第一話 プロローグ
「全機基地へ撤退!撤退だ!繰り返す…」
砂漠地帯…其処で頭部にアンテナを付けた機体が叫び前方にアサルトライフルを乱射する、CB社が開発した汎用機 チャーリーそのハイエンド機チャーリーCQの頭部に何処からか飛来した弾丸が直撃し更に追撃とばかりに胴体に弾丸が叩き込まれ、そのまま仰向けに倒れ爆発する。
「ギィィヤァァァハッハァァアアア!!」
「なっなに!?」
隣にいたチャーリーΔが突然の狙撃に狼狽するが目の前から急接近してきた軽量機 サキガケそのパイロットから放たれた奇声と共に手に持つ刀により袈裟斬りの要領で切り捨てられた。その機体の後方からスラスターを吹かせながら二機の機体が現れた、一機は巨大な狙撃銃を持つ中量機 CB社製 Δα、そしてもう一機は右手でで滑空砲を持ち左手で身の丈程ある盾を持ち、背中に砲らしきものを背負った重量型 タイガー社製 type-Gがサキガケの横に着く、三機共桜色に塗装されている。
「随分と遅いじゃないか部長に和也」
サキガケの女パイロットが呆れたように呟く
「まぁまぁ霧影ちゃんー達也君に合わせて来てるからねー遅いのも仕方ないさー」
Δαのパイロット…サキガケに搭乗する霧影と呼ばれた女パイロットと同じく彼女も女だ……若干Δαの方が声だけ聞けば若そうだ。そう呑気な声で言った。
「むぅ…」
「行軍も必要な事さ……其れに此れから」
「今から敵の拠点を沢森と自由ヶ丘の連中と潰すからそいつらの所に向かっているだろうが……別々に行っても駄目でこうやって足並み揃えるんだよ…それぐらい別れ脳筋」
Δα…部長の声を遮る様に霧影に口は悪いが其れなりに分かりやすく説明をした男の名前は達也Type-Gのパイロットで部長と沢森、自由ヶ丘の各部長率いる部隊の中で唯一の男だ。
「………何だと?鈍亀」
霧影が達也に対しドスの効いた声を出す、更に先程納刀をしたばかりの刀も何時のまにか抜いていた。
「はっ!やるのか?紙飛行機」
彼女が抜刀したその直ぐ後に達也も滑空砲と盾を構える。そんな不穏な二人に流石の部長も慌てる。
「ちょっとちょっと!駄目だよー仲間割れはー」
仲裁に入った部長により、一触即発の事態は避けられた……元々このやり取り事態何時もの事なのだが。
「さってと……気を取り直して、私達桜川学園CC部は沢森高校、自由ヶ丘高校のCC部と共に敵に攻撃を開始する」
部長の簡単な説明に二人は軽く武器を上げる。
狩りの時間だ。
おおよそ20年前、人類史上最大の戦争が起きた。
人間と上位種…西洋の魔女東洋の妖怪等の人ならざる者らと戦争が起きた…この戦争は後に『魔導戦争』と呼ばれるこの戦争は上位種側の魔法で造られた兵士、人類側のクローン兵士による、無尽蔵の戦力により戦争は泥沼化となり世界各地を戦火の火で包み込んだ。
人間と上位種の戦争が終戦に近付いていた時期、其は現れた彼等彼女等は自らを『転生者』と呼び、この戦争を終わらすと宣言したのだ。
転生者…人間、上位種はこの存在の事をメアリー・スーと呼び、その不条理の存在を倒す為に彼等は同盟を組み不条理の化け物に立ち向かった……此を『メアリー・スー大戦』と呼ばれる戦争の始まりだった。
そしてメアリー・スーとの戦争は短いながらも多大な犠牲を払いながらも勝利する事が出来た……そして世界に平和が訪れた。
だがその平和も長くは続かなかった、戦争で死んだ人間或いは上位種の怨念の集合体『ナイトメア』が現れた。
「このナイトメアに唯一対抗できる人がいる……でっナイトメアに対抗できる存在の事を……彩」
教壇で教師が教鞭を取りながら、彩と呼んだ少女に問題を出す……が彩は机に突っ伏したまま動かない…寝ている。
「彩……ちょっと彩起きなよ」
そう言いながら隣の少女…彩音が彩の身体を揺さぶり起こそうするが、まだ起きず教師が怪訝な目で見る。
「んー……彩音~そんなにチョコ口に入れないでよ~」
「彩ーッ!!何馬鹿な夢見てんのよ!」
ゴンッと鈍い音と共に教室内が笑いに包まれた。




