表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
上司は基本的に嫌われる  作者: 三原平文
1/2

上司に声の大きさは必要か

まず、声の小さい人間の指示は聞こえない。聞こえても何を言ってるのか分からなければ意味が無い。

最低限の声の大きさ・<ruby><rb>滑舌</rb><rp>(</rp><rt>かつぜつ</rt><rp>)</rp></ruby>の良さは『必須』である。これは覆らない。


しかし、声の大きさがあれば良い上司とは限らない。一定を超えた声量は他人を威圧する。

勘違いをしている人を見かけるが、威圧感を威厳は全くの別物だ。

最悪なのが、怒鳴り声だけ大きくて何を言っているのかわからない上司である。



このように、まず最初にシンプルな題材に対する私なりの答えを書き込み、それ以降に付け足しや除外すべき事項、また、イレギュラーや説明などを書き込んでいこうと思う。



まず必須なのは、最低限、指示を与えたい人間にはっきりと指示が届く声量である。

そして、声だけ聞こえても何を言っているのか分からないのでは意味が無い。

<ruby><rb>滑舌</rb><rp>(</rp><rt>かつぜつ</rt><rp>)</rp></ruby>の良さがなければ、せっかくの声量が無意味となる。

しかし、絶対に威圧感を与えてはならない。これはとても難しい。


会社には色々あると思う。

電話の鳴り止まないオフィス、パソコンとコピー機や書類のめくる音しか聞こえない社内、ガチャガチャと常に吐き出される商品の製造ライン、人でごった返す売り場…


例えば電話が鳴り響く職場で声の大きな上司が話しかけた場合、どうなるだろうか。

まず電話を通して電話の向こう側の相手に声が聞こえてしまう。

社内の会話が社外の人間に聞こえていい印象など持ちようが無いし、相手がお客様だと目も当てられない。

近くまで寄って電話に入らない声量で呼び出すか、内線で呼び出して、電話の邪魔にならず声のよく聞こえるところで話すのが定石だろう。


逆に、静かでお客様の耳など気にする必要のない職場ならどうだろうか。

会話の無い空間というのは、ある程度空気が重く緊張しているのである。

そこに声をかけるのだから、いきなり大声を出したら、多くの社員はビクリと身体を強張らせ、身構えるだろう。

特に威圧感を与える怒鳴り声は大きなストレスを発生させる。

そして、その重く緊張した空気は入れ替わるのはものすごく遅い。

怒鳴った本人はスッキリして気付かないかもしれないが、職場には「気まずい空気」がずっと残るのである。


煩くて普通の会話も声を張らないとできないような職場では、ある程度の威圧感は目をつぶってもらって、しっかり声を張る必要がある。

それでも気の弱い部下は怒鳴られたと勘違いして落ち込んだち一歩引いてしまうかもしれないので、一度は「ここでは音が煩いので大きな声で話をする。怒鳴っているわけではないので、緊張しないように」等フォローを入れておくだけで、見えていない悪感情を避けることができる。


同じ煩い職場でも、お客様が周辺にいると話が違ってくる。

お客様は、お店側が怒鳴るような声を上げていたら不愉快に感じるし、「煩いから声が大きい」なんて事は知らないし、知っていたとしても不愉快という事実は変わらない。

特に威圧感には注意すべきだ。

声を大きくしても、お客様に話しかけるのと同じくらい明るく優しい声で話しかけなければならない。

それができないのならば、お客様に不快な気持ちを抱かせないよう、話しかけたい相手に近づいてから話しかけるしかない。

社員に反省を促す為に説教するにしても、お客さんの見えない、聞こえない場所に誘導してから行わなければならない。


話は逸れるが、売り場で大声で叱る事は恥である。

他人の多い場所で公開処刑のように叱られることは恥だが、それが部下の教育になると考える上司は勘違いも甚だしい。

確かに、「みんなの前で怒られた。恥ずかしい。」そういう人もいるだろう。

だが、普通は「この上司はお客様のいる場所でこんな声を出して恥ずかしくないのだろうか。私は恥ずかしい。」と考える。

反省もするが、それ以上に「恥を知らない上司」と心に刻まれ、評価が著しく低下するのだ。

その上、目撃したお客様からも同じ評価を受けて、店自体への評価も下がるのだから、踏んだり蹴ったりである。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ