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001-生まれ変わったら女の子だった

元ITエンジニアの45歳のおっさん。

無職生活保護。

家族にうとまわれ失意のうちに道をあるいているとトラックにひかれた。

剣と魔法の異世界に女の子として生まれ変わってしまった。

今度こそ、一生懸命生きて幸せになる!


俺は仕事で失敗して無職生活保護になり引きこもって生活していた。

ITエンジニアだった俺はプロジェクトのトラブルの責任を取らされる形で退職し

その後転職をするがうつ病と適応障害が発生して

45歳、独身の身で無職生活保護になり引きこもっていた。

引きこもってネットゲームをする日々だった。

母親は小さい頃にすでに死亡。

先日父親が事故で死んだにも係らず兄弟から葬式に来なくて良いと言われ、どうでもよくなった。

失意で勝手に父親の墓を夜中に訪れていた。

夜風が吹く。

帰り道、人通りのない交差点で、ふと視界に映ったのはスマホに夢中な女子高生。

横から突っ込んでくるトラック。

考えるよりも前に、体が動いていた。

「……それくらい、俺にもできるだろ……!」


衝突の激しい音。

意識が遠のく中、少女が助けられたことに安堵しながら、心の奥から言葉が漏れる。

「……こんな終わり方でも……ちょっと、悪くないな……」


気が付くと周りに人が居た。

西洋人の男と女が二人。

なんだ?ここは病院か?

まだ生きてるのか?俺は。

西洋人ってことはここは米軍の病院か?もしかして米軍のトラックに引かれたのか?

それで米軍の病院に?

でも服装が医者っぽくない。

古めかしいがりっぱな服を着ている。

手を動かしてみる。

思うように動かない。

というか短い。

声も思うように出ない。「あーうー」としか言えない。

なんだ?俺はどうなったんだ?

なんとか手を見てみる。

手は小さく、指も短い。

・・・どうやら俺は赤ん坊になっているようだ。

生まれ変わったのか?

どうも赤ん坊に生まれ変わったようだ。

生まれ変わりって本当にあるんだな。

しかし、前世の記憶が残っているってのはどういうことだ?

赤ん坊になっても前世の記憶が残っているなんて。

俺は前世の記憶を持ったまま赤ん坊に生まれ変わったのか?

それとも赤ん坊になっても前世の記憶が残るのか?

どちらにしても、俺は赤ん坊になってしまったようだ。

しかも前世の記憶を持ったまま。

周りの人たちが俺を見ている。


言葉がわからない男女が自分を抱き上げ喜んでいる。

たぶんこの男女が俺の両親なんだろう。

温かくて、大きな手が、自分を抱き上げていた。

「……ありがとう……って言ってるのか……?」

いや、言葉なんて、わからない。けれど……このぬくもりだけは、はっきりとわかる。


歓喜に涙を浮かべる女性。

不器用に笑って、それでも嬉しそうに自分を抱く男性。

かつて自分には存在しなかった“無償の愛”が、今ここにあった。

「……やり直せるなら……今度こそ……」

「……幸せになりたい……」

そう思った。


おむつのなかの感触からまさかとは思っていたが

おむつの交換のときに自分をみてはっかりわかった。無い!股間には何もない。

「……女の子だ……」

「無いって、どういうことだよ。ていうかホントに無いのか、俺……いや、わたし……?……えぇ……?」


俺は!いや、私は?!女の子に生まれ変わってしまったのか?!


前世の記憶を持ったまま女の子に生まれ変わってしまった。


抱きしめてくれている西洋風の男女は、言葉を交わしながら涙を浮かべて笑っている。

その声は確かに日本語じゃない。

英語……とも違う。もっと柔らかく、歌うような響き。でも、意味はわからない。


赤ん坊とは寝てるだけであるが腹は減る。成長のためだろう。

母親の母乳を飲む。

前世であれば喜んでおっぱいに飛びつくところだが、赤ん坊なせいか、

相手が肉親だからだろうか、

自分が女の子だからだろうか、あまり嬉しい気分がしない。

ちょっと悔しくて残念な気分がするだけだ。

母乳は生ぬるくてあまりおいしくは無い、たぶん。

これも赤ん坊なせいで味覚がまだ発達してないせいだろう不幸中の幸いというべきか。

オムツの中には遠慮なくぶっ放させていただいている。


どうやら自分の名前はユリナ、愛称がユリであろうことはなんとかわかった。

でもここは何処の国なんだろうか。見たところ電灯もない。

電気の無いぐらい田舎の土地なんだろうか。

ヨーロッパの方だろうか。パソコンぐらいは使いたいんだが。。。


二歳になりあちこちよちよちと歩き回るようになった。

窓から外をみていると父親がなんと剣を振っていた。

え?なにしてんの?じっと見てるとなんととても人間業と思えない動きをしている。

まるでアニメのような動きで剣を振り回している。

凄い速さで走り回ったと思えば3mぐらいはジャンプしている。

メイドっぽい女性がかまどにむかってなにやらむにゃむにゃ言ってる。

すると手のひらから火がでてかまどに火をつけた。

なんだあれは?どう見ても魔法だろう!

どうやらこの世界は魔法が使えるようだ。

なんてこったここは異世界だ。

前からもしかしてとは思っていたが、やはり異世界に転生してしまったようだ。


どうやら異世界に女の子として生まれ変わってしまったらしい。


3歳になった。

ちょっとずつ言葉がわかってきた。

ある日頭の中の回路がつながるような感覚があった。

きっといわゆる物心が着いたのだろう。

いろいろ頭がすっごくうごくようになってきた。

両親の名前もわかった。

父親はガレノス・セレヴィード

母親はティアネラ・ノゥラ・セレヴィード

私のフルネームはユリナ・ノゥラ・セレヴィード


先ずは言葉だ。そう思い両親やメイドに積極的に話しかけるようにした。

絵本を読んでもらうように催促し文字も覚えるようにした。

こっそり本も読むようにした。


朝は「ぱぱー」昼は「ままー」、夜は「よむー(読んで)」と懸命に伝えた。

メイドたちは最初、可愛いおしゃべりだと思っていたけれど、

明らかに“吸収しようとする目”と“繰り返し口にする意志”に気づいて驚き始める。

「お嬢さま……昨日より発音がはっきりしておいでです……!」


せっかく転生したのだ。今度こそ真剣に生きてみよう。

それに剣と魔法の世界だ。ワクワクするじゃないか。


「文字の読み書き?5歳で?うちの子……天才⁉︎」

ティアネラ:「まさか……私、教えてないわよね?」

ガレノス:「ハハハハ!さすが我が娘!やはりセレヴィードの血筋よ!」

あああ、やりすぎはよくないな。


家の中をトテトテと歩いていたら部屋の片隅に置かれていた大量の木箱の下敷きになってしまった。

しまったもう死んでしまったか?と思ったが痛くはあるがかすり傷一つ負っていないことに気がついた。

びっくりした母親が騒いでる。

ごめんなさいすぐに片付けます!と言って木箱を持つと簡単に持ち上がった。

中身は相当入っていて重いはずなのに。


母親ティアネラの絶叫「な、なんてこと……この子、魔法障壁なしで無事なんてっ!!」

メイドたち「お、お嬢さまが木箱を……っ!? いやあの、ホントに持ち上げました!?」

父ガレノス「あの箱、私も腰をやったアレでは……え、笑ってる?笑ってる⁉︎」


どうやら自分は相当な頑丈な身体と怪力を持っているらしい。

これが私のチート能力か?

ああこれは普通に生きるのは無理なパターンだな。


女の子に生まれ変わってしまった上に

怪力のチート能力が判明。

この世界の構造や家族のこともわかってくる。

剣に魔法と忙しい日々が訪れる。


主人公:ユリナ・ノゥラ・セレヴィード

年齢:3歳

性別:中身おっさんの女の子

能力:頑丈な身体と怪力




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