」


〈お?〉

〈なんか主人公っぽいこと言い出した〉

〈なんだラノベか?〉

〈これまで本気じゃなかったのかよ〉


 真剣じゃなかったわけではないけど、ソロでこれほどの危機に陥ったのは初めて。まして、一対八という極限状態は言わずもがなだ。

 つまり、これまでは配信画面に気を遣いながら戦っていても問題なかった。今回はそうもいかないから、一応の注意だった。

 ……とはいえ、そこは《九津堂》。この程度のカメラワーク、システムが対応していないなんてことはないだろうけど。






 本隊の人形の数は八。内訳は防御型が二、攻撃型が四、射撃型が二だ。今度も当然、まず狙うべきは射撃型。


〈はやい!〉

〈さすがAGI型〉

〈だから当たり前のように盾を抜くな〉


 幸いにも盾は二体。あまり広い通路幅ではないけど、これは簡単に抜けられる。

 問題は攻撃型だが、これには用意があった。


「《エアロバレット》」


〈当たる〉

〈もう凄い〉

〈あの状態でドンピシャとか〉


「《リーフエッジ》!」


〈うっわ〉

〈エイム完璧で草〉

〈お嬢の前世ガンマンか何か?〉


 詠唱してあった《風魔術》で一体目、その間に剣で二体目。続けざまに返す刀で三体目、詠唱時間(チャージタイム)が短い魔術で四体目。

 四体の攻撃型すべての膝を強打して、攻撃が止んでいる間に通過。こいつらの相手は後だ。


「よっ、と!」


〈はい?〉

〈なにそれ〉

〈跳んだぞ今〉

〈お嬢の前世配管工か何か?〉


 今度は射撃型が道を塞いだ。近接武器がないとはいえ、敵の間に挟まれるのは困る。なので壁際に寄って、射撃型を飛び越える意識でジャンプ。三角飛びの形で向こう側に着地すれば、ひとまずひと安心だ。

 こうなってしまえば、逆に射撃型が盾になる。どちらか片方を倒すまでは向こう側の六体が置物になるから、射撃型を均等に削って同時に倒してしまえばいい。


〈えっぐ〉

〈戦闘技術もだけど、立ち回りが凄い〉

〈なにこれ……〉

〈VR適性ヤバない?〉

〈今のステータスでこれとか笑うんだが〉


 コメント欄が混乱しているけど、今はそれどころではない。ここからは対攻撃型の一対四だ。真正面からぶつかるしかないから、気を抜くことはできない。

 だが、ここで《魔装(マギアス)》の火力効率が活きてくれた。剣でいなしながら魔術を連打することで、なんとか押し切ることができる。

 そうなってしまえば、またも守るもののない防御型を適当に殴り倒すだけだった。








「……ふう。なんとかなりましたね」


〈結局HPほとんど減ってなくて草〉

〈バケモンかな?〉

〈公式プレイヤーは伊達じゃなかった〉

〈ついに牙を剥いたな〉


 ……うん。今回ばかりは私も自分の行いが自覚できている。今の立ち回り、少なくとも常人技ではなかったね。私もこれまで控えてきたものを立て続けに出したし。

 とはいえ私の場合、このくらい目立った方がむしろ自然だ。よかったということにしよう。


 ……していいよね?

魔法剣士が本領発揮を始めました。いよいよルヴィア嬢が暴れ始めます。途中で「本気」と言ったのは、ついてくるカメラが変に揺れたり震えたりする可能性を考えずに動くということです。これまで自動追尾カメラに配慮しながらやってたらしい。なおカメラは余裕でついてきた模様。

次回は木曜日、ダンジョンギミック攻略!


昨日ついに日間ランキング5位にランクインしました。ゼロから始めた処女作でじわ伸びの末のランキングトップページ入り、感無量でございます。ちょっと泣きそうになりました。本当にありがとうみんな……。

もっともっと沢山の方に読んでほしい、というわけでよろしければご協力ください。ブックマーク、更新通知、評価ポイントの3クリックです。どうぞよしなに!

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『Dual Chronicle Online Another Side 〜異世界剣客の物語帳〜』

身内による本作サイドストーリーです。よろしければご一緒に。

『【切り抜き】10分でわかる月雪フロル【電脳ファンタジア】』

こちら作者による別作となっております。合わせてお読みいただけると嬉しいです。


小説家になろう 勝手にランキング

― 新着の感想 ―
[一言] 今までの縛りプレイでアレだったの!?という驚きが! 剣の先から魔法はロマン……
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