第51羽 アオイの優しさ
お久しぶりです。
本日から連載再開させて頂きます。
更新ペースは遅くなると思いますが少しずつ更新させて頂くのでお読み頂けたら幸いです。
突如後ろから啜り泣く声が聞こえてくる。振り返ると、ルナだ。
「ごめんなさい。ごめんなさい。私が守るって言ったのに守れなかった…」
言うと同時にボロボロと大粒の涙が零れおちる。
「ごめんなさい。ミヤビもライトも私のせいでボロボロ…私が弱いせいで…」
的外れな話だ、今回の一戦で自身が捕まり窮地に陥ったことで、オレたちまでピンチになったと思っているのだろうか?
今まではルナの強さのおかげでここまで来れたのだ。ライトに関しては単純に実力差、オレはMPの残量を計算していなかったのが問題だ。どちらにせよルナに非はない。
「ルナ気にす「それで?貴女が自分の力を過信していたことは先に言ったはずだけど、まだ勘違いしているの?貴女は弱い、ただこっちの2人も弱い。それだけよ。」
グスッ
「弱い貴女が全て背負い込む必要はないのよ。戦闘許可を出したのは私。貴方達はそれに従って闘った。行きて帰れたのならそれで十分よ。それでも…自分で全てを守りたいなら強くなりなさい。私ぐらいにね。」
それだけ告げるとアオイさんはさっさと上層へ繋がる階段に向けて歩き出した。
「待って下さいよ。ほらルナ行くぞ。」
アオイさんなりの優しさだろう。今の言葉だけで充分伝わってくる。ルナだけじゃない。オレ達ももっと強くならないと、2人に守られてばかりじゃないでしょいられない。オレ達はアオイさんの後を追いかけた。
帰り道もアオイさんによる一方的な虐殺が続くが、魔力切れを起こしたオレは回収業務が出来なかったが、職務怠慢だと魔力回復薬を投げつけられた。限界まで働かせる気だ…
「アオイさん!オレ達強くなりたいです。今回はアオイさんがいたから無事だったもののAランクにはまだ通用しないって分かりました。認めて貰えるように、戦力になれるように特訓します。」
覚悟は決まった。オレは弱い。だけどそれを仲間を守れない言い訳にする事は出来ない。強くなろう、少しでも仲間を助けられる様に
そんな事を考えているとアオイさんが足を止め振り返る。
「それなら、もう手を打ってあるから安心しなさい。明日から覚悟しておきなさいよ!」
…………何を企んでいるのだろう。アオイさんの魔法の余波で起きた風が彼女の髪をなびかせている。すごく爽やかに恐ろしい言葉が聞こえた気がする。
強くなると言う決意がアオイさんの言葉で揺れ動く中、この日のダンジョン攻略は終わりを迎えた。各々、課題を残した1日となった。
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「548000ロンド…」
値段を告げるフィーナさんは絶句している。少し慣れてきた所かと思っていたが、アオイさんが加わり過激さが増したオレ達のパーティに言葉も出ないようだ。実際オレも引いている。
「ふふ、ありがとう。またよろしく頼むわね。」
焦点の合っていないフィーナさんの手元から支払われた報酬金を受け取り、アオイさんは集会所のテーブルに座る。
「はい、君たちの取り分だよ。」
「ありがとうございます。」
ちゃんと支払われた。アオイさんの事だから貰えないことも危惧していたがそこまで悪魔ではなかったようだ。
「…アオイさん?これって?」
「?君たちの今日の仕事に見合った報酬だよ?」
アオイさんから受け取った布袋に入っていた金額は6万ロンド。おい、1:9ってどう言うことや!
「アオイさんに渡す額は3割じゃ…半分で274000、そこから3割取られても、オレ達の今日の取り分は20万くらいはあるはずなんですが…」
「何で元の取り分が半分なのよ?君たちの今日の働きに半分も出せる訳ないでしょ?そもそも5階層以降は私1人で攻略した様なものなんだから!これでも譲歩している方よ。ワイバーンなんか私が助けなければ全員死んでいたわよ!」
結局、あーだこーだ言われて取り分はこのままになった。絶対にこいつより強くなると決意を新たにした。
ここで抜けるだの辞めるだのと強く言えないのが、オレのダメな所なんだよな…




