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火炎竜カルミーン

 古代竜ローテ・ゲファールとの戦いはあっけなく終わった。だが、単純に古代竜を討伐すれば皆に掛かった呪いが解けるというものでもなかった。


 古代竜の話によると、呪いを掛けてきた張本人を討伐しても呪いは解呪されないらしい。口からでまかせのようにも思えるが、確かにありえないとも言い切れないので、一旦それを信じることにした。


「とはいえ、貴女の言うことが嘘か真か判断できないのも事実。つまり、貴女の言う事を鵜呑みにはできないということです。ですから、私と『契約』を結びなさい」


『契約ですか〜!? 一体どのような……?』


「貴女は先ほど私の指示に従うと約束しましたね。それならば、私と『従魔契約』を結びましょう。何故貴女と従魔契約を結ぶのか、分かりますか?」


『それは、何故でしょうか?』


「貴女が理解しているかどうかは知りませんが、貴女が呪いに掛けた人物がこの国の、ゴルドネスメーア魔帝国の重要人物だったからです。貴女は皇帝だけでなく、皇子や皇女まで呪いに掛けたのですよ」


『えぇ~!?』


「知らなかったのですか? まぁ、それはともかく。このままでは呪いに掛かった皆を解呪したとしても、貴女が今後も存在することを帝国は許さない可能性が高いということです」


『そ、そうなのですか!?』


「その通りです。貴女がいつまた皇族に呪いを掛けてくるのか分かりませんからね。ですが、私の従魔となり、私の指示に完全に従うことが証明されれば、魔帝国が討伐軍を編成して貴女に向かってくることもないはずです。もちろん、そうならないように従魔あなたの主人として私も尽力致しましょう」


『本当ですか!? それなら、お願いします! どうか、お助けください! 従魔契約でも何でもしますから! 私はただ自分の身を守るためだけに呪いを使っただけなんです! それが、どうしてこんなことに、うぅ……』


「はぁ……。貴女には確認させて頂きたいことがたくさんありますが、それはひとまず置いておいて。自分で言っておいてなんですけど、従魔契約。本当によろしいのですか?」


『それしか助かる道がないのでしたら仕方がありません! 今の私は選べる立場にないただの弱者ですから……。ところで、私のご主人様となられる貴方様のお名前を伺ってもよろしいでしょうか〜?』


「ご納得頂けているのであれば問題ありません。私の名前はハルト・フォン・アサヒナと言います。アルターヴァルト王国とヴェスティア獣王国で伯爵位にあるので、二国伯などと呼ばれることもあります。どうか、お見知りおきを」


『ほぇ~。伯爵様ですか、そこそこ偉い人なんですね。では、改めまして、私も自己紹介を。私の名前は誰が付けたか知らないですが、ローテ・ゲファールという、ただの長生きな火炎竜です。もう何百年も生きているので、自分が今いくつなのかも覚えていませんが、未だに子を生んだことはありませんので、まだまだ若いはずです! それから、今後はハルト様の獣魔になるのですから、新たな名前を付けてもらえると嬉しいです! よろしくお願いしますっ!』


 こうして古代竜ローテ・ゲファールが俺の獣魔になることが決まった。ヴァイス、カイザーに続いて三匹目だ。それはともかく、せっかくローテ・ゲファールという立派な名前があるというのに、俺と獣魔契約を行ったことで新たな名前を付けて欲しいらしい。一体何と名付けたものか。


「うーむ……」


『今の名前は好きじゃないんです。あまりかわいくないですし〜』


「そうなんですか?」


『そうなんです! 可愛い名前にしてくださいね〜?』


 古代竜だし、火炎竜だし、重厚感のある名前がいいかなと思ったが、それならローテ・ゲファールのままでいいんじゃないかということになる。でも、本人は今の名前をあまり好きな名前ではないとのこと。うーむ、可愛い名前か。


 厳つい見た目とは裏腹に、声はとても可愛い少女のような感じがするし、本人も性別は女性のようだ。でも、あんまり可愛らしい名前というのも何だか違う気がする。


 見た目から連想するか。既に周囲のマグマは冷え固まっているし、赤々としていた壁面も暗い土黄色となっている中、古代竜の皮膚の色だけは変わらず真っ赤、いやよく見ると紅色といったほうがいいか。ともかく、鮮やかな紅色の身体をしている。


「赤、いや、紅か。ふむ、では『カルミーン』というのはどうだろう?」


『カルミーン! 分かりました! これからはハルト様の獣魔、火炎竜のカルミーンと名乗るように致します!』


 そこは古代竜ではないのかと聞いたら、『年寄りっぽく聞こえるので却下です!』とのことだった。まぁ、別にいいけど。


「よし、ならばカルミーン。早速だけど、まずはここに倒れているセラフィの呪いを解いてもらえますか? 私の娘なのです」


『えっ、この娘がハルト様のお子なのですか!? こんなに大きな娘が!? はぁっ!? 信じられません! ですが、流石はハルト様、やりますねぇ〜!』


「そういうのはいいから! 早くして!」


『分かりました〜!』


 ローテ・ゲファール改めて、カルミーンがセラフィに向かって何やら唱える素振りをすると、セラフィの身体が小さく淡い赤色の光に包まれた。すると、間もなくセラフィが起き上がり、身体に不調がないかを確認するように手を握ったり開いたり、屈伸運動をし始めた。


 それを見て、俺はセラフィの呪いが解けたことを確信し、セラフィの側に近づく。すると、セラフィもこちらに気づいたようで、笑顔を見せてくれたのだが、それも僅かな間で、瞬時に俺の後ろにいる巨大な古代竜を見てすぐに険しい表情に戻った。


「主様、すぐにそこから離れてください! 其奴は私が始末致します故!」


『きゃあっ!? ハルト様の娘さんがめちゃくちゃ殺意を向けてくるんですけど〜! ハルト様、なんとかしてください〜!』


 そう言って、カルミーンが巨体を揺らしながら小さな俺の身体の影に隠れようとする。一応、従魔契約を結ぶと同時に彼女に掛けていた魔法、つまり超・神氷は解いておいた。今後は行動を共にするので、いつまでも身動きできない凍った状態では困ると考えたのだ。


「あぁ、えっと。セラフィ、心配ありません。先ほどまで敵対をしておりましたが、この古代竜は私の獣魔になりました。新たな名前をカルミーンと言います。今後は仲良くしてあげてください。セラフィに掛かった呪いを解いたのも、私がカルミーンに指示を出したからなんですよ」


「なんと!? うーむ……。そういうことならば、私は何も言いませんが、はたして皆がどういう反応をするか……。其方と私たちは先ほどまで敵対していた間柄。私は主様のように、すぐに状況を受け入れることはできない。其方の扱いは皆と相談して決めさせてもらう」


「まぁ、そうなるでしょうね」


『私は別に特定の方と敵対しているつもりはなかったんですけど〜。ただ、ハルト様のお知り合いに私のせいで呪いに掛かった人たちがいるというお話だったので、その点については申し訳ないなと思いますが〜……』


「では、他の皆もこの広場に集めてカルミーンに呪いを解いてもらうことにしましょうか。その巨体では皆のところに移動するのも大変でしょう?」


『もう、女の子に向かって身体の大きさのことを言うなんて酷いですよ、ハルト様! そんなことをいうのなら、もっと可愛い姿になりますから。それ〜、身体変化!』


 そう言うと、カルミーンがあっという間に小型犬くらいのサイズになった。というか、そんなことができるのか。なんて便利な。と思って詳しく話を聞いたら、魔力によって体形を維持しているらしく、常に魔力を消費することになるので、常時使用には向かないらしい。


『流石に何日も維持するのは無理ですが〜』


 それだけ持てば十分だろう。ともかく、今後俺たちと行動をともにするのであれば、これぐらいのサイズにもなれるというのは何かと役立つかもしれない。


「その大きさで結構です。窮屈かもしれませんが、暫くその姿のままでいてくださいね。セラフィ、これから皆を一箇所に集めてカルミーンに呪いを解いてもらいます。お手数ですが、皆を集めるのを手伝ってもらえますか?」


「もちろんです、主様」


「では、手分けして対応しましょう。皆をこの広場に集めます。私は奥まで行って、ヘルミーナさんやノーラさん、ユリアーナ様、カミラさん、レーナさん、レーネさんを運びます。セラフィはアメリアさん、アポロニアさん、ニーナさんを運んでください」


「承知致しました!」


 俺とセラフィと手分けして皆をこの広場に集めることにした。


 そうして、半刻も経たずに皆を広場に集めることができた。皆はもちろん俺の用意したシートの上に川の字で寝かせている。


「ふぅ。流石に六人も同時に運ぶとなると、魔法を使ったとしても結構大変ですね……」


「主様、こちらも運び終えました」


「はい、ありがとうございました。それでは、カルミーン。ひとまず、こちらに倒れている皆の呪いを解いてください」


『かしこまりました〜!』


 そのように軽い口調でカルミーンが答えると、少々不安になるところもあるが、それでも彼女の言葉のあとに皆が淡い赤色の光に包まれて、それぞれ起き上がる様子を見れば、何も言えなくなる。


「おはようございます、皆さん」


「な、なんだ!? ハルト!? 古代竜はどうなった!?」


「あれ? 私、アメリア様とニーナと一緒にセラフィ様のもとに向かっていたのに、どうしてこんなところに!?」


「これは一体!? アメリア殿とアポロニア様の三人でセラフィ殿のもとに向かっていたはずが、何故寝ていたのでしょうか!?」


「……うむ。これは……。そうか、アサヒナ伯爵が上手くやってくれたようだな。この恩に報いるためには相応の礼をせねばなるまい」


「はっ!? 私いつの間に眠って……!? どうしてハルトがここに!? ……そう、全て終わったのね」


「これから古代竜に向かうはずだったのに、一体何が!?」


「お姉様、すべてアサヒナ伯爵が終わらせたようですよ!」


「ほら、ノーラ。私の言った通りになったわね。後方での支援が勝敗を分けるって! 私たちが後方で待機していたからハルトの勝利に繋がったのよ!」


「(……そうなのかな?)」


 そんなこんなで、たちまち皆が起き上がって、何事もなかったかのように接してくれる。これほど嬉しいことはない。とはいえ、皆から一体どういう状況なのかを問われるのは必然だった。


「それでは、私たちにこの状況を説明してくれるか?」


 ユリアーナの言葉に頷くと、俺は事の顛末について素直に話すことにした。まぁ、掻い摘んで言えば、古代竜を倒すことはできたが、それでは皆に掛かった呪いが解けないため、やむなく古代竜を従魔として従えることになった。そういうことだ。


「……というわけで、新しく私の獣魔になったカルミーンです」


『どうも〜! 古代竜ローテ・ゲファール改め、ハルト・フォン・アサヒナ伯爵の従魔となりました、カルミーンちゃんです〜! どうか皆様、よろしくお願い致します〜!』


「「「「「「「「「はぁっ!?」」」」」」」」」


 心なしか、ノーラの驚く声まで聞こえた気がした。


「はぁ。皆さんがそういう反応をされるのも仕方がありません。ここは、しっかりと主様から説明される必要があります。主様、ご説明をお願いします」


「やはり、そうなりますか……?」


「当たり前です!」


 少し怒気をはらんだ声でセラフィが言っていたことに少しショックを受ける。これが反抗期かな。先ほど皆に伝えた内容をもう少し詳しく説明する。つまり、何故俺の獣魔にしたかという点だ。


 改めて、皆にはカルミーンを倒すだけでは彼女が掛けた呪いを解くことができないこと、呪いを掛けたカルミーン本人に呪いを解いてもらう必要があることを伝えた。


 その上で、カルミーンをこのまま野放しにしても、また同じような事件が起きるかもしれないし、きっとゴルドネスメーア魔帝国は討伐部隊を派遣することになるだろう。そうなると、不要な争いにより、再び罪なき民が苦しむことになる。


 だから、古代竜を野放しにするのではなく、俺の従魔として力ずくではあるが絶対服従を条件に従えることで、今後同じような事件が起きないようにするつもりだと、そのように伝えた。


「……そういうことで、古代竜を倒すわけにはいかなくなりまして。結果、私の従魔として絶対服従を誓わせることになりました。そして、私の従魔としての新たな名前をつけることになり、ローテ・ゲファール改めカルミーンと名乗らせることになったのです。ご理解頂けましたか?」


「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」


 皆、「うーん」と悩むような表情で俺の話を聞いていた。まぁ、それはそうだろう。これまで完全に敵としてみていた古代竜が、気がつけば仲間になっていたのだ。そんなにすんなりと納得が行くはずもない。


「それで、古代竜を獣魔にして其方はこれからどうするつもりだ?」


 ユリアーナが皆を代表するように聞いてきた。まぁ、人に呪いを掛けて昏睡状態にしてくるような、厄介な魔物を獣魔なんかにしたら、それを使って何か悪いことでもするのではないかと疑われるのは仕方がない。


「もちろん、私の意図しないところで勝手にカルミーンの呪いを使うようなことはさせません」


「それは、其方の意図するところであればカルミーンの呪いを使う、とも取れるが、どうか?」


「もちろん、そのようなつもりはありません。ですが、もし私に害を齎そうとする存在がいたとすれば、その限りではありません。とはいえ、聡明なユリアーナ様が、ひいてはゴルドネスメーア魔帝国がそのようなことをお考えになられることはないと思いますので、ご心配される必要はないかと」


「うむ。もちろん、其方を害するようなことをするつもりはない」


「ならば、何も問題ないことかと」


「しかし、周りが納得せぬだろうな」


「それならそれで、別に良いではありませんか。私たちとしては別に周りの納得を得る必要はありませんので。もしも、私たちを害するものが現れたとしても、カルミーンの持つ様々な呪いを使えばいかようにもできまると思いますし……」


『えっと、それなんですが、ハルト様。ハルト様の獣魔になったせいか、先ほどまで使えていたその他の呪いが使えなくなったようなんです〜。どうしましょうか〜?』


「えぇっ!?」


『現状使えるのは、よく使っていた『火炎竜の惰眠』だけですね〜。以前は対象を石に変える呪いとか、睨みつけただけで即死させる呪いとか、もっとたくさん使えたのですが〜。残念です〜……』


 適当に「様々な呪いを〜」なんて言ってはみたけど、本当にそんなにいろんな呪いが使えたのか? 怖いというか、危ないというか、そんな呪いを浴びせられる前に事態が片付いて良かった。


 それにしても、見た目からして、呪いよりも火魔法とか火炎のブレスとかそっち系が充実してそうな気がしたんだけど、なんで呪いなどというスキルが伸びたのかなぁ? 全く意味が分からない。


 いや、それよりも、そんなにいろんな呪いが使えたのに、急に使えなくなったってどういうこと? もしかして、世界神様に何か規制されちゃったとか……?


 でも、ひとまず現状でも十分脅威的な『火炎竜の惰眠』が使えることが分かっただけマシか。いや、もちろん何事もなければ使うつもりはないけどね。でも、使えるってことは解くこともできるってことだろうからな。そう考えれば安心だ。


 とはいえ、そういう大事なことをユリアーナの前で言わないで欲しい。交渉がしづらくなるじゃないか。まぁ、言ってしまったことは元には戻らないし、このまま話を続けるしかない。


「まぁ、呪いの種類が限られたとはいえ、カルミーンによる呪い『火炎竜の惰眠』の効果は絶大ですから。なんとでもなります」


「確かにそうだな。だが、その言いようでは、何事かあれば其方は我が国に敵対するつもりだと聞こえるが?」


 ついでに、「まぁ、呪いを掛けた時点で、其方が関係しているとすぐに分かるからな」などと言われる。そうか、そりゃバレるわな。『火炎竜の惰眠』などという呪いを操るのは俺だけと限定できるのだから。


 しかし、ユリアーナ様の周りというと、彼女の弟であるライナルトとか宰相のクレーマンにその他の大臣たちだろう。そもそも彼らが俺に敵対することはあるのだろうか?


 もちろん、俺は彼女らと敵対するつもりはない。だが、何か問題が起これば、今後敵対しなければならないときもあるのかもしれない。


「私からユリアーナ様たちと敵対することはありません。敵対するかどうかはユリアーナ様たちの行動次第ですよ。まぁ、私としてはそのようなことは避けたいと思いますがね」


「……なるほど。いいだろう。私も其方には感謝する理由はたくさんあっても、敵対する理由はひとつもないからな。其方が私やゴルドネスメーア魔帝国に対して敵対するつもりがないことを認めよう」


 ユリアーナの言葉にホッとした。これで、少なくともこの場でギクシャクとしたり、争いになったりとすることはないだろう。


「ご理解頂けたようで何よりです」


「それで、これからどうする?」


「さて、どうしましょうか。この場で預かっている辺境調査団の皆さんをアイテムバッグから出して一斉に呪いを解き、説得するということもできますが?」


「それはそれで面倒だな。それに、麓に残してきた兄上たちも回収せねばならない……。いや、それよりも、まずは今回の件について父上と相談するべきだと思う。何せ、あの帝都の聖女も敵だったのだからな。信頼できる者だけで今後の方針を取り決めたい。もちろん、その際には其方の獣魔であるカルミーンにもいろいろと尋問せねばならぬ。その上で、兄上たち辺境調査団の処遇を決めたい」


「そういうことでしたら、辺境調査団の皆さんにはこのままアイテムバッグの中に入って頂くこととして、帝都までの帰路でフェリクス様たちもアイテムバッグに回収することに致しましょう。そして、帝都に戻り次第、ルードルフ皇帝陛下に目覚めてもらい、今後について相談されればよろしいかと……」


「ふむ。そうだな。そうすることにしよう」


 こうして古代竜ローテ・ゲファールは、今後は俺の獣魔カルミーンとして扱われることになった。まだ皆には受け入れられたとは言い難い状況ではあるが、ユリアーナは特に気にしていない様子だった。父親が倒れた原因のはずなのに、そこまで割り切れるものなのだろうか? そうだとしたら、彼女は相当な大物かもしれない。


 カルミーンの現状の能力は俺の従魔になったことで多少抑えられているらしい。本人曰く、それは呪いについてだけであり、その他の能力は変わらないとのこと。あとでステータスを確認することにしよう。本来なら戦う前にしておくべきだった。


 だが、扱える呪いの種類が減ったということは、その脅威度も下がったということだ。それならそれで都合がいい。何故なら、俺の力でどうとでも抑えられるということだからな。もしも歯向かってくるようなことがあれば、即座に超・神氷で再び氷漬けにするだけだ。


『あれ……。なんだか寒気がするんですけど~?』


「とりあえず、帰りましょうか」


「うむ」


 そんなやり取りをユリアーナとして、俺たちは帝都への帰路へと付くことになった。

いつもお読み頂き、ありがとうございます。

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