厨二病でも劇がしたい
今回は長めです
劇をしている会場の舞台裏まで来た。
「スンマセン、なかに知り合いいるんで、入れてもらっていいすっか」と警備員さんに言うと犯罪者を見るような目をされた。
「分かりました」 と言いながらポケットから携帯を取り出した。
「何してるんですか」と尋ねると「通報・・です」と言われた。
「すんなよ」敬語を忘れてしまった。だがそれもやむなしと言えよう冤罪が起きようとしているのだから。
「いや、すいません。正直言いづらいですけど。年の離れた目つきの悪い男の人と可愛い女の子が、いっしょにいたら、悪いことが置きそうだなって」と言われてメンタル削られることを言われた。正直めっちゃへこんだ。
となりのかわいい我が妹を指差し「こいつ俺の妹です」といった。
「なんだ、妹さんですか。良かったです。この人の少ないところに連れて行って、変なことでもするのかと。」あんたの考えナチュラルにエロゲ脳かよ。
きっとこの人に彼女はいない。そんな気がする。
「知らずに犯罪の片棒を担がされているのかと」そんな訳あってたまるか。というか、そんなに俺の顔変質者なのヤバいだろそれ。
とそんなこんなありながらステージの舞台裏に入れてもらった。
「やあ、父上。こんなところであうなんて。今頃天界を攻め落としている頃かと思っていたのですが」
「俺はお前の父上ではないし。天界も攻め落としたりしない」
「なんと、父上は私と縁を切るというのですか」
「できればホントマジできてしまいたいんだけど」
本当にコイツとの会話疲れるんだけど家帰りたい。しかし、妹でいいのか?のためにも努力せねばならぬ。
「なあ、朽葉(くちは)居るか?」
「はい、いますよ。先輩」
「ああ、癒される。あいつとの会話との差なんだろうけど」こいつたくさんの人の前だと大人しいからこころ休まる。
「ほう。ここに居たか。禁断の乗算をせし魔女」
「その呼び方は辞めてって言ってるでしょ」
隣で白が首をかしげて不思議がっている。とても可愛らしいがこの言葉の意味は伝えられない。その道に走り出したら止まらないから。
ちなみに日本語訳すると、禁断=男同士の。乗算=掛け算。そこから転じてカップリン郎グ。魔女=厨二的には女子。このことから、佐々木朽葉は腐女子である。それに加えてこの猩猩緋色は厨二病であるとも言えるわけである。
「誰だね。その女の子は」
「あっ先生うちの妹です」
「そうかね」
「どうもです」
「ああ。こちらこそよろしく頼むぞ。名前はなんというのだ」
「白です」
「そうか。いい名前だな」と言って香坂紫苑先生は白の頭をわしゃわしゃ撫でた。
「香坂先生。白なんですけど。次の月曜からうちの初等科に入るんですけど」と言おうとしてたことを今言っておく。
「そうなのか」
「はい。そこで俺が生徒会で遅くなってしまうので白を生徒会室に置いておくことはできますかね」
「うむ。うちの生徒室楝は関係者以外入れないからな」
「そこをなんとかできないですかね」
「月曜日までに検討しておく、それまで待っててくれ」
「分かりました」とお礼を言うとこの生徒会活動をしてから知り合ったとある女子の声が聞こえた。
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