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丸め子と博士4
その音に気づいたのか、博士が部屋に入ってきました。
「どうしたんだ?!丸め子!」
丸め子は最後の力を振り絞って顔を博士の方に向け、素直に言いました。
「どうしても、みんなと同じになりたかったの。一人だけ違うのは寂しいわ。」
博士はとても心配そうな、悲しそうな顔で丸め子の頬を触りました。
「あついっ!」
博士は、アツアツの牛乳で熱せられた丸め子の金属の体を触って火傷をしてしまいました。
丸め子は、悲しみを通り越してもうどうすれば良いのか分からなくなってしまいました。
丸め子を真っ白なタオルに包んでベットに寝かすと、博士は
「丸め子が部屋から出て行ったあと、考えていたのだけど良いアイデアがあるんだ。少し、待っていてくれるかい?」
そう言って家から出て行ってしまいました。
しばらくして帰ってきた博士の腕の中には、なぜか、丸め子が大事にしているテディベアの丸太と色違いのベアが抱きしめられ、反対の手には大きな紙袋が吊るされていました。
丸め子が不思議そうに見ていると、博士は買ってきたテディベアを切りはじめました。切られたテディベアからはふわふわの綿が飛び出して少しずつしぼんでいってしまいました。博士が言っていた「良いアイデア」というのはこんなにも怖いことなのでしょうか。
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