026-四天王と精霊契約
元四天王の能力について。
そして精霊との契約。
「ユリナ姫さまー、遊びに来ましたー、今日のお昼ご飯なんですかー?」
「遊びにっていうか、ご飯目当てだね」
「いやあ、教会騎士団の食堂もうまいけど、ここに来れば目新しいものが食える可能性があるんで」
「教会騎士団の食堂もうちがテコ入れしたからね、まぁ、いいや、今日は刺身定食にしようか、生魚は大丈夫よね?」
「もちろん!」
アイゼンが私の城に遊びにきていた。
というか、料理を食べにきていた。
「骨をへし折って足を切り落としたことのある人間の家に飯を食いにくるとか、豪胆というかなんというか」
「まぁそれはお互い若かったってことで」
「つい数日前の話だよ!」
アイゼンは私とほぼ同じ能力のようだ。
つまり超怪力と超頑丈な体と超絶身体能力だ。
「そういえば、アイゼンは私と同じ『怪力の神子』なわけ?」
「いんや、もともとはすこし人より身体能力は高かったけど、神子というほどではなかったんっすよー
・・・強さが欲しくてね、薬と魔術によって自分で自分の身体を改造したんっすよ」
「うへぇ自分で自分を改造って、、、」
「ちょっと力比べしてみようか?」
「勝負ですかい?」
「いやいや、ちょっとした実験」
リィ先生を巻き込んで自分と能力を比較するような実験をいくつかしてみた。
で、結果。
「力は私の7割ぐらいか?頑丈さは私の半分ぐらい、身体能力は8割、といったところか。」
言い方は失礼だが、私の劣化版、という感じか。
でもアイゼンの武器、インテリジェンス型ハンマー あれはすべてアイゼンの自作らしい。
すごいな、自分を改造することといい、インテリジェンスハンマーを作る能力といい。
そのへんの能力に秀でているようだ。
リィ先生と組ませてみよう。
それにアイゼンの存在は私にとってもうれしい。
いまのところ、唯一、私と力で打ちあって訓練できる相手だ。
「ガチで殴り合える相手の存在はマジでうれしい!」
「姫さま、そういう趣味?」
「ちゃう!、学校の体育祭とかな、私は規格外だからってことで参加させてもらえなかったとかな、、、寂しかったんだよ!」
「あああ、なんかわかる気がする」
アイゼンに引っ張ってこられたグンダリ嬢。
「グンダリの武器庫ってどんな仕組みなの?際限なく武器をポンポン出してたけど、アイテムボックスみたいな、異空間に武器をしまっててその都度ひっぱりだす感じ?」
「いや、アイテムボックスってのがよくわからないけど、そういうんじゃなくて、その都度魔力を練って作ってるのよ」
「ほう」
「いちどみた武器はインテリジェンス型以外は完璧にコピーできるのよ」
「ではあのときの対戦車ライフルとかは?あんな武器、この世界には存在しないハズだけど」
「ベルゼブブ様、もとい、いまはもといサタナエル様か、に見せてもらったのよ、天界にある武器らしいわね」
「天界にはあんな武器があるのか、私にもライフルとか使わせてほしい」
「ざんねーん、私の作った私の武器は、私以外には使えませーん、他の人が持っても稼働しないか、もしくはすぐに消えちゃうのよ」
「そうか、それはとても残念だ」
本当に残念だ。
共和国に行った他の二人についても聞いてみた。
アイゼンが説明する。
「クジャクはね、ユリナ姫さんとの戦闘では歌による精神操作しか使っていなかったけど
いろんなな攻撃魔法を使えて、膨大な魔力総量をもっていて普通に強いんよ。
とくに幻惑系、精神操作系は得意で 魔獣を操ることもできるのよ」
「フドウは瞬時に生命体を生成する能力をもっていて
一般的な動物や植物を生み出して使役できるのよ。
おまけに致命的なケガをおっても自分自身をつくってそっちに乗り移るとかそんなこともできるのよ。」
「それは・・・不死系に片足突っ込んでるじゃないか」
「でもね、生成した生命体は短命で長くても数日程度で炭になるのよね、
で、作った生命体は本当の生物じゃなくて、例えば豚を生成してもその豚はとてもまずくて食えなかったよ、炭の味がしたw」
「って、食ったことあるんかい。」
「うん、ちょっと試してみようって話になってね・・・」
四天王との戦いで超怪力だけでは対応が厳しかったのを思い出して
魔法のほうを鍛えることを考えた。
だが私の魔力総量はせいぜい中の上から上の下ってぐらい。
そこで取り出すはサキュバスのダンジョンで宝箱より出た、「暴食の魔装」腕輪型
これは周りの魔力を吸って自分のものにできるというもの
普通では魔力を吸い過ぎて自己崩壊する危険がある危険な魔道具だが
私ならなんとか耐えれそうということで使ってみることに。
で、考えたのは魔術をぼーーん!と放出してぶつけるだけじゃなくて、その後の操作をすること。
火の魔術で火のヘビのようなものを編み出してそれを操作して
自由に動かし相手に絡ませたり輪のようにしたり火の牢獄を作ったり
と夢が広がる。
・・・なかなかに難しい。
うまくいかない。何かブレイクスルーが必要だな。
「ヴァレリカちゃんに相談してみるか?」
ヴァレリカちゃんにアイデアを話して何か方法はないか?と聞いてみた。
ヴァレリカちゃんは
「はぁ最近の若者はそんなこともできんのか?」
って顔してた。
できるんですか?!妹さま!
「もちろんじゃ!」
と炎を龍の形にしたり巨大な手の形にしたりしてみせた。
「すげーー!でもその火、ぜんぶ真っ黒な色してるんですが、なんで?」
「地獄の炎じゃ」
「普通の火とどうちがうんですか?先生」
「人間を外からではなく内部から燃やすんじゃ」
「コワイ!なにそれ怖すぎる!こわくて泣くよ!」
「普通の火でいいので操作できませんか妹さま」
「 姉様には今のままでは無理じゃろうな」
っと、いきなり服を脱ぎだした。
「なにしてるんですか、はしたない!」
ヴァレリカちゃんの肌が光りだした。
なんだ?いや、しってる、これは自分の魔術回路を可視化する術だ。
ヴァレリカちゃんの体中にびっしりと隙間なく魔術回路の紋様が浮かび上がっていた。
すごい。
おっぱいやお尻や足の裏はもちろんのこと、頭皮の髪の毛の隙間も、耳の穴の中も、舌の裏にも、瞳の中にも。
「すごく多いじゃろう?直接自分で見たことはないが、おそらく子宮の中にもあるハズじゃ」
「うえええ」
「これだけの魔術回路があるから高度な操作と並列処理が可能になるんじゃ
生まれたときはこれの四分の一ぐらいしかなかったんだが」
って、それでも四分の一もあったのかよ。
「で、あとは当時の家に代々伝わる魔術回路を移植したり
他人から奪ったり、
古代神と契約したときに増えたりとかして今にいたるわけじゃ」
すごいな、魔術の天才とかそういうレベルきゃないぞ、
魔術に見初められた、と言って過言じゃない存在だ。
「あのセラフィード魔術師もここまでではないだろうが、近いぐらいの魔術回路をもっているはずじゃ
機会があれば見せてもらえばええじゃろうて」
「うん、セラフィードの裸は見たくないから見せてもらうのは止そう」
で、私の魔術回路といえば、と自分の魔術回路を可視化してみる。
自分の両方の内ももにある二つだけだ。
「あれ、背中に一つ増えているぞ?」
シャツ越しに光が透けて見えているらしい。
え?いつの間に?
シャツを脱いでヴァレリカちゃんに見てもらう。
自分でも鏡で見てみると後ろの首のすぐ下ぐらいに直径5cmぐらいの紋様が出ている。
「アテナの紋様じゃな」
「うわ、いつの間に! やたらアテナの騎士とか言われたのはコレのせいか!」
「このアテナの魔術回路で魔力総量が30%ぐらい増しているはずじゃ、姉様、ラッキーじゃな!」
「なんだか、知らない間に体を乗っ取られていたような気分だよ」
で、魔術操作の話に戻る。
「姉様は既に良いものをもっておるじゃないか」
「え?なにそれ?どれ?」
とヴァレリカちゃんは私が以前に王室の宝物庫から持ち帰った小型の杖を指さした。
「その杖は精霊と契約できる力をもっている、それを使って例えば精霊サラマンダーなどと契約すればサラマンダーの力を使って火を自由自在に操れるようになる」
「なんと!」
で、この杖はスロットが6つあり、6種の精霊と契約できるんだと!
6種?火水土風で4つだよね?あとは光と闇、ほうほう。
「で、精霊と契約する方法は?」
「精霊を呼び出してその精霊に気に入ってもらえるかねじ伏せて言うこと聞かせる」
「へーーー!、で、精霊の呼び出し方は?」
「それはわらわがやってみせようぞ姉さまの為じゃ」
「おおおなんと姉孝行な妹様!さっそくお願いします!」
「だが、精霊と戦う場合、最悪死ぬ場合もあるからね、姉様なら大丈夫だとおもうけど」
「う!」
どの精霊からいくか?火がいいだろうと。
火の精霊はかなり強力で荒くれものなのが多いので
火の精霊と契約が成功すれば他の精霊はおとなしく契約してくれる可能性が高いと。
ただ火の精霊とはほぼ100%戦闘になると思うので覚悟のほどを、っと。
で、全部の精霊と契約するのは結構時間がかかるので数日がかりになるだろうと。
念の為にリィ先生にも立ち会ってもらい、治療魔術のスクロールや治療ポーションも用意しておく。
火事にそなえて防御結界や鎮火魔術のスクロールや魔道具も用意しておく。
ヴァレリカちゃんが精霊召喚用の魔法陣を城の庭に書き、その周りにリィ先生が防御結界を張る。
召喚魔法陣に生贄の生肉や宝石、鉱石、魔石がおかれ 私の血を垂らす。
ヴァレリカちゃんが詠唱を開始する。
ちなみに火の精霊を呼び出すが、実際にどんな精霊が出てくるかはわからないんだと。
おとなしくて、かつよい精霊がきてくれるといいな。
魔力がはじけて何かでてきた。
ぶわーと火柱があがる。
中央からなにやらムクっと起き上がる。
人型の火の塊だ。
ヴァレリカちゃんが「イフリートじゃ!最悪じゃ!」と叫ぶ!
うわああああああ、いきなりSSRがきたよ!
いきなりすごい熱量と炎だ。
イフリートはなにか叫んでる。が言葉はよくわからない。
結界で自分を守る。
炎が黄色い、かなりの高温のはずだ。
さすがイフリート。
この様子からおとなしく契約してくれる気がないのは明らかだろう。
水の魔術で対応しようとしたがすべてあっという間に蒸発する。
どうする?
殴るのも無理そうだ。
鬼包丁も結界からでるとあっという間に溶けるだろう。
ちょっと考えた。
うん、試してみよう。
自分も炎を出す。
温度は高めにしたがオレンジだ、イフリートの炎よりは低い。
そこに酸素をどんどん供給していく。
そしてイフリートの炎を加えてイフリートの炎に上乗せしていく。
炎は黄色になり白色になった。まだまだ!
メタンを生成して火に追加する。
青色になった。
イフリートが動揺したような顔になった。
イフリートの炎を魔力に還元してさらに自分の炎に上乗せする。
「ふふふ、自分の炎を利用されるのは想定外だろう、イフちゃんよ!」
自分の炎にさらに酸素を供給する。
炎の色は青白くなった。
「まだまだ!」
やがて炎は透明になった。
イフリートはひざまづいた。
やった、イフリートと契約できた。
おとなしくなったイフリートはヴァレリカちゃんが契約魔術を施行してくれて
杖のスロットに契約の石がはめ込まれた。
イフリートは杖の中に入るわけではなく精霊界にかえり必要なときに魔術ラインを通じて力を貸してくれるそうだ。
さっそく試してみる。
炎を出す。
イフリートからこうすればいい、みたいなイメージが伝わってくる。
火の四つ足動物の形をつくる。
おおお!自由に動き回る!
火の小さな玉をいくつもつくって自分の周りをくるくるまわらせる。
それをひとつひとつ練習用の的にむかって発射!
火でヴァレリカちゃんの周りに囲みを作ってみる!すごい!
火が思ったとおりに動く!
う、けっこう魔力を食うな。ちょっと魔力をセーブしながら使う練習が必要かな。
いや、さっきのイフリートとのやりとりで魔力を使い過ぎただけか。
どっちにしろ、今日はここまでだな、続きは明日からだ。
よくみれば熱さで汗びしょびしょだし、あちこちに火傷と水ぶくれもできてる。
治療と休憩だ。
続きが楽しみだ。
治療魔術ですぐに火傷と水ぶくれは治ったけど、ねんの為、二日後に続きを決行!
例によってヴァレリカちゃんが召喚用魔法陣を描き、リィ先生が防御結界を張る。
今日は水の精霊に挑戦です。
水の精霊はおとなしいのが多いので戦闘になる可能性は低いが
プライドが高いのが多いのでいろいろお世辞をいったりする必要はあるかも、ということ。
水の精霊はそんなに種類はいないのでたぶんウンディーネじゃね?
いや、姉上だから水神とかポセイドンとか?
いやいや、ウケ狙いで河童とか? とか何がでるかってかけをしてる。
君らね。。。で、私は何故か水着姿だ。
紺のワンピース水着だ。
たぶん水びだしになるだろうってことで。
そして召喚魔法陣に生贄の生肉、宝石、魔石、私の血がささげられる。
「生肉より魚のほうがよくない?」
まぁいいか。
ヴァレリカちゃんが詠唱開始。
魔力がはじけてあたりがどぱーん!と水であふれる。
ほら水びだし。
・・・女性が仰向きに倒れてた。
手足をちじめて犬のヘソ天みたいな姿勢になってる。
「あの、どちらさまで、なにしてるんでしょうか?」
なにか言ってるが人間の言葉じゃないっぽい。
あ、ヴァレリカちゃんが通訳してくれると?
「ウンディーネです。
イフリートを倒す人と戦う意思は毛頭ありません。
かんべんしてください。
奉仕しますのでどうか優しくしてください、乱暴はしないで、お願いです。
しくしく。こわい、しくいしく。」
っと
なにやら大きく誤解されているようだ。
「乱暴に扱う気はまったくないのでどうかよろしくお願いします。」
と、こちらから土下座しておいた。
「あ、なにか食べます?」
あとで体を温める為に用意しておいた卵スープを渡した。
ぱーーーと嬉しそうな顔して食べてくれた。
うれしそうな顔して契約してくれた。
よかった。
チャーハンを作る。
チャーハンをパラパラにするために鍋から米をぱーと上げて米を火であぶる。
その時にイフリートの力を使って火の操作をしたら、そんなことに使うな!
と頭の中で怒られた。
「ごめんね、お詫びにチャーハン上げる」
と言ったら。
チャーハンがぼーー!と燃えた無くなった。
あれで食ったことになるらしい。
お風呂に入る。
おっと、先客がいたようだ。
女性が先に湯船につかってる。
「あれ?ウンディーネじゃね?」
こっちに気が付いたウンディーネは恥ずかしそうな顔して湯船の中に顔まで潜って消えた。
ん、、、まぁよいよい。
風の精霊はまたまたSSRを引いてエアリアルが出た。
ちょっと禅問答みたいなやりとりをしてなんとか契約してくれた。
土の精霊はノーム(女の子)だった。
ちょっと頑固だったが、料理を食わせたら契約してくれた。
光の精霊はウィル・オ・ウィスプが出た。
なんかこう、聖なる光で癒しの力をもっているようなそんなのが良かったが
まぁ光の精霊は種類がないのでこんなもんだろう。
基本的に光を操るだけの精霊だ。
目つぶしをしたり光を屈折させて違う場所に自分の姿を映したりとかそういうことができるそうだ。
闇の精霊はシャドウってのが出た。
影に潜んだり姿を隠したりする精霊だ。
なんかこう、闇っていうからおどろおどろしいのがでるのかと思ったらそうでもなかった。
闇に潜んで行動するときに役に立ちそうだ。
いままでも混合魔術で雷を使っていたが、改めて精霊でやってみる。
水蒸気を作り風で水蒸気を操作して静電気を起こす。
これで雷が発生する。
ここまではいままでの混合魔術と同じ。
雷を身にまとう。おおできた。
雷の玉をいくつもつくり自分の周りを回らせる。
これを自由に操って的にぶつける。
雷で獣の姿を作る。
トラをイメージする。
電気のトラが吠える。
庭を走る!
的に噛みついてバチバチバチ!
おおお、なんとも中二病っぽい!かっこいい!
これで私は精霊魔術師となった。
次は女神の訪問




