003-学園入学と野外演習訓練
7歳になり王都の学校に入学することになった。
騎士になることを決めると同時に
身体も成長しいいかげんに女の子として生きていくことを決意する。
7歳になりました。
異様に愛らしく育ってる。
私は学校に行くことになった。
そして家を出て学校がある都の我が家の別宅へメイドとともに住むことになった。
学校は王都にある王立学園で王族や貴族、地位のある商人の子女が通う学校だ。
一応入学試験らしきものはあった。
といっても合格不合格は無く実力テストのようなものだ。
魔法実技では攻撃の的をすべて蒸発させてしまい
剣のテストでは校庭にクレーターを作ってしまった。
筆記試験はほぼ満点
「あれ、ちょっとやりすぎたかな……?これ、目立ち方として悪目立ちパターン……かも」
王女殿下は同級生で首席入学に。
自分は3位ということだった。
王女閣下から挨拶された。
暗殺者の件の礼やら政治的な都合で3位になったことやら何やら学長と一緒に説明された。
うん一応下級貴族だしな。そんなもんだろう。
「あの夜のこと、改めて礼を言うわ。ユリナ・ノゥラ・セレヴィード
……私の命を救ってくれて、ありがとう」
王女の声は毅然としていた。
うちは下級貴族である。
よって中級やら上級やらがちょっかいかけてくるだろうとふんであらかじめメイドたちに
そういうところを調査させてこちらから挨拶に伺うことにした。
低心平頭何事も無く平和なのが一番である。。。
結界、怖がられた。泣かれた。何故か。
まぁ心当たりは、、ある。
やっぱり 首取り姫の名と、王女殿下から頂いた制服の肩口に着けている紋章が利いている。
手出し文句禁止のマークらしい。
王御用達の。なんか、ごめん。
「……やばい。なにあの子、処刑執行令嬢みたいな雰囲気してる……!」
「挨拶……丁寧なのに……すごい圧がある……無理泣く……」
「たぶん手を出したら家、終わる……あのマーク、王女直属の関係者印じゃん……」
なんかいろいろ言われてる。
とりあえずイジメの対象にはならなくて済みそうだ。
恐れられてるのは悪い気はしないが番長になる気もない。
ひたすら愛想よく低姿勢で行こう。
プライド高そうな上級貴族のお嬢様。
本来なら私をいじめてくる悪役令嬢ってところが役割なんだろうがそれも出来ずキーって感じの表情が読み取れる。
そのお嬢様と王女殿下とで一緒に勉強したり食事をすることが最近多い。
ナニコレ。
3人で一緒にうふふおほほってやってる。
なんだこれどうしてこうなった。
数カ月後。
野外演習訓練。
魔物討伐。え?早くない?
まだまともに攻撃魔法撃てない人もいるんですけど?
え、私が面倒見ろと?聞いてませんよ。
それも遠征先は食欲の森って言われてる怖い名前のところ。
絶対怖いことになるよね?
食欲の森、
この森の木はとてつもなくでかい。
だから地を這う根もでかい。
高さ数メートルはある。
その根の上を歩いている時に魔獣と遭遇して落ちるとまず大怪我をする場合によっては死亡する。
そして木の栄養となる。
これが食欲の森である。
我々は予め切り開いておかれたキャンプ地で集合することになった。
魔獣相手の訓練は父にやらされた。
5歳のころに。
父は強かった。
踊るように魔獣を切り裂いていった。
そして父の存在に感謝した。
強い人が身近にいる。
慢心せずにすむ存在だ。
自分は力だけは異常に強い。強い。
ひょっとしたら自分は最強なんじゃないかと慢心する可能性がある程に。
だから強い父の存在には感謝する。
で、自分の戦い方はどうだったかというと身体の頑丈さと馬鹿力に任せた酷いものだと思う。
魔獣の血を身体中に浴びとてもスマートとは呼べる代物では無かった。
まぁ今はあの時よりはマシになっているはずだ。
先ずは魔法で遠距離。
危ないと思ったら身体を張って盾になり援護をこう。
そして剣を使って丁寧に対応。
よしできる。きっと大丈夫だ。
野営地点。
各自簡易食料で食事をとっているときそれは来た。
クマみたいなのに爬虫類みたいなウロコがある魔獣だ。
ドラゴンベアーとか言うらしい。
ドラゴンと名が付いているが龍種ではないらしい。
硬いし力が強い。
先ずは魔法で遠距離で対応する。
森の中なので火はまずい。
魔法で岩を生成して弾丸のように尖らせドリルのように回転させて撃ち出す。ストーンショット。
ベアはどんどん数を減らしていく。
他の人も氷の槍やら突風の魔法で対応している。大丈夫だな。
左翼が薄くなっていた。いつの間にか肉迫されていた。
1人の男子の前にベアが来る。自分はでっかい剣を盾代わりにして男子の前に割り込んでベアの爪を受け取る。
フォローを!と叫ぶ。突風が吹いてベアが横殴りに吹き飛んでいく。
よしうまく回ってる。
やってしまった。
あまりに数が多く、戦えないものも多かったので早く終わらせたいと思ってついイラッとして
でっかい剣をもって群れに飛び込んで行ってしまった。
剣でぐちゃぐちゃにして回ってあげくベアを掴んで振り回してぶん投げたり手足引きちぎったり。。。
うんほとんどホラーか怪獣映画みたいだったと思う。
もちろん怪獣はあ・た・しw
ああみんなの視線が痛い。見ないで。引かないで。
水魔法で目を濡らして涙を作り怖かったですわーえーんえーんと王女殿下の胸に飛び込んでみたが
やっぱり演技が臭かったようでクスクスと笑い声が聞こえる。
し!殺されるぞっとまで追加で聞こえてきた。誰だ今の!
課題の一つ。野営場の拡大。
木を切り倒し野営場の面積を広げる。
皆も魔法で木を倒そうと頑張ってる。
だがここの木はとてつもなく硬くてでかい。
王女がユリナなら一人でなんとかできるんじゃ?とか言い出した。
いやいやまっさかーと笑い返すが周りが妙に期待した目で見てくる。
え?やるの?でっかい木の前に立つ。抱える。フン!と唸る。
デカくてふっとい木がめしめしと音を立て折れて引き抜かれていった。
んーなんとなくできるんじゃないかなーとは思ってたんだ。
できちゃったね。テヘッ。 これでまた普通の女の子の道は遠のいた。
調子に乗ってパンチやキックで巨木を次々倒してたらトレントが出てきた。
怒らせたか?あ、すいません。
謝ってるのも関わらずトレントがウニョウニョ寄ってくる。
足下からツルが上がってきて脚を取られた。あ、不味い。
逆さ吊りにされて身体中にツルが巻き付いてきた。
うーんどうしようかなと考えていたらうねうね動いてる。
ツルが服の中にはいってこようとしている!
これは不味い。
と青い顔してたら他の生徒が騒いで寄ってきた。
この醜態を晒すのも不味いし危ない。
よっと力を込めてツルを引きちぎり適当に暴れて撃退する。
帰るまでが遠征です。
てことで帰ることになった
採取したものを各々まとめ陣形を組んで歩きだす。
ああ早く帰ってお風呂入りたい。
この世界では日本式のお風呂はなくて桶にお湯を溜めて身体を濡らして洗うのが普通だが、
自分はでかい桶を用意してそこにたっぷりのお湯を入れて身体をつけるようにしている。
やっぱり風呂は日本式が最強だ。
8歳になった。2年生になった。
新入生がやたらと挨拶に来る。
いやいやあっちに王女いるからそっちが先でしょう。
なんで私が先なの不敬になるからやめて。
え憧れてた?いやいやそれでも、いや拝まないで。
体も順調に成長してる。
自分で鏡を見る。おうこれは。。。自分で言うのもなんだがとても愛らしい姿に成長した。
前世でこんな娘が欲しかった。
ニコニコして髪をいじったりくるくる回ってかわいいポーズつけてたりしてみた。
前世だったらスマホで自撮りでもしてたろう。
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王女殿下とお茶を飲んでオホホとかやってる。女の子みたいだな。いや女の子だけど。
なんてこった。いつかはと覚悟はしていたが。
胸が膨らみ始めている。
お尻も少し大きくなってきたような。
この身体も変化に気がついたメイドさんから今保健体育的な教育を受けている。
前世独身のおっさんからすると何もかもが混乱する。
え、将来男と結婚して子供とか産むの?マジで?
ちょっと気分が悪くなった。
メイドさんが察して看病してくれた。
一応下級とはいえ貴族だから将来政略結婚で嫁に出されるか婿を取らされる可能性が高いんだよね。
うん、嫌だな。ゾッとする。
そうだ騎士として出世すれば自分の好きなようにできるかもしれない。
よし決めた。騎士になって出世する。
王都に来ていた父上とお出かけ。
腕を組んで街を歩く。
おっさんと腕を組むとか本来ならあり得ないが相手が肉親だからだろうか嫌な感じはしない。
父上も嬉しそうにすっごいだらしない顔をしている。
連れてこられたのは武器屋。
前から注文していた剣ができたそうだ。
え?プレゼント?わーいって幼女に与えるプレゼントが剣ってどうなんだろうな。
まぁいいか。
すっげーでっかい剣。
長さは自分の身長以上。
幅は自分の肩幅ぐらい。
これを持てと?いや持てちゃったんだなこれが。
これを背中にせよって携帯する剣帯もセットだった。
耐久性増大と切れ味増加の付与付き。
私が持ったらとんでもないことになるよねこれ。
私が正式に騎士になりたいと言った時にこっそり注文しておいてくれたららしい。
剣に名前をつけることにした。
さて自分がつけるとドラゴン殺しとかソードオブグローリとかエクスカリバーとか前世で聞いたきとあるような名前しか思い浮かばない。
王女殿下に相談すると首取り姫の剣と身も蓋もない名前が出てきたそれは却下だ!
こういうときはこういうのにセンスのあるリィ先生に相談する。
決定「鬼包丁」なんともアレな名前だが剣の姿を明確に体現した名前だ。
王女殿下に剣を見せるとじゃ防具を揃えましょうという話になった。
王宮の宝物庫から見繕ってくれるらしい。ありがたい。
で渡された防具はビキニアーマーだった。。。いやこれ露出多すぎ!
防具の体を持ってないよ!
あなたは身体が頑丈だから十分でしょう?といやでも恥ずかしすぎるわ!
ビキニアーマーはさすがにないわってことで制服の上にビキニアーマーの小手や膝当て肩アーマーを装着して落ち着いた。
十歳になった。この世界では五歳、十歳、十五歳、二十歳の誕生日は盛大に祝う。
私は王女殿下と誕生日が近いということで王女殿下と一緒にパーティーを開いてもらうことになった。
おそれおおいことだ。
王女殿下宅で真っ赤なドレスを着てパーティーはなかなかに楽しかった。
おえらいさんもたくさん来ていて王女殿下から紹介されて緊張しまくりだったけど。
お腹が痛い。頭が重い。吐き気がする。
なんだこれ?回復魔術や解毒魔術を詠唱するがまたすぐに痛くなってくる。
トイレにいくとパンツに血がついていた。
まさかこれ。。。初潮ってやつか?いつか来るかとは思っていたがついにか。
完全に女になったんだなと衝撃を受ける。
前世独身おっさんには受け入れがたい現実だった。
恥ずかしがりながらメイドに相談すると色々教えてくれた。
痛みを抑える薬を教えてくれてこういう時に使う下着を用意してくれた。
もういい加減女の子として生きていくことを覚悟した。
髪もちゃんと自分で手入れして身体も清潔にして服もちゃんとして女の子らしい仕草もして
男子に向けて笑顔も向ける。
化粧もそろそろ覚えることにする。
裁縫や料理にも手を出そう。
そうだちゃんと真剣に女の子しよう!
愛剣「鬼包丁」
幅広のでっかい片刃剣




