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032-偽金と12男坊

久しぶりの更新です。


アイゼンとの訓練と偽金事件


アイゼンとグンダリも遠征から帰ってきていた。

というわけでアイゼンと久しぶりにスパーリングを行う。

武器を使っての打ち合いから素手での打ち合い。

関節技、投げ技の応酬。


寝技のときアイゼンがアンとか色っぽい声を出してしまったので微妙な空気になり中断。

どうもアイゼンは寝技に弱いな。

というか身体同士の接触に弱いようだ。

お年頃の女の子なんだろう。

まぁこうしてみると割とかわいらしい顔してるしな。

けど練習にならんなぁと思っていると

アイゼンが

「ユリナさま、、、」

と何か言いたげなウルウルした目で見つめてくる。

え?まさか。。。あなたそっちの気が?

ちょっと思わず距離を取る。


グンダリに相談してみたら、けらけら笑われた。


「アイゼンは両方イケるクチなんだよねー」

「まじか」

「男の子は見かけが女の子みたいなタイプが好みでぇ、

女の子は美形でおねぇ様タイプが好みなんだよねー」

「へぇー」


「ベルゼブブ様のダンジョンで一緒にいるときはよくベルゼブブの寝所を覗いていたしぃアハハハ」

「怖いもの知らずだな」

「あたしも狙われたことがあるしね」

「うへ」


「教会騎士団の宿舎では王都の本屋で買ってきた百合物の小説を熱心に読んでるしぃ」


背筋に冷たいものが走った。

うん人の好みにあれこれ言う気はないが、

ちょっと距離を取ることを考えよう。

カミラ殿下と気が合いそうだ。

っていうか、カミラ殿下と合わせてはいけないような気がしてきた。

混ぜるな危険。


年末である。

所有している会社の決算やら支払やらで大忙しの日々。

城の住人の税金の相談も受けてお金の計算でへきへきしてる。

パソコンがほしいな。

Excelとか必要だろうこれは。

紙とそろばんではとても間に合わん。

幸い、会計関係に強い人材が豊富にいるのでなんとかはなっている。

そこで重大なことが分かった。

城にある金貨に偽物が数枚程度混じっていたのだ。

いそいで城にあるすべての金貨、銀貨などを調べさせる。

幸い、数枚程度で大した額ではなかった。

どこから入り込んだのか?

どうも店の売り上げに交じっていたらしい。

ちょうどカミラ殿下も遊びにきていたので相談すると

実は王室でも偽金の存在は把握しており問題になっているのだとか。

では、ということで、偽金の出所の調査をしてくれないか、とカミラ殿下から依頼をされた。

警察でも探偵でもないんですがね、うちは。


まず偽金貨の構造を調べる。

偽金貨は大金貨と小金貨。

中を割って見てみると鉄の円盤に粗悪な金をメッキしたものだった。

刻まれた模様もわりといい加減だ。

よくよく見れば偽物だと気がつくが小金貨で1万円、大金貨で10万円ぐらいの価値だ。

一般庶民は手にする機会が少ないから気がつかない人は多いだろう。

リィ先生に見てもらったが作成に魔術が絡んでることはないようだ。

カミラ殿下に捜索許可の証明書を書いてもらい、貨幣局へ赴く。

捜査本部もそこにあるらしい。

王城の北側に黄金通りという通りがありそこには金や銀、宝石等を加工する工房が並んでいる。

貨幣局はその一角にある。

捜査許可の書類を見せて捜査担当者と面会する。

偽金貨が見つかったのは一カ月前ぐらいからだそうだ。

納められる税金の中から見つかったそうだ。

だが金庫に納めたときに気がついたので誰が納めた金かは分からないんだと。

で街からちょくちょく偽金貨が見つかったという報告が上がるようになって実際に偽金貨を使った人を捕まえたが

その人もいつの間にか手元にあっただけで作ってもいないし誰かに渡されたわけでは無いと。

むしろその人も偽金貨を掴まされた被害者だと。

共通しているのは皆商売をしていて客と現金のやりとりをすることが多いので

やはり客とのやりとりで紛れ込んだのだろうと言うこと。

これはきっともっと前から偽金貨が出回っていたと考えるべきだな。

蛇の道は蛇ってことで暗殺ギルドの方に出向いてみる。

なにか情報を持ってないかと。

暗殺ギルドのほうでも自体は把握していてうちの島を荒らすとは不貞野郎だっと調査を進めているが大した成果はないらしい。

さーてどうしたもんか。


犯人はどんなヤツなのか。

王国の経済破綻を狙っているのなら共和国やそのへんの国がバックについている可能性があるが

国がやっているにして偽金貨の作りが雑だ。

金貨職人が関わっているにしてもやっぱ偽金貨の作りは雑だ。

職人としての矜持が感じられないんだとか。

となるとやっぱり素人集団が目先の利益が狙いでやってるだけだろうか。

とにかく偽金貨と言えどもそれなりに金は使っているので不自然な金の取引がなかったか洗ってみることにした。


王都内での怪しい金の流れはないらしい。

となれば王都以外からか。

近隣の領地の村で作られて王都に持ち込まれてくる線が濃厚だろう。

とここで暗殺ギルドから情報が入った。

近隣のとある村でラグナスをみたっと。

人を集めているそうだ。

しかも金やら鉄やら買い求めていたと。

ラグナスか!

盗賊団が壊滅したから偽金貨作りにでも手を出したのか?


ラグナスがいるという村に行った。

大人数だと察知されて逃げられるので私とヴァエリカちゃんとカスミとスイレンだけだ。

聞き込みを行う。

それらしき人物が最近村の外れに居を構えて人を集めているらしいことが分かった。

その村外れの建物のある地点に行ってみる。

影の精霊を放って内部を探ってみることにした。

案外広い。

人もそれなりにいる。

武装しているのが数人。

地下室もあるようだった。

地下室に潜らせてみる。

あった。

工房がある。

金を溶かしているようだった。

決まりだな。

だがラグナスはまたいないようだった。

どうする?

ラグナスが帰ってくるのを待つか?


しばらく隠れてラグナスを待つことにした。

光の精霊で光を屈折させて姿を隠す。

だいぶ待ったが帰ってくる様子がない。

その時1人の女が建物に入っていった。

しばらくすると建物の中が慌ただしくなり始めた。

地下室から金やら道具が持ち運びされて馬車に積まれている!

ヤバい逃げるつもりか?

ラグナスについて聞き込みをしていたのが伝わったか?

さっきの女はそれを伝えにラグナスがつかわした伝令か?


スイレンは既に出た馬車を追跡に。

残りで建物に特攻することに。

武装したものと戦闘になったが無力化。

未だ証拠を押さえたわけでは無いので殺さずに。

地下室へ入り作成中の偽金貨を押収。

先程の女は居ない。

馬車で既にたったか。

何やら書類の束を伺えて走り去ろうとした男がいたので重力で拘束する。

するとその男は火魔術で書類を燃やし始めた。

なんだ大事な書類か!

慌てて火を消すがもうほとんど燃えてしまった。

消し炭を見るがもうほとんど読めない。

ん~~尋問するしかないか。

妹先生、尋問よろしく。フヘヘ。


ヴァレリカちゃんが男の目を見て魅了の術をかける。

そして首筋に噛みついて血を吸う。

男は昂揚した顔で質問に答えていく。

さすが吸血鬼、こわいよ妹様よ。

馬車が向かった先と先ほどの書類というか手紙の中身。

なんとこの金貨偽造、この村が所属する領地の領主の12男坊がかかわっているそうだ。

12男ってどんな子沢山なんだ。

いや、そこじゃないな、つっこむのは。

幸い、その12男坊が主体的にやっているそうで領主は関係ないっぽい。

だが証拠が焼けてしまったな。

この男の証言だけじゃ弱いし。

やっぱりラグナスをどうにかするしかないか?


この村の所属する領地の領主「パープルラビット公」

けっこう有名なお人だ。

70近くになる年齢だが

1人の正妻と9人の妾がいて

20人もの子供がいるらしい。

そのうち3人は血の繋がっていない養子だとか。

12男坊は9人目の妾の子で男の中では末っ子だとか。

女好きで子供好きってことで有名だ。

王都内の孤児院にも多く出資しているんだとか。

子供以外にも有能な子供を見つけては支援しているという人格者として有名。

ただまぁ、人数が多くなればなかには教育の行き届かないものも出てくるんだろう。

12男坊は金遣いが荒いという評判らしい。

12男坊ってことで跡を継ぐのは絶望的だしそのうち家を出されるのは確定事項だろう。

ってことでラグナスと組んだってところかな?

というのが我が城に帰っていろいろ調べた結果。

スイレンは馬車をつけたが見失ってしまって帰ってきた。

まぁ場所はわかっているのでいまは良しとする。

カミラ殿下に相談して領主のところに捜査隊を送り込んでもらうことになった。


十二男とは言え貴族の子弟だ。

証拠なしでは捕まえることは出来ない。

よって逃亡先と思わしき旧鉱山後に行ってみたがそこももの家のからだった。

しかしすぐ前までいた形跡はある。

火がまだくすぶっている。

精霊をありったけ出して周りを捜索させる。

居た。

狼型の魔獣の群れに襲われている。

宙を飛んでそこに駆けつけて魔獣を一掃した。

その上で馬車と男たちを確保する。

なんと十二男坊がその中に居た。

ラグナスは居なかった。

しばらく前に行くところがあると言って出て行ったらしい。

何処までも幸運に恵まれたヤツだ。

これで首謀者が確保出来た。

村に引き連れて行き、騎士団を呼び出して引き渡す。

ああこれで私の仕事は終わりかな。

またラグナスは逃したけど。


ラグナスはもう捕まえるのは不可能じゃないかと思っている。

たとえ捕まえてもその運ですぐに脱走するだろう。

ルパン三世みたいな存在だ。

銭形警部みたいな存在がいてもダメだろう。

で、12男坊の方は無事逮捕され牢獄行きへ。

これから裁判がまっている。

パープルラビット公の方は責任を取るという形で領地の一部が没収され王国直属領になった。

その他多額の賠償金も払わされることになるだろうと。

パープルラビット公が今まで支援していた孤児院への出資が厳しくなるだろうと思い、

パープルラビット公がいままで支援していた孤児院に私も出資することにした。

出資するだけでなく料理や裁縫などの技術を望む子供には学ばせるように

そういう機関を創設することにした。

人材確保のための先行投資である。

そういえばずいぶん前に火を吹くニワトリの品種改良を指示したことがあるが

それがやっと実を結んできて火をほとんど吐かない個体が定着してきた。

その新種のニワトリの育成と卵の採取を孤児院での仕事として斡旋することにもした。

収入源としてちょうどいいだろう。

自己満足かもしれないが支援できることはやってみよう。


なんとか偽金貨事件も片が付いて無事年末年始となった。

忘年会を城で開き、

また他の貴族の忘年会にもお呼ばれされ毎日のように飲み食いしている。

いくら飲んでも酔わない体質なのはありがたい。

いくら食っても太らない体質もさらにありがたすぎる。

が、ちょっと胃がむかむかしてるので胃薬を調合してもらい飲んでいる。

あっさりとしたおかゆが胃にしみる。

ちなみにこの世界にクリスマスは無い。

そうこうしていたら雪が降ってきた。

ちょっとした雪だるまが作れるぐらいには積もる。

城の雪下ろしを魔術が使えるものを中心で行うように指示。

あんのじょう城のあちこちに雪だるまができている。

まぁいいんだけどね。

私の雪像が作られているのにはびっくりした。

えらく美形化されている、こっぱづかしい。

正確な時計はないのでカウントダウンみたいな風習はない。

もちろん紅白歌合戦なんかもない。

だが、初詣というか、初教会詣でっぽいのはある。

年があけた翌日、年明け料理を食べて城のみんなとあいさつ。

広場にみんなあつめて新年のあいさつ。緊張した。

その後、教会に参って、王城にいき王城の公開広場で行われる

国王の新年のあいさつを観に行く。

こういう何気ない平和な日常がとてもいとおしい。


次は城の中での改革


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