中学のこと。
~次の日~
陽哉は珍しく朝早く学校に来ていた。
華波も陽哉も、あれからずっと泣いていて目が腫れていた。
「陽哉めずらしーな!早く来るなんてよ!」
「あはは、何となくだよ」
「陽哉くん今日どっか遊びに行かない?」
「遠慮しとく。」
「ええ〜なんでー?」
「色々忙しくてね、遊びたい気持ちは山々だけど。」
『……………』
それからというもの休み時間のたびに陽哉の周りにはたくさんの人が集まっていた。
「華波〜陽哉くん囲まれちゃってるよ」
「そーだね。」
「ねね。陽哉くんとどうなったの?」
「戻ってきたら付き合う……って感じかな。」
「えー、陽哉くんことだから絶対中学とかでモテるよ?!約束したからー、って余裕こいてたら取られちゃうからね?!」
「……うん、わかってるよ。」
そう、今更だけど陽哉はモテるんだよね。
小3のくせに下駄箱にラブレター入ってたり、休み時間呼び出されたり。
サッカーが得意だったから体育とかでやると女子が騒いだり。
「取られちゃう……か。」
~放課後~
「華波、かえろーぜ!」
「うん。」
「あのさ……」
「ん?」
「俺は無理だけど、昔約束してた坂の上の私立中学、華波は行くの?」
あたしと陽哉の家は坂の手前にあって、坂を5分くらい登ると私立中学がある。
逆に坂を下ると公立中学がある。
「お母さんは行きたがらせてるけど……。陽哉が居ないから行く意味……」
「いーじゃん!行けよ!俺は公立行って、戻ってくるから。」
「高校は公立いくよ。」
「高校生になったら会おうな。約束だぜ」
「絶対にだよ?」
叶えられるかも分からない約束だと知っていても、それでも会う理由をつけたかったんだ。




