お昼。
午前中の試合が終わり、お昼休みになった。
みんなでお弁当をもって外に出た時だった。
「……あっ……」
横顔がものすごく小3の時の陽哉に似ていた。
「は、る……」
あたしはその男の子のところまで全力で走っていった。
「ちょ、か、華波ちゃん?!」
聖愛の声なんて全く聞こえないほどに。
「あのっ……!!」
やっと、追いついた……。
「はい?」
陽哉似の男の子がこっちを向く。
どことなく陽哉……に似てる。
「突然声かけてしまってすいません。人違いだったら申しわけないんですけど……」
「え、あ、はい」
勇気を振り絞って聞く。
「蒼井……陽哉ですか?」
「……」
彼は無言だった。
「あ、あの……」
「プッ……またはるちゃんと間違えられた!
君もしかしてうちの学校のバスケ部との練習試合に来た子?」
「え、は、はい!」
「ごめんね、僕はるちゃんじゃないんだ。」
「え、えと、す、すみませんでした!!」
「僕、如月千歳って言うんだ。君は?」
「藤岡華波といいます。」
「華波ちゃん……どっかで聞いたよーなー……。あ、てか君はるちゃんに用があったの?」
「え、あ、まぁ、」
「僕の友達に”はるや”って子が居るんだけどもしかして知り合いかな?」
「え?」
「連れてこようか?」
「あっ、だ、大丈夫です。ほんとすみませんでした!!」
「全然気にしないで!僕は慣れてるから笑」
「……ありがとうございます……」
「華波ちゃん、探し人の”はるや”くん見つかるといいね」
「ありがとうございます……如月くん。」
あたしは如月くんにお辞儀をし、聖愛のとこへ走って戻っていった。
「千歳、ナンパか?」
「なーに言ってんのさ、またはるちゃんに間違えられただけだよ」
「へぇ……今度は誰さ」
「練習試合に来てる子、名前は藤岡華波ちゃん。」
「藤岡……華波。」
「はるちゃん知り合いじゃなかった?」
「いや、うん。」
――――陽哉じゃなかった。
違う人だった。人違いだった。
やっぱり、陽哉は居ないんだ……………。
「華波ちゃん!どこ行ってたのさ!」
「ごめん、聖愛……。ご飯食べよ。」
如月千歳くん……か。




